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Friday, January 13, 2017

『チア☆ダン』マスコミ試写会

【1月13日特記】 映画『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』のマスコミ試写会に行ってきた。3/11ロードショーの作品。

大人たちがこういう映画を観ると「子供騙しの青春ドラマ」だと言うかもしれない。確かにそういう感じ方も解らないわけではないのだが、でもよく描けている、というのが僕の正直な感想。

確かに彼女たちのチアダンスが全米の大会で優勝するまでのレベルには見えない。でも、決勝については粗が見えないように巧い撮り方をしていたし、何よりも出演者たちがとてつもなく練習したのだなということはしっかり伝わってきた。

「役者という職業は大変だ。こんなことまで習得しなきゃいけないんだから」と、おじさんはそんなことを思いながら見入ってしまった。

脚本を書いたのは林民夫で、僕は昔から結構贔屓にしている。ベースはコメディ調になっており、まるで漫才みたいな台詞も出てくるのだが、この作家はこういうトーンのものも書けるというのは新たな発見だった。

筋はタイトルが示すとおりで、そこに結末まで書かれている。福井県の高校が全米で優勝するという設定は普通であれば嘘っぽくなってしまうのだが、そのこと自体は事実であるとタイトルで宣言してしまっているのが巧い。

団体戦のスポーツものでは大抵チームにひとりは、事情があって弱小チームに入っているが実力は超一流、という選手が設定されているものだ。

それがこの映画では彩乃(中条あやみ)である。裁判官の父親の転勤で福井に引越してきたが中学時代は名門チームにいた。美人で、勉強もでき、性格も真面目で、チアダンス部の部長になる。

主人公はひかり(広瀬すず)。未経験だが隠れた才能がある。これもこの手のストーリーでは定番の設定である。

そして、主人公たちと反目するチームメイト。ひとりは麗華(柳ゆり菜)──彼女は部を辞めてしまう。もうひとりは、ひかりとは反対にダンスはできるが笑顔が作れない唯(山崎紘菜)。

そして、これまた定番だがデブがひとり。この多恵子を『ソロモンの偽証』でも大事な役を務めた富田望生が演じており、この役が非常に良かった。適度にリアルで絵空事になっていないのである。

そこに鬼コーチの早乙女(天海祐希)、期待の新入生・絵里(南乃彩希)、ひかりが思いを寄せる孝介(真剣佑)、役立たずの校長(きたろう)、腹黒の教頭(緋田康人)らが加わる。

──本当にこの手の話にありがちな役柄ばかりが配置されているのだが、上で述べたように、コメディなので少し大げさにデフォルメしながら、しかし、人物の性格付け、描き分けはきっちりできているのである。

撮影は『ビリギャル』の花村也寸志。ダンスシーンよりも画面の幅をいっぱいに使った2ショットが良いなあと思った。ひとつは部を辞めようとするひかりを彩乃が呼び止めるシーン。もうひとつは彩乃にきつく言われたひかりが河原で彩乃を待っているシーン。

2人の人物の間にある距離感、そしてその距離の変化が伝わってきた。スタジアムでのひかりと早乙女のシーンも良かった。

唯一不満だったのは、早乙女はどうして決勝を前にフォーメーションを変更したのか──そこをもうちょっと掘り下げておかないと興醒めする観客もいるのではないかな。

でも、良い作品だと思う。若者は観れば良い。決して無責任な根性ものに堕ちていないところが良いと思った。僕は少しウルウルしてしまった。でも、僕ぐらいの年配者をどうやって連れてくるかは大きなテーマになるんだろうな。

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