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Wednesday, September 30, 2015

上がった階数

Cx

【9月30日特記】 iPhone にはその日に「上がった階数」を表示する機能がある。「ヘルスケア」アプリで設定しておけば、毎日の縦方向の運動量が階数で示される。

確か iPhone6 から実装したと思うのだが、iPhone5s でも iOS さえアップデートすれば「ヘルスケア」で表示してくれるのかと思ってやってみたら、5s ではハードウェアの機能が欠けているようで無理だった。

で、iPhone6s に機種変更したので、先日から僕の iPhone でも表示してくれているのだが、毎日大体「3階」である。

考えてみると、僕の場合、通勤時は階段を登ることがない。退勤時に阪急梅田駅の 2F から 3F のプラットフォームに行くのにエスカレータはなく、ここを階段で登ることになる。

それから、家に帰るまでの乗換駅で、地下道を通って反対側のプラットフォームに行くので、この時にまた1階分上がることになる。で、その他細かいものを足して3階分ということなのだろう。

しかし、こんなものでも出ていると励みになる。体重や体脂肪率を記録しておくだけで自然とダイエットに繋がるというのと同じだ。毎日「3階」なら、たまにエスカレータやエレベータを使わずに階段を登ってみようかという気にさせられる。

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Monday, September 28, 2015

『日本の反知性主義』内田樹・編(書評)

【9月28日特記】 寡聞にして僕は「反知性主義」という言葉を知らなかった。でも、読み始めてすぐに、それは近年僕が、政治家たちの非論理的かつ排他的な言説や、ネット上の一部の人たちによる有無を言わせぬ悪罵の中に見出して、とても嫌な気分になっているああいう態度のことを言うのだと判った。

そして、なるほど巧く言ったものだ、という思いと、しかし、「それは反知性主義だ!」と言い放って終わりにするとそれこそ反知性主義なのだ、という思いが交錯した。

知性というのはそういう手に負えないような堂々巡りを含むものなのである。

この本は内田樹の編集のもとで、内田を含む9人の、さまざまな専門領域を持つ著者が文章を寄せ、それらに加えて内田と名越康文との対談が掲載されている。

冒頭に内田による、本全体を概括する、解りやすくストンと落ちる解説が60ページほどあり、それに続いて政治学/社会思想学者の白井聡による一文が続くのだが、これがまた極めて緻密で説得力がある。

ただし、やたら難しくて、こういう文章にぶつかった途端に読むのをやめてしまう読者が少なからずいるのではないかと思った。そうなると反知性主義者の思う壺ではないか。

多分彼らはこれを「学者の空論」などと総括するのだろう、とちょっと嫌な気分で読み進むと、それに続くのが作家の高橋源一郎で、一気に高橋らしい屈託もケレン味もない、素直な文章が展開される。

そもそも高橋の章の副題が「『反知性主義』について書くことが、なんだか『反知性主義』っぽくてイヤだな、と思ったので、じゃあなにについて書けばいいのだろう、と思って書いたこと」である。こういう思いは非常によく解る(笑)

このふざけたような優柔不断の中に知性があるのである。

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Sunday, September 27, 2015

映画『進撃の巨人 エンド オブ ザ ワールド』

【9月27日特記】 映画『進撃の巨人 エンド オブ ザ ワールド』を観てきた。実写版の後編である(前編を観たときの記事はここ)。

うーむ、前にも書いたけれど、「これはちょっと違うもんになっちゃったんじゃないの?」という感じが非常に強い。

ただ、パンフレットにもかなり強調して書いてあるように、これは原作者の諫山創が「完全に違う作品にしてほしい」と強く要望したからなのだそうで、となると違う作品なので違っていて当たり前である。

さらに連載継続中の長編を2時間で完結するストーリーにしようとしたこともパンフには書かれており、まあ、そりゃ違うものになってしまうのも必然である。

だから、なんで原作のリヴァイが映画ではシキシマなのか?ということも、この後編を見れば理解できる。原作と同じ人間に原作とあまりに違う行動をさせるわけには行かなかったからである。

