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Monday, September 14, 2015

Play Log File on my Walkman #107

【9月14日特記】 時々抜粋して披露している僕の Network Walkman のプレイログ。今回も10曲:

  1. 踊るポンポコリン(B.B.クイーンズ)
  2. さらば恋人(山崎まさよし)
  3. あなたのブルース(矢吹健)
  4. バス通り(甲斐バンド)
  5. 悲しいほどお天気(松任谷由実)
  6. あずさ2号(狩人)
  7. グリーン・ブックス(Portable Rock)
  8. 僕らの永遠~何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから~(WEAVER)
  9. う、ふ、ふ、ふ、(EPO)
  10. あなたになりたい(おかわりシスターズ)

1)は時が経てば経つほどどうしてあんな大ヒットになったのかが分かってくる不朽の名作。歌詞のひねり方と対照的な楽曲のストレートさ! そういう詞と曲をブレンドすることによって、そして、B.B.クイーンズの弾けたパフォーマンスによって、これはとんでもなく楽しい作品になった。

詞は『ちびまる子ちゃん』の作者・さくらももこ、曲は織田哲郎。1990年。

2)堺正章ではなく山崎まさよしのカバー。概ねオリジナルのイメージから外れないアレンジなのだけれど、どこから聴いても山崎まさよしになっているところがおかしいくらいである。

それにしても、これは歴史に残る名曲。北山修作詞、筒美京平作曲。オリジナルは1971年、山崎のカバーは2007年。

3)矢吹健を憶えている人はもうあまりいないのかもしれないが、1968年にこの曲でレコード大賞新人賞を獲った人である。

と言っても、僕もサビの ♪あなたあなたあなたあなたあーなた、という部分以外はほとんど憶えていない。その後は大したヒット曲にも恵まれなかったと記憶しているのだが、このあなた×4のインパクトだけは忘れられない。

4)は1974年の甲斐バンドのデビュー曲である。あまり売れなかった。この曲はロックというイメージからはほど遠く、まるで古い歌謡曲のような感じだったが、しかし、その中に甲斐よしひろ独特の節回しを含んでいたのは確かだ。

結局2曲めの『裏切りの街角』でブレイクしたわけだが、これもどちらかと言えばスローな曲でロックのイメージはあまりない。彼らはその後 11thシングルの『HERO(ヒーローになる時、それは今)』までヒットはなかったが、その間に着実にロックへの道を踏み固めて行ったのは確かである。

5)はユーミンの1979年の同名のアルバムから。この頃の松任谷由実の作品には非常に安定感がある。中盤のメロディの少しふらっとした振り方、それをサビで収束させて解りやすいところに落ち着かせる上手さ。

松任谷正隆のアレンジも脂が乗り切った感がある。トライアングルのあしらい方なども含めて、ものすごく肌理が細かい。

今回は70年代の曲が多い。6)は1977年の狩人のデビュー曲にして大ヒット。演歌っぽい曲調ではあるのだが、言われてみると確かに都倉俊一だなあと納得する。

当時男性デュオというのはあまりなかったところに、この若い兄弟の美声による二重唱である。大変心に響くサウンド、とても良いハーモニーであった。

7)は僕の大好きなグループ。声を聴いただけで判るかどうか分からないが、後にピチカート・ファイヴに入る野宮真貴がいたバンドである。ベース中原信雄、ギター鈴木智文というメンバーにも恵まれていた。

この曲は1984年に鈴木慶一のプロデュースで“水族館レーベル”からリリースされたオムニバス・アルバム『陽気な若き水族館員たち』に収められていたもの。後の野宮真貴のような都会的なニュアンスはなく、爽やかな牧歌的な響きがある。

8)は全然知らなかったのだが、2004年に神戸高校の同級生で結成されたバンドなのだそうだ。メジャー・デビューは2009年。

この曲は一体どこで聴いて Walkman に取り込んだのか全く記憶がないのだが、2010年に出た『新世界創造記・前編』というアルバムに収められている。ピアノが前面に出た良いバンドである。僕はあまり高い声を出す男は好きではないのだけれど(笑)

9)は久しぶりに聴いて HP の「転調名作選」に書き加えた。1983年のヒット曲。♪う、ふ、ふ、ふ、と同じ高さの音を4つ連ねたひらめき、そしてそこからライン・クリシェを構成して行く巧さ! 非常にポップで美しい曲。

10)はこれまた僕が大好きなおかわりシスターズ。何度も書いているように、AKB48 の秋元康が、その昔手がけたのが(女子高生たちの)おニャン子クラブ、そして、それよりも更に前に作り上げたのが(女子大生たちの)オールナイターズであり、おかわりシスターズはその中の3人の女の子によるユニットだった。

ほとんど忘れられているが、彼女たちが残したアルバムは途轍もない名曲揃いで、僕はもう擦り切れるくらい聴いている。この曲は彼女たちの4枚目にしてラストのシングルのB面である。1985年。

で、ふと気づいたことがある。

AKB48 を卒業した前田敦子のシングルに『君は僕だ』(作詞は秋元康)がある。カノジョである君が僕であるはずがない(しかも、男の立場の歌を女の前田敦子が歌っている)のに、そこには恋愛特有の同一性願望が見事に描かれている。

この発想は実はおかわりシスターズの『あなたになりたい』と共通なのである。こちらは秋元康ではなく峰岸未来の作詞なのだが、秋元の発想のヒントは存外ここにあったのではないかと僕は思っている。

今回はそんなとこ。

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