それだけの話
【1月9日特記】 衣服の内側にはタグが付いている。上半身に着るものであれば、メーカーやブランド、産地などを表すものは大体首の後ろ辺りに縫い付けてある。その下に S/M/L のサイズを示した小さいタグがくっついていることもある。
それ以外に生地や洗濯方法を書いたタグがある。背広などでは左側の内ポケットの中に付いていることが多いと思う。そこにはサイズ表示(号数)があったりもする。
上着でなければ内ポケットはないので、ワイシャツや、あるいは Tシャツ、タートルネックなどでは、洗濯方法のタグは内側のもっと下のほう、裾に近い位置の、脇の縫い目に一緒に縫い込んである。
で、そのタグはほとんど左側なのだということをつい最近知った。
似たような話で、ヘッドフォンではコードの付いている方が左である。左右のコードの長さが違うイヤフォンではコードの短いほうが左で、途中から分岐して長いほうが右である。
これを知ったのもたかだか10年ほど前である。こういう風に僕が知らないだけできっちり決まっていることって、まだ他にもいろいろあるんだろうな、と思う。
洗濯方法のタグはどうして左側と決まっているのかは知らない。ヘッドフォン、イヤフォンの場合は、右利きのユーザを想定して、コードが自然と左側に寄って右手の邪魔にならないように(従って、右耳への長いコードは首の後ろを通るように)設計してあると聞いた。なるほどな、と思う。
こういうことを憶えておくと便利なことがある。
いや、この衣類が洗濯機で洗えるかどうかを調べるのが早くなる、というようなことではない。
Vネックなら襟の形を見ればどちらが前かすぐに判断がつくが、クルーネックなんかだと、背中や胸だけにロゴが印刷してあるようなデザインなら話は別だが、プリント柄の服だと間違うこともある。
一旦着てしまってから、首の前のほうが窮屈なので間違ったと気づいたことは誰にでもあるだろう。
そういう時に、頭と腕を通そうとして、裾の左内側にタグが見えれば正解なのである。
ヘッドフォンでも、以前は僕はいちいち L/R の文字を確かめてから装着していたが、今では一瞬で判断がつくのである。
こういう風に僕が知らないだけできっちり決まっていることって、まだ他にもいろいろあるんだろうな、と思う。それがどうしたということでもなく、ただそれだけの話なのだが。
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