さて、原作と同じか違うかという議論はこの辺にして、では、この物語はこの物語として面白かったかと言えば、残念ながら僕はあまり楽しめなかった。一緒に観ていた妻も開口一番「面白くなかったね」と言った。

一番残念だったのは、前編よりも深みのないドラマになってしまった気がしたからである。少なくとも前編については僕は楽しんだ。

後編はオリジナルな展開が増えたのだが、もう少し練る必要があったのではないだろうか。人間はそんなに単純に極端な行動には走らないものだ。その辺りの背景が書き込めていなかった気がする。

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Saturday, September 26, 2015

iPhone6s now and then

【9月26日特記】 昨日 iPhone6s (SB)に買い換えてひととおりの設定を終えた。

概ね順調。今のところ見つかった不具合2点、いずれもアプリ。

ひとつは「野鳥の鳴き声図鑑」。結構高かったのであるが、随分前(多分 iPhone3GS時代)にインストールして以来ずっと重宝していた。

それが開かない、と言うか、開こうとすると真っ暗な画面になる。仕方なく削除して再インストールしようとしたら、インストールできない。

ま、去年の1月からアップデートしてないアプリなんで仕方がないかな。機種変更の時にこういうアプリは必ず1つや2つは出てくる。iOS9 に対応してくれることを祈るように待つしかない。

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Friday, September 25, 2015

I've got an iPhone6s なう。

【9月25日特記】 iPhone6s を入手した。以前と同じ Softbank である。他のキャリアに乗り換える気も、SIMフリーにする気も端からなかった。

初日なのでひょっとしたら並ぶかもしれないと思い、9:30開店のヨドバシカメラに 8:40 に行ったら、なんとこの日は 8:00 から開けていたらしく、客もまばらで待ち時間ゼロで案内された。

それから手続きに約40分。2年前の機種変更時のような、不要なオプションを(「帰宅したらすぐに解除していただいて結構です」などと言って)無理やり契約させようということもなく、すんなり終了した。

それから、今回は「バックアップは取っておられますか?」と確認した上でプロファイルの一括設定までやってくれた。

つまり、@i.softbank.jp のメールがすぐに使える状態になったということだ。(ま、僕の場合は結局「一般 > リセット > すべてのコンテンツと設定を消去」してから復元したので、もう一度一括設定を自分でする必要があったが…。)

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Thursday, September 24, 2015

薄れ行く記憶と、残る記事

【9月24日特記】 iPhone6s が入荷したとの連絡が来た。明日から3日間のうちに取りに来いと言う。予約開始初日に頼んだわけではないので、売り出し初日の明日ということはないだろうと思っていたのだが、意外に早かった。

ところで、買ってきたらまた復元と設定が必要である。前の時どのようにしたかについてぼんやりとは憶えているが、細かい記憶まではない。

ダウンタウン・ブギウギ・バンドも言っている。「ちょっと前なら覚えちゃいるが、一年前だとちと分からねえ」と。

僕の場合は毎年ではなくバージョンアップ2回につき1回、つまり凡そ2年に1回の買い替えなので、ちと分からねえどころではない。

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Tuesday, September 22, 2015

SHORT SHORTS FILM FESTIVAL & ASIA OSAKA 2015

【9月22日特記】 今年も SHORT SHORTS FILM FESTIVAL & ASIA OSAKA を観てきた。これで3年連続、グランフロント大阪のナレッジシアターでやるようになってからは毎回観ている。

過去2回は7月だったが、今年は9月で、過去有料の年もあったが、今年は無料になるなど、開催の方針はまだ揺れているようでもある。今年は初めて夫婦で観に行った。

このフェスティバルは、ご存じない方のためにひと言だけ書いておくと、米国アカデミー賞公認の国際短編映画祭である。上映本数が多く、全部観るのは不可能で、僕らが観たのは「受賞プログラムA」(5作品)。

