本を売る(CD は売らない)
【5月1日特記】 本を売った。いや、まだ売れてはいない。本を売った時にはいつもこのブログで何冊いくらで売れたかを書いているが、まだ申し込んだばかりなので、今回はそういう記事ではない。
僕は「本棚1架分しか本を所有しない」主義で、読み終わった本が本棚から溢れそうになると本を売ってきたのだが、最近は本を読むペースが落ちたので、実はまだそんなに焦るほど溜まってはいない。
なのに何故売ることにしたかといえば、ま、心境の変化である。
前は残したい本を残してきた。しかし、何をもって残したいと判定するかどうかはともかくとして、果たして残してどうする?と改めて思ったのである。
読み終えた後もう一度手に取る本があるだろうか? もちろん、辞書、教科書、参考書、教則本などは何度も手に取る書物であるが、例えば小説は二度読むか?
僕の場合は、間違って読んだものを別とすれば、同じ小説を二度読むことは極めてまれである。ならば置いておいても仕方がないではないか──という単純な思いに至ったのである。
年を取って何かを物理的に手許に留めておきたいという思いが弱くなっている。だから、最近では Kindle で出に入る本はできるだけ電子版で読むことにしている。そのほうが安いし、嵩張らない。
そんな風にライフスタイルが少し変わってきたのである。今回、売るべき本を段ボール箱に詰めて(明日集荷に来る)、僕の本棚はいまだかつてなかったほどスカスカになった。
そして、それを残念とも思わない自分がいる。ふむ、ならばそれで良いのである。
一方、僕は CD についても「CDラック1架分しか所有しない」主義である。
しかし、こちらは捨てられない。何故ならば、CD は間違いなく繰り返して聴くからである。
ま、今の若い人はそもそも音楽を物理的に所有したりしないのかもしれないから、それも電子的所有に変えれば良いではないかと言われるかもしれないが、いや、現にこれで聴いてるわけだから、捨てたり売ったりするわけには行かないのである。
考えてみれば、二度三度と重ねて消費されない文学は、音楽に比べて可哀想な存在である。いや、もしかすると二度三度読まないのは僕だけなのかもしれないが。
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