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Sunday, June 18, 2017

映画『BLAME!』

【6月18日特記】 映画『BLAME!』を観てきた。一部で非常に評判が高いみたいだから。アニメの場合僕はいつもそういう見方になる。しかし、これでブレイムではなくブラムと読ませるのは何語でどういう意味なのだろう?

弐瓶勉の20年前のデビュー作漫画を瀬下寛之監督が映像化したもので、同じ弐瓶勉原作のテレビアニメ『シドニアの騎士』の劇中劇(アニメの中で放送されているテレビアニメ)として部分的には一度映像化されているのだそうだ。

で、アニメ制作は『シドニアの騎士』と同じポリゴン・ピクチュアズである。ということは、フル 3DCG である。

僕はシドニアは観ていないから知らないのだが、『亜人』は全部見ている。まさに亜人と同じく疾走感に溢れていて、立体感と遠近感のリアリティは半端なく、そして何よりも光と影の強いコントラストが印象的である。3DCG は画面の外側の特定の位置に光源を設定して、計算によって陰影を描くので、非常にリアルでシャープなものになる。

描かれているのは未来社会。人間は大規模な「感染」によって「都市への接続機能」を失い、それ以降「建設者」による無秩序な都市の増改築が始まり、人間は「違法居住者」として都市に駆除される対象となる。人間は都市に見つからないように隠れて暮らしているが、「監視塔」に常に監視され、見つかると「セーフガード」や「駆除系」に殺されてしまう。

読んでも分かったような分からんような世界だが、これはそのまま受け入れて観るしかない。そこにさらに、自分たちの「結界」の外からやってきた霧亥やシボによってこの世界の秘密が語られるのであるが、その辺りになってくると、登場人物自体が「半分も理解できない」と言っている。だから、観客もそういう状態で見れば良いのである。

でも、ここで描かれている世界観の統一性、完結性は見事なものである。霧亥は彼自身特異な能力を持った人間であるが、都市を制御できる「ネット端末遺伝子」を持つ人間を探して世界中を歩いている。彼に助けられた若き「電基漁師」づるは彼に淡い思いを抱く。―そんな風に物語は進行して行く。

しかし、それにしても耳で聞いていたものをパンフレットで確認すると、随分と想像と違うものがある。キリーかと思ったら霧亥だし、ズルというイメージで聞いていた名前はづるだった。「セーフガード」なのか「政府ガード」なのか分からなかったし、「猟師」ではなく「電基漁師」だったのには違和感を覚えた。

ま、それはそれとしてだ。設定が壮大なので、この物語は2時間の映画では完結しない。いや、(原作がどうなっているのかは知らないのだが)完結させようとしなかったのが正解で、そのために深い余韻の広がりがある。

そして、アニメの魅力は一義的に画の魅力だと思う。ポリゴン・ピクチュアズってやっぱりすごいなと思う。顔や動きはどうしても『亜人』に似ているなと思ってしまう(霧亥の声をやっていたのが『亜人』の戸崎役の櫻井孝宏だったこともあるのかな)のだが、でも、そういうことを超えて素晴らしい出来だと思った。

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