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Monday, September 21, 2015

映画『私たちのハァハァ』

【9月21日特記】 映画『私たちのハァハァ』を観てきた。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭でも賞を貰ったし、東京での上映も甚だ評判が良かった。漸く関西にも来たので観に行った。

いやぁ、これはべらぼうな映画である。こんな脚本はとても書けない。

台本があって、それを暗記した役者が喋っているとは思えない。どこから見ても女子高生4人の会話である。4人がとりとめもなくいっぺんに喋って、誰が何を言っているのか分からないところまで含めて、これは生身の女子高生の会話である。

知らない女の子4人が出演していると思っていたのだが、さっつん役の大関れいかは、どこかで見た顔だと思ったら、あの VINE に爆笑6秒動画をアップし続けている娘である。

それから、文子役の三浦透子は2代目サントリー「なっちゃん」で(そう言われれば、見覚えがある)、松居大悟作品にはこれが3回目の出演という、松居監督の秘蔵っ子であった。

ギターを持った一ノ瀬役の井上苑子は、随分歌が巧いと思ったら、ツイキャスでの視聴者数が100万人を超える、ソーシャルネット・ワークから出てきたシンガー・ソングライターだった。

そして、4人目のチエ役の真山朔だけがオーディションで選ばれていた。

その4人は福岡の高校生。4人ともクリープハイプというバンドのファンである。

このバンドが架空のバンドかと思ったらそうではなくて、武道館で 2 Days Live をやったというからかなり売れていて、しかも、このバンドの PV をずっと作っているのが松居大悟監督なのだそうだ。

ストーリーはこうである。

4人が福岡でのライブの時に出待ちをしていたら、リーダーの尾崎世界観から「東京のライブにもおいでよ」と言われたことがまずあって、その後一ノ瀬が親と喧嘩したことがきっかけになって、4人で家出して東京に向かうことになる。

──制服を着て、ヘルメットを被って、チャリに乗って。

東京でのライブは4日後である。しかし、どう考えても自転車で東京までは無理である。早々にパンクしたこともあり、自転車を捨ててヒッチハイクに切り替えるが、ヒッチハイクで乗せてくれる車がそうそうあろうはずもない。

それでも何台かの車に乗せてもらって、少しずつ東京に近づいて行く。でも、毎晩野宿で風呂にも入れないし、ヘトヘトに疲れて来るし、その上お金も尽きて来て、必然的に内輪もめが起こる。

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Saturday, September 19, 2015

9/19サイト更新情報

【9月19日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

今回はレギュラーのことばのエッセイ1編のみです。また変な使い方の「大丈夫」を耳にしたので、以前書いた「大丈夫」の続編を書きました。

というわけで、今回の更新は下記の通り:

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Thursday, September 17, 2015

とりあえず iOS9

【9月17日特記】 iOS9 に上げた。いや、iPhone はそのまま。とりあえず iPad だけ。

途中「残り2時間」と出たので「しまった(寝る前にやるんじゃなかった)」と思ったが、実際には約1時間で、何のトラブルもなく終わった。

でも、まだ使用感は確かめていない。今日は何もせずに寝る。そもそも iPad では使っているアプリが少ないので、あまり新しい OS を体感できないような気もする。

そもそもアップデートの練習みたいな意味合いで iPad をアップグレードしてみたのである。

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Tuesday, September 15, 2015

Google Chrome 64bit版

【9月15日特記】 Google Chrome を 64bit版 に入れ替えた。

Windows10 に上げてからどうも Chrome がフリーズするようになって困ったなと思っていたら、ある人が「フリーズしなくなるかどうかは分からないが、自分は 64bit版にインストールしなおしたら挙動が早くなって快適だ」と教えてくれた。

ああ、そんなものがあるのか、と思った。

64bit マシンが登場したころに、「コンピュータは 64bit のデータを扱えるようになったが、生憎それに対応しているアプリケーションはまだほとんどない」という記事を読んで、僕の頭はそこで停まっていたのだ。

