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Sunday, April 08, 2018

映画『クソ野郎と美しき世界』

【4月8日 記】 映画『クソ野郎と美しき世界』を観てきた。

“新しい地図”の稲垣吾郎、香取慎吾、草彅剛の3人が主演する4話のオムニバス。2週間限定全国公開という奇を衒った公開の仕方は、「2週間で終わっちゃうよ」とファンを煽るためとか、興行的に失敗しても「2週間だから仕方がない」と言い訳できるからとか、いろんなことを言われている。

映画館にはやや年齢が高めの元ジャニヲタ(この「元」は「ヲタ」ではなく「ジャニ」に掛かる)女性が過半。でも、僕みたいに監督目当てで来ている人もいたのではないだろうか。

オープニングの(CMでもよく観た)、激しく複雑なリズムをバックに歩く人の背中を次々と映し出す、とても素敵な映像。この部分は誰が撮ったんだろう。

さて、1話目の開始早々多分これが園子温監督だろうと見当がつく。この色使い、このセットと衣装、激走追跡シーンを人物正面から切り取った映像の疾走感、大勢の人物がズラッと並んだ時の妙な整列感(こんなこと感じてるの僕だけですかねw)…。まさに園ワールドそのものだ。

で、そのうちに画面に神楽坂恵の姿を捉えて、あ、やっぱりこれが園子温監督だったと確認完了。

馬場ふみかが逃げている(この子が存在感たっぷりでかなり良い)。ヤクザの浅野忠信と、満島真之介をはじめとするその子分らに追いかけられている。その裏事情は映画ではすぐには明かされないのだが、どうやらピアニストの稲垣吾郎の許を目指して走っているようだ。

稲垣吾郎に一目惚れした馬場ふみかを見て彼女に一目惚れした浅野忠信に囲われた馬場ふみかを稲垣吾郎が忘れられなくなって呼び寄せるという構造(笑) まあ、コメディと言って良いのではないかな。で、園子温らしい、少しぎこちない芝居運び(笑)

続いて2話目は香取慎吾。元歌手で、今は名の売れた絵描きだが街中の壁に勝手にペインティングして警察に呼ばれたりしている。そこに中島セナが扮する「歌喰い」が現れる。

文字通り歌を喰ってしまう。喰われた歌手の頭の中から曲が消えてしまう。

その歌の取り戻し方が特にそうなのだが、かなりシュールな話。これは電通傘下の CMディレクターから劇作家、映画監督に転じた山内ケンジの監督&脚本。香取慎吾が本当に良い芝居をしている。

そして第3話が爆笑問題の太田光脚本・監督。ヤクザの草彅剛と尾野真千子の夫婦の話。ここにもシュールな設定はあるが、筋運びは極めてオーソドックス。そこに太田独特のギャグも交じるが、死んだ息子を巡る夫婦の丁々発止のやり取りが意外にもにもしんみり胸に染みてくる。

草彅剛と尾野真千子が目を瞠るような素晴らしい演技をしている。畑の真ん中や海辺のシーンなど、遠景を上手く使ったカメラも秀逸である。

で、3人なのにもう1話あるのか?と不思議に思っていたが、4話目でこの3つの話が繋がってくる。画を見ててっきり園子温がこのパートも撮ったのかと思ったが、児玉裕一という、これまた CM出身の監督の手によるものだそうだ。

4話を通じた全体の構成、シノプシスは3人のプロデューサーが相談しながら作ったらしいが、この3人がこれまた全員 CMプランナーである。こういうのが飯島テーストなんだろうか?

良いタイトルだと思う。そして、4話トータルとしてこのタイトルを体現した内容になっていると思う。何よりもこの3人がチームを組んでがっちりやって行くぞという一体感をしっかり感じさせてくれた。

映画としてそれほど面白いものではないかもしれないけれど、悪くない、面白い企画だなと思った次第。

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