Stars and Stripes から
【5月19日 記】 多分あまり共感してもらえないだろうけれど(笑)、なんか電撃的に分かったような気になったので書きます。
アメリカの国旗のことを星条旗と言います。英語で言うと the Stars and Stripes です。ちなみに、日本人は頭韻というものに気づかずに通り過ごしがちですが、この表現は S で韻を踏んでいます。
で、stars が「星」ですから、引き算すると stripes が「条」ということになります。そこで私は、
そうか、「条」はストライプなのか!
と大いに納得したのでした。
このことに気づくまでは、「条」という字は日常的に割合よく目にする字なのに、その割にはこの字が単独でどういう意味を表しているのかが、私はよく解っていなかったのです。
よく出くわす例は、例えば「憲法第九条」などの「条」。「箇条書き」の「条」。「条約」の「条」。「条件」の「条」。京都の「四条河原町」や札幌の「北24条」など、住所や道路名につく「条」。あとは「一条の光」などと常套句として。
漢和辞典を引くと1)細長い枝、2)一つひとつ分けた項目、3)きちんとしたすじ目などと書いてあって、ああ、なるほど、「箇条書き」の「条」は2)か、などと納得はするのですが、漢字としての全体的なイメージが掴めません。
そこへ来て、「条 = ストライプ」と言われて、一気に漢字のイメージが出来上がったのでした。
ストライプというのは縦縞の柄のことですが、あの柄が「条」なのではなく、あの柄の一本一本の、整然と並んだ、細長いものが「条」だったのです(あくまで私個人の解釈ですが)。
そう捉えると、「憲法第九条」や「箇条書き」など(の条文)も、「条約」も「条件」も、「四条通」も、全部整然と並んだ細長いもののひとつではないですか。
「一条の光」はあくまで「一条」であって、多数が整然と並んではいませんが、普段あまり「線」としては捉えられない光が1本の線と認識されたときの呼び方です。
道路の呼び名になるのも、道路がまっすぐに平行に走っているケースのみです。
そんなことを考えると、「条 = ストライプ」という捉え方は、漢字を理解するのに随分助けになるのではないかと考えた次第。
ただし、ひとつだけ違和感の残ることがあります。
それは、「四条通」も「宮の森北24条通」もほぼ東西に走る通りなので、関西人の感覚としては「ストライプ」ではなく「ボーダー」のような気もするということ(笑)
まあ、でも、東京をはじめとして東西南北なんてあまり意識せずに暮らしている人も多いですから、そんなことを考えるかどうかが関西人かどうかのボーダーラインであるとも言えるのでしょう。
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