東京新生活
【6月24日特記】 かなり難航したけど、漸く東京での住まいが決まった。
狙った地区で僕ら夫婦の希望を満たす物件がなく、最後はエリアをかなり広げて探したのだが、最終的にたどり着いたのは偶然にも僕らが新婚時代の3年間をすごした街だった。
何十年ぶりに歩いてみると、当たり前のことだが、変わっていないところも変わってしまったところもあり、そして一番多いのは記憶のはっきりしないところである。
ふたりの記憶のはっきりしないところ、しっかり憶えているところを照らし合わせながら歩いていると、ごく自然にあの頃の気持ちというか心の動きというかが風景と一緒に甦ってくる感じがあり、それは我ながら良い感じのものである。
この街は仮住まいであり、何年か後には引き払う予定だが、それまでの期間を良い精神状態で過ごせそうな気がする。
家探しの過程では夫婦で意見の一致しない点もあり、いや、と言うよりも、ものを決める時の基準と段取りが全然違っていたことが一番の原因なのだが、少しギクシャクしたりもした。
その終着点が、僕らが結婚生活をスタートさせた街であるということは、なんだか偶然だとは思えないのである。良い再スタートが切れたと思っている。
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