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Saturday, November 11, 2017

映画『ラストレシピ 麒麟の舌の記憶』

【11月11日特記】 映画『ラストレシピ 麒麟の舌の記憶』を観てきた。

別に貶すわけでもないのだけれど、滝田洋二郎監督って『おくりびと』以来なーんか大御所になっちゃって、なーんかなあ、と思っている人は僕だけではあるまいと思う。

これもオーソドックスなドラマだ。ただ、あまりにできすぎた話なので少し引く面はある。できすぎているが故の「作り物」感である。

ストーリーは政府の命を受けて旧・満州国で世界に冠たる伝説のレシピ「大日本帝国食菜全席」を作った山形直太朗(西島秀俊)の話と、その失われたレシピを求めて中国と日本の各地を訪ね歩く「麒麟の舌を持つ(一度食べた味は決して忘れない)男」佐々木充(二宮和也)の話が、時代を切り替えながら並行して走る。

この構成の面白いところは、1930年台の話は全て充が誰かから話を聞いている場面に嵌め込まれていること。従って話を聞いている充の表情がしばしばインサートされる。役者としては却々難しいところを担わされたわけだが、二宮は悪くない芝居をしていた。

ただ、話の作り方として、軍部は別に山形に全ての真実を知らしめる必要はなかったと思うし、現代の充を巡る話の部分でもそんなに手の込んだことをする必要があるか?と思う以前に、だいいち不自然だと思う。

にもかかわらず、林民夫の脚本はよく整理されているし、宮﨑あおいや竹野内豊ら共演者もとても良い演技をしていて、結局のところ観客はくるっときれいに丸め込まれてしまう。

割合早い段階で「あ、そういうことか」と謎が解けてしまう部分もあるのだが、それでもそれなりにしっかりとした読後感が残るところが、なんだか騙されたみたいに素晴らしい。

終わり間際の二宮和也のアップはとても良かったなあ。

でも、やっぱりきれいにまとめすぎのような感じも残る。結局のところ、あの『コミック雑誌なんかいらない!』の滝田監督がなあ、というところに戻ってくるのである(笑)

今回よく知らない俳優さんがたくさん出ていて、それぞれに強い印象を残していたことに好感を覚えた。

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