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Monday, May 09, 2016

はちみつぱい復活ライブ

【5月9日特記】 「はちみつぱい 45th ANNIVERSARY Re:AGAIN Special Guest あがた森魚」(billboard LIVE OSAKA)に行ってきた。

Honeypie

客層ははちみつぱいのメンバーたちと同年輩の人ばかりなのかと思ったが、おそらく平均年齢はもう少し下だ。僕よりも若い人も結構いる。彼らは一体どこでぱいを知ったのだろうか。

タイトルに 45 という数字が入っているのは結成 45年の意味なのだろうが、実のところ四十何年ぶりのライブになるのか、本人たちも正確には分かっていないようだった(笑)

渡辺勝がいた頃のぱいとなると44年ぶりくらいになるのかもしれないとのこと。

さて、はちみつぱいというバンドは、知らない人に語るにはあまりにも深い存在なので、とてもじゃないが説明しきれないと思う。この記事ははちみつぱいのファンだけに読んでもらえて、はちみつぱいのファンだけに伝われば良いと思って書く。

早くに脱退した渡辺勝を含めて、オリジナル・メンバーは7人だが、かしぶち哲郎はもういないので、長男の橿渕太久麿が代理を務めている。

そこにサポート・メンバーとしてドラムスの夏秋文尚が加わっている。あまり知らないミュージシャンだったが、Google日本語入力で一発変換されたから、そこそこキャリアのある人なのだろう。

この夏秋が細い体でとても力強いドラムスを叩くので驚いた。橿渕とのダブル・ドラムスということもあるが、弦と鍵盤の厚いサウンドに決して負けることなく、ビシっとしたリズムを刻んでいたのがとても印象的だった。

そして、リズム・セクションではもうひとり和田博巳。この人ははちみつぱいを辞めてから今日まで何をしていたのか全然知らないのだが、久しぶりに聴くとやっぱりものすごく巧いし、ものすごく良い。とてもよく弾んで転がるベースである。

初めて知ったのだが、元々はギタリストだったのだとか。そう言われるとギターっぽい運指だ。「もうギタリストはいらない」と言われてベースを買いに行ったというのが有名なエピソードなのだそうだ。

僕はオープニングは『塀の上で』だろうと予想していたのだが、『こうもりの飛ぶ頃』だった。レコードでしかはちみつぱいを知らない僕には予想のできない選曲だったが、恐らくライブを数多く観てきたファンならなるほどと思うところだったのだろう。

さて、その最初の曲では鈴木慶一と渡辺勝と本多信介の3人がギター、そこにバイオリンの武川雅寛とペダル・スティールの駒沢裕城が加わって、なんとメロディとコードを奏でる弦楽器が5本という構成。

このガンガン唸るような音の壁を、ダブル・ドラムスと和田博巳のベースがしっかりと地面に打ち付けているような感じがあった。

マルチ・プレイヤーが多い中で楽器を持ち替えなかったのは夏秋、橿渕、和田、駒沢、本多である。

本多信介はレコードで聴いている限りはどのパートを担当しているのかよく分からず、今回のライブでも前半はセミアコでサイド・ギターっぽい役割が多かったのだが、しかし、後半何度かソロのパートが出てくると、この人もべらぼうに巧いのがよく判った。

そして、やっぱりはちみつぱいのサウンドの中でとても大きな働きをしているのは駒沢裕城のペダル・スティールである。この珍しい楽器で数々のミュージシャンのバックを務めてきた長いキャリアを改めて認識した。

弦楽器が多いこともあって、聴いていると時々「あれ? 今ソロを取っているのは誰だ?」と思うことがある。するとそれは大抵駒沢なのである。初めはあまりスライドさせず、でも、途中から如何にもスライド・ギターの音色になってくる。

鈴木慶一はギターとピアノを行き来し、渡辺勝も同じくギターとピアノ、そして時々リコーダーを吹いたりもし、岡田徹は例によってキーボードとアコーディオンを弾き、武川クジラはバイオリンとマンドリンとトランペットをめまぐるしく取り替えながら、野太い声でコーラスに参加していた。

そして、ゲストのあがた森魚はピアノで2曲、ギターで1曲歌い、アンコールにも登場して鈴木慶一と掛け合いで歌った。

言うまでもないが、鈴木慶一の作品は鈴木慶一が、渡辺勝の作品は渡辺勝がリード・ボーカルをとったのだが、では、かしぶち哲郎の作品はどうするのかと思ったら、これがなんと橿渕太久麿が歌うのだ。

今は亡き父親が書いた、転調の連続で難しい『釣り糸』という曲を、今は亡き父親とは全く違う声質の張りのある声で(その時はドラムのスティックを止めて)高らかに気持よく歌っていた。

もう、こうやって思い出して書いているだけで幸せな気分になるライブだ。

知らない曲も何曲かあり、完全なセット・リストを書き留めることはできなかったが、2曲目は『月夜のドライヴ』、3曲目が『釣り糸』、その後あがたのソロを3曲挟んで、7曲目が『酔いどれダンス・ミュージック』。

ぱいのファンなら知っているように、これはもちろんムーンライダーズの『火の玉ボーイ』のバージョンではなく、はちみつぱい時代のアレンジに近い。今回は激しい 16ビートで始まってサビから急に4ビートになる展開が面白かった。

8曲目に漸く『塀の上で』が出てきて、その後渡辺勝のソロで2曲。最初のほうは知らない(忘れているだけかもしれないが)曲だった。後のほうが名曲『僕の倖せ』で、この曲がラスト。

そして、アンコールはなんと『煙草路地』。これもびっくりした。

『土手の向こうに』や『薬屋さん』、『夜は静か 通り静か』をやらなかったのは残念だったが、楽しいライブだった。今日の音源からピックアップした CD も発売になるとのことだった。

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