考えてみたらあれから何年も経っており、もうたくさんのアプリが 64bit のデータに対応していても不思議はない。

しかし、それにしてもひとつのアプリで 32bit でも 64bit でも扱えるのではなく、別物をインストールしなければならないとは思っていなかった。

それで早速やってみることにした。

やり方は難しくない。ネット上にも詳しく書いてくれた記事がある(例えばここ)。

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Monday, September 14, 2015

Play Log File on my Walkman #107

【9月14日特記】 時々抜粋して披露している僕の Network Walkman のプレイログ。今回も10曲:

  1. 踊るポンポコリン(B.B.クイーンズ)
  2. さらば恋人(山崎まさよし)
  3. あなたのブルース(矢吹健)
  4. バス通り(甲斐バンド)
  5. 悲しいほどお天気(松任谷由実)
  6. あずさ2号(狩人)
  7. グリーン・ブックス(Portable Rock)
  8. 僕らの永遠~何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから~(WEAVER)
  9. う、ふ、ふ、ふ、(EPO)
  10. あなたになりたい(おかわりシスターズ)

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Sunday, September 13, 2015

映画『ピース オブ ケイク』

【9月12日特記】 映画『ピース オブ ケイク』を観てきた。田口トモロヲ監督。

おっさん臭い感想だろうけれど、いやあ、多部未華子がすっかり大人の女になったというのが第一印象。

彼女を最初に観た『HINOKIO』では、てっきり少年だと思っていたら実は少女だったという役柄だったこともあるが、それだけではない。

今まで彼女が演じてきた役でここまで情動的なキャラはなかったのではないだろうか。そして、そういう新しい役柄を彼女がまた完璧に演じている。これはまさにニュータイプの多部未華子の誕生である。

この映画でどこかの映画賞の主演女優賞が獲れるのではないか、いや、獲ってほしい、いや、1つぐらいはきっと獲る──それほど素晴らしい演技だった。

梅宮志乃(多部未華子)は恋愛に対して思慮の浅い女である。目の前の気持ちよさに負けてしまう女である。だから、半径5m以内の男と手っ取り早く恋に堕ちてしまう。

そういう娘は確かにいる。で、そういう恋を繰り返して、いつも似たような失敗にたどり着く。ただ、彼女がそこら辺のそういう娘たちと違うのは、自分でそのことを自覚しているところである。

だからこそ、彼女の悩みがあり、躊躇があり、自制がある。そして、その裏返しの、「ええい、行ってしまえ」という思い切りの良さと開き直った素直さがある。

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Saturday, September 12, 2015

『映画 みんな!エスパーだよ!』

【9月12日特記】 『映画 みんな!エスパーだよ!』を観てきた。園子温監督。

テレビ東京で放送したシリーズは全12話を1回も逃さず観た。こちらは園が総監督を務め、半分の6話を自ら演出し、残りは入江悠など他の監督が演出している。

しかし、テレビ・シリーズのほうが楽しかったなあ、というのが映画を見終わった直後の正直な感想である。

このドラマは女子から見たら単にエロくてバカバカしい話かもしれないが、男子の目から見ると、青春の性衝動の間抜けさというか、性欲の煩悩とでも言うべきものを、ある意味中二病的な観点から非常に的確に捉えた、極めて切実なコメディである(笑)

園監督自身に「テレビ・シリーズの映画化だからと言って一見さんお断りにはしたくない」という思いがあって、テレビでの設定を少し展開を変えながらなぞってくれているので、全然観たことがない人でも充分に楽しめる構成にはなっている。

ただ、やっぱりこれはテレビ版のファンであった人のほうが圧倒的に楽しめるだろうと思う。

テレビでは12話という長さを使って、それぞれの少年少女が超能力に目覚め、性欲と超能力の間でバカバカしく懊悩するさまをシッチャカメッチャカに描いていて、そこが面白かったのだが、映画版では頭の20~30分でさっと設定を紹介して、すぐに事件を起こし、ストーリーを転がし始めており、あまりディーテールを楽しませてくれるところがない。

