炭酸パック
【1月25日特記】 「炭酸パック」というのをやってもらった。
いい年をしたオッサンが何をやってるんだ?と思われるかもしれないが、前から顔の肌の荒れとクスミが気になっていて、一度やってもらいたいと思っていたから──というようなことではない。
いつも行っている理髪店に到着して、定期入れから会員カードを引っ張りだしたら、その裏に同じ大きさの紙が1枚くっついて出てきたのである。何だろう?と思って見てみたら、それが「炭酸パック無料お試し券」であった。
この理髪店は毎年12月に行くとレジに抽選箱が置いてあって、その年の最後の散髪に来た客がそれを引くのが恒例になっている。
「こういうの、当たらないんですよね」と言いながら引いたのは憶えている。で、あらあら不思議、末等より上の賞が当たったぞ、というところまでは憶えている。だが、それが炭酸パックだという記憶はない。
そもそも炭酸パックと言われても、それが何なのか知らなかったし、興味も湧かなかった。
だから、それきり忘れているのも無理はない。普段ならそれきり忘れて試してもみなかったろうが、会員カードの裏にくっついて出てきたのが何かの縁。そして、そのお試し券の有効期限が、なんと散髪に行ったその日だったというのが数奇な巡り合わせである。
それで、何だか知らないがやってもらうことにした。その日はその後の予定もなく、時間があったということもある。「所要時間約10分」と書いてあったこともある。
で、顔剃りの後、そのまま炭酸パックに移行したのだが、目をつぶっていたので何をされたのかは見ていない。
ただ、顔面上で炭酸がシュワシュワッと踊った。まるで、顔にコーラをかけられたみたいに。いや、コーラをかけたのであれば、それは瞬時にダーッと流れ落ちるところだが、少し粘り気があって顔の曲面上に留まる辺りに何かの工夫があるのだろう。
例えて言うなら、顔の上に入浴剤のバブを粉状に削ったものを乗っけて、その上から蒸しタオルを被せたような感じ。
で、仕組みは今イチ解らないが、炭酸の力で皮膚の汚れを落とすのだそうだ。
家に帰って妻に話すと、炭酸パックは最近若い女性の間でブームになっているとのこと。何だ、俺はそんなことをやってきたのか、という感じ。
確かに、顔はつるつる。風呂あがりにはさらにつるつる。それどころか一晩寝て起きても依然つるつる。
ただし、敏感肌の僕の顔には少し強かったのか、頬骨の下辺りがほんのり赤くなっていた。
次回理髪店に行った時に、長年僕の髪を切ってくれているH君はきっと、「こないだのアレ、どうでした?」と訊いて再トライを勧めるのだろうな。僕はきっと、「ああ、今日はいいわ。また今度」などと曖昧に答えるのだろう(笑)
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