1728(× 2)-1000(× 2)
【8月15日特記】 今のマンションに引越してきてびっくりしたのは1階の集合郵便受け。ダイヤルを例えば右に6、左に4、右に5などと3回まわしてロックを解除して自分トコ宛ての郵便物を取り出すタイプである。
それだけならどこのマンションにもある代物なのだが、驚いたのはダイヤルの数字が 12進数だったこと。
12進数って何? 時計みたいに 12時過ぎたら 1時に戻るみたいな? などと首を傾げる人もいるかもしれないが、コンピュータが好きな人だったら、10進数なら 0 から 9 まで 10種類の数字を、16進数なら 0 から 9 までと A から F までの合計 16種類の数字を使う、と思い当たるはず。
そう、ウチのマンションの郵便受けのダイヤルには 0 から 9 までと A, B の 12種類の文字が書いてあるのである。
まあ、自分トコの番号を憶えるのがちょっとややこしくなったけど、それほどの不便はない。
ただ、不思議なのはどうしてそこまでするか?ということ。
確かに 12個の文字の組合せになってセキュリティが強固になるのは良いことである。しかし、それは一般論であって、果たしてここでそのようなことをする必要があるのだろうか?
コンピュータが組合せを総当りして暗号を解除するというのであれば別だが、郵便受けの場合は誰か人が物理的にダイヤルを回してみないと決して開かないのである。
人間が試すとなると 10 の3乗であろうと 12 の3乗であろうと難しさはほとんど変わらないだろう。
しかも、このダイヤルを回すのは外をウロウロする人ではなく、オートロックの内側に棲む同じマンションの限られた住人である。マンション内でそれほどまでに勝手に郵便受けを開けられるという被害が続出しているのだろうか?
セキュリティ強化は時代の趨勢である。しかし、そんなにセキュリティ強化が大切なら、いっそのことダイヤルには 16進数を刻んでおけば良いではないか?
でも、そこには、そういう新しいダイヤルを発注するとどれくらい経費増になるのか、とか、実際にマンション内の郵便受けのセキュリティ強化はそれほど焦眉の急なのだろうか、とか、考えるべきことはたくさんある。
この 12桁のダイヤルは、誰かが何かを考えた結果なのか、誰も何かを考えなかった結果なのか、そこが気になるところである。
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