また、テレビ版では地上波放送の制約の中でよくあれだけエロを描いたなあと関心したのだが、少しハードルが低い映画に於ても(パンチラの回数は増えたにしても)基本的に同じレベルでやってしまったために、逆に物足りない印象が残ってしまった。

おっぱいくらいは露出したほうが良かったのではないだろうか。

ただ、テレビでのキャラクターはほぼそのままで、つまり、ほぼあのままのアホらしさなわけで、これはこれでやっぱり笑えるのである。

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Wednesday, September 09, 2015

スタックとキュー(LIFO と FIFO)

【9月9日特記】 先日食品用ラップを買ったのである(妻が大病を患ってから、家庭用品のストック管理については僕の担うところが大きくなっている)。

ところが、どうしたことか、買って帰ったら新品のラップがひとつ買い置いてある。少し早めに自分が買ったことを失念していたのである。ま、腐るものではないので別に痛くも痒くもないのではあるが。

とは言いながら、やっぱり一応古い方から使うべきだろうと考えて、ストックするスペースにしまうときに、僕は新しいラップを下に、古いラップを上に置いた。

理由は単純で、妻が今あるラップを使い終わって補充しに来た時には、何も考えずに上から取るに決まっているからだ。

ところが、ある日会社から帰ってみると、(たまたま2つのラップはメーカーが違っていたから判ったのだが)新しい方のラップを使っているではないか!

僕の弄した策が裏目に出たようだ。しかし、どうして裏目に出たのか腑に落ちない。

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Tuesday, September 08, 2015

『それから』夏目漱石(書評)

【9月7日特記】 『それから』を読み終わった。これも朝日新聞の連載を Web版で読んだものだ。

『三四郎』の時にも驚いたが、これまたべらぼうな終わり方である。毎日読み重ねてきて、ああ、ここから先代助はどうするんだろう、と思ったら、「本日で連載は終了です」と書いてあって驚いた。

これは余韻があるとかないとかいう問題ではない。読者は暫く、自分の頭で代助の行く末をあれやこれやと案じてしまうことになる。漱石は当然そこまで見通していたはずだ。巧い終わり方である。

しかし、そういう終わり方というのはむしろ現代文学によくあるテクニックであり、例えば江戸時代の戯作文学なんてものはもっとはっきりくっきりとした結末まで描いていたものではなかったか、と訝ったのだが、考えてみれば漱石自身が近世の文学に対抗する新しい文学の担い手であったわけだ。そういう意味では、現代の文学はまだ漱石の遺産で食っているとも言えるのではないだろうか。

これはある種の恋物語である。しかし、主人公の代助が惚れるのは人妻の三千代であり、しかも、自分が親友の平岡との結婚を勧めたのである。これは今で言う不倫である。不倫というのは決して昭和の昼メロで登場したテーマではないのである。

僕はついつい夏目漱石ではなく、漱石の時代を読んでしまう。

この時代特有の設定として、代助は大学を卒業した高等遊民である。当時の大卒というのは大層偉くて値打ちがあったのだろう。しかし、職業に就いていないというのは、今で言うプータローである。親のすねをかじって生きているのである。

いや、すねかじりのプータローなどは別に珍しくもないので驚かない。でも、代助は単なるすねかじりではなく、一軒家に住み、女中の婆さんと書生の青年を雇って食わせているのである。そこまでやるって、どうよ?

