2人の鍵
【1月16日記】 ウチのマンションの玄関扉には錠前が2つついてます。それほど古くないマンションならそういうところが多いと思います。
僕はその2つの鍵を下 → 上の順番で開けます。まず屈んで下の鍵を回し、それから膝を伸ばして上の鍵穴に鍵を突っ込む。
先日妻がそれを見て「へえ、下から先に開けるの」と驚いていました。
僕は知っています。妻が上から先に開けることを。いや、知らなくても完全に想像がつきます。これは人生観、あるいは人生哲学の違いなのです。
僕は面倒なほうをまず片付けようとする。妻はとっかかりやすいほうから着手する。──価値観については割合似通った夫婦かなと思っているのですが、行動原理については随分違うと感じます。
誤解のないように書いておきますが、これはどっちが偉いとか正しいとかいう話ではありません。どっちにしろ両方の鍵を開けない限りドアは決して開かないのですから(笑)
結婚披露宴でのウェディング・ケーキへの入刀の際に、司会者は決まってこう言います:「お二人にとって初めての共同作業です」
でも、別に2人でひとつのナイフを持ってケーキを切ることもないかな、と僕は思います。どっちかが切っている間にどっちかが皿でも飲み物でも用意しているほうが効率的かな、と。
マンションの扉も2人で分担して両方の鍵をいっぺんに開ければ早いのかもしれません。窮屈だからやりませんけどね(笑)
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