宝くじと季節感
【1月30日記】 僕は宝くじの中でジャンボ宝くじだけを買っているのだけれど、明日からバレンタインジャンボが売り出しだそうな。これは去年まではなかった。
そう言えば、去年の秋には初めてハロウィンジャンボというのを買った。
僕の記憶ではジャンボ宝くじは夏のサマージャンボ、秋のオータムジャンボ、冬はウィンタージャンボではなくて年末ジャンボ、そして、もうひとつグリーンジャンボというのがあったと思うが、これは新緑の季節だったか何だったかはっきり憶えていない。
それで気になって調べてみたら、それ以外に6月に発売されるドリームジャンボ宝くじがあり、ドリーム、サマー、年末の3つが正規のジャンボ宝くじで、グリーンとオータムは正式なジャンボ宝くじには数えないという、何やら面妖な分類が出てきた。
で、なんでその2つは正式ではないのかはとりあえず措いておくとして、その正式でないオータムが去年からハロウィンになり、グリーンが今年からバレンタインになったのだそうだ。
そうなってくると、ドリームだけが季節感のない語となって、些か気持ちが悪い。日本で最初に始まったのがドリームジャンボだったらまだ分かるのだが、最初のジャンボ宝くじはサマーだったのだとか。
その一方で、他が全てカタカナの外来語なのに「年末」だけが和語になっているのが不揃いで若干気持ち悪いが、抽選会が大晦日の一大イベントになってしまった今となっては、名前を変えようという声は多分出ないのだろう。
そして、そこへ来て去年の秋からハロウィンとバレンタインという新名称が出てきたのを見ると、ああ、日本人の季節感も変わってきたんだなあと思う。そう、今やハロウィンとバレンタインは日本の若者たちの2大季節イベントなのだ。
それまででも例えば雛祭りジャンボとかお花見ジャンボとか七夕ジャンボとか紅葉ジャンボとかクリスマスジャンボとか、いろいろ季節の風物やイベントの名前をつけることは可能だったと思うのだが、そうはせずにサマー、オータム、年末、グリーンという名称で長らく宝くじは売られてきた。
そのオータムとグリーンが突然ハロウィンとバレンタインに取って代わられたということを、僕は日本人の季節感の変容と捉えて、なんかとても感慨深く思うのだが、皆さん、そんなことはないだろうか?
結局のところ、宝くじにどんな名前をつけようとも所詮それは儚い“ドリーム”でしかないのだと言われればそれまでなのだが(笑)
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