ニューフェイスとブレイク
【12月29日特記】 キネマ旬報ベストテンもそうだし、日本インターネット映画大賞もそうなのだが、いろんな賞の中で「新人賞」とか「ブレイク・アーティスト賞」とかいうものに時々違和感を覚える。
かつてプロ野球の新人賞は、その年度に入団した選手しか受賞資格がなかった。それが、いつの間にか「入団何年以内」とか「出場試合数何試合以下」みたいな形に緩和されて、2年目、3年目の選手が受賞するようになった。
僕はそれがなんか未だに割り切れない。それは「新人」ではないではないか、と思うのである(これはもちろん運営の問題ではなく、賞の名前の問題である)。
それと同じで、いろんな映画賞の新人賞には新人でない人が結構選ばれる。僕が「この人は新人ではないな」と思って想定外だった人が選ばれる。
例えば一昨日投票した日本インターネット映画大賞でも、僕は『ヒメアノ~ル』の佐津川愛美に投票しようとしてふと考えてしまった。
「最優秀女優賞」には少し届かない気がする。かと言って彼女を「ニューフェイスブレイク賞」に選ぶのはおかしいと思う。それで結局投票先がないまま終わってしまったのである。
単なるニューフェイスではなくブレイクがついている(それだけに変な英語だがw)のだから、佐津川愛美でも良いではないかと言う人もいるかもしれないが、彼女に対して「ブレイク」と名のつく賞をあげるのであれば、それは2007年の『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』の時だったと僕は思う。
佐津川愛美という女優が世間でどれだけ認知されているのかは知らないが、一定数の固定ファンがいることは確かだし、何よりも彼女はもうかなりのキャリアを積み、毀誉褒貶を経てきた女優なのである。
そういう観点から僕は岸井ゆきのを選んだ。このくらいの人をこそニューフェイスブレイクと呼ぶのではないだろうか?
僕はデビュー年にこだわっているのではない。ちなみに岸井ゆきののデビューは2009年である。大きな役をもらうようになったのが今年であると僕は思う。そういう人がニューフェイスブレイクなのだと思うが、違うだろうか?
« 箱根 | Main | STAR WARS SAGA »
Comments