でも、この時代の代助はそれを恥ずかしいこととも思わない。むしろ、実業に就くことを卑しいことのように考えている。

──ああ、これが明治のインテリなのか、となんだか感慨深くなってしまう。

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Sunday, September 06, 2015

変わる時代、変わる視聴

【9月6日特記】 英語に subscription とか commuter (あるいはもっと語幹的な subscribe や commute を取り上げるべきかもしれないが)とかいう言葉が一単語で存在することに僕は驚きを覚える。

日本語ではいくつかの単語を組合せないと、この意味するところは伝えられない(もっとも subscribe は本来は「署名する」という意味でしかないのだが)。

で、今年はそのサブスクリプション元年だと言われている。「定期購読」という訳は元々雑誌に合わせてつけられたもので、今なら「定額読み(見/聴き)放題」とでも訳すのだろうか。

動画の分野では dTV と Hulu が先行するところに、いよいよ黒船と言われる NETFLIX が乗り込んできた。ビデオパスや U-NEXT もある。そのうちに Amazon のサービスも始まるだろう。

音楽では昔からレコチョクがやっていたところに Apple Music の登場で一気に話題となったが、その少し前から AWA や LINEミュージックも名乗りを上げており、さらに Google まで追随してきた。

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Saturday, September 05, 2015

9/5サイト更新情報

【9月5日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

今回はレギュラーのことばのエッセイの更新と、時々書き加えている音楽のエッセイのリストへの追加があります。

ことばのエッセイは、久しぶりに若者ことばについて書きました。音楽エッセイのほうは、転調名作選への追記です。

というわけで、今回の更新は下記の通り:

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Friday, September 04, 2015

『脳はどこまでコントロールできるか?』中野信子(書評)

【9月3日特記】 内容が面白そうだから、と言うよりも、『情熱大陸』で見た著者が、単にずば抜けて頭が良いだけではなく、とてもチャーミングな女性だったので、そういう興味から手にとった本だ。

難しい本ではない。いきなり脳の解剖図が出てきて、それぞれの部分の名前と働きについての説明で始まったりはしない。脳というものの不思議を、あくまで脳が作り出す現象面から説いてくれるので、素人にはとてもとっつきやすい。

たとえその現象の原因となっているのが聞いたこともない部位や物質の働きによるのであっても、詳しいメカニズムは分からないけれど、へえ、そうなのか、とストンと腑に落ちる。

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Thursday, September 03, 2015

投句

【9月2日特記】 今日、会社の開局記念を祝う、内輪のパーティがあった。開局記念日は 9/1 なのだが、昨年から翌日の夜に開かれるようになった。

で、これも昨年から、そのパーティでいろいろな余興が行われるようになった。今年はダーツ大会と俳句募集だった。

ダーツ大会にも一応出場したが、予想通り昼間の予選で敗退した。俳句のほうは、まるで心得などないのだが、何日か前から一生懸命考えて応募した。テーマは「夏の想い出」、審査員はテレビでお馴染みの夏井いつき先生である。

応募数が少なければそこそこ上位に食い込めるかもと甘い期待も抱いたが、400句以上の応募があり、さすがに何かを表現したくて入社した人が多い会社だけに、初めてでも巧い人が多く、僕の投句は敢えなく選に漏れた。

選ばれた七句はその場にいた役員・社員と派遣・請負などの常勤労働者の投票で優勝を決めたのだが、その前に、何という名称であったか忘れたが、言わば「佳作」的な扱いで夏井先生から紹介された句があり、嬉しいことに僕の一句がそこに入っていた。たくさん紹介されたので、合計何句あったのかは定かでないのだが…。

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Wednesday, September 02, 2015

Windows10 中間まとめ

【9月1日特記】 Windows10 に上げてみて、ここまでの不具合のまとめ:

  1. 壁紙のスライドショーの設定を、(自分で設定方法を探しだして)やり直す必要があった。
  2. Windows Update のダウンロード/インストールが勝手に行われてしまう。再起動のタイミングだけがカスタマイズできる(打つ手なし)。
  3. Windows Update のダウンロード/インストールが裏で走っていると、どうもパスワード・マネージャの動きが不安定になるフシがある。
  4. 通常使うプリンタが存在しない物にすり替わっており、再設定する必要があった。

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