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Saturday, June 13, 2015

映画『トゥモローランド』

【6月13日特記】 映画『トゥモローランド』を観てきた。ディズニー映画だから多分筋は子供騙しだろうと覚悟して行った。ところがそうではなかった。

めちゃくちゃ面白かった。と言うより、寧ろ難しかった。もう1回見ないことにはちゃんと理解できない気がする。

途中3度ほど一瞬眠りに落ちてしまったせいもある。いや、泣いた映画が必ずしも良い映画とは限らないように、寝てしまった映画がつまらない映画とも限らない。事実、起きている時はずっと目を瞠っていた。そう、目を瞠る出来であった。

フランク・ウォーカー(トーマス・ロビンソン)という11歳の少年が1964年のニューヨーク万博の発明コンテストに、未完成の空を飛ぶ機械を持ち込む。

審査をしたデイヴィッド・ニックス(ヒュー・ローリー)によって却下されるが、謎の少女アテナ(ラフィー・キャシディ)の導きでニックスらの後を追い、トゥモローランドに潜り込む。

タイムマシンによって高度に科学が発達した未来都市に来てしまったのかと思うが、どうやらそうではなく、異次元の別世界であるらしい。

ここで空を飛んだりするフランクの姿が暫し描かれるのであるが、次に登場するのはなんと元の地球、アメリカ合衆国の人里離れた家で暮らす中年男としてである。そのフランクを演じているのが、実は冒頭にも登場していたジョージ・クルーニーである。

冒頭のシーンでは、カメラ目線で語るジョージ・クルーニーに、フレーム外から女性が茶々を入れる。やがてカメラを振ると、そこにいるのはブリット・ロバートソンである。そして、彼女が次のシーンに現れた時はまだ高校生である。名前はケイシー。

ケイシーに目をつけたアテナによって、ケイシーの手にTの字をあしらったピンバッジが渡される。そのピンバッジに触れると、ケイシーの目にはトゥモローランドの幻像が見える。ところが、途中で電池切れになって元の世界に引き戻されてしまう。

トゥモローランドが忘れられないケイシーはピンバッジを求めて旅に出るが、そこで襲われて生命の危機に瀕している時にケイシーが現れ、超人的な能力で敵を倒しケイシーを連れ出す。そして、もう一度トゥモローランドに行きたければフランク・ウォーカーに会えと言って、フランクの家の前に放り出す。

ところが、中年男になったフランクは、世捨て人みたいな暮らしをしながら、家の中にいっぱい怪しい機械を設置して訳の分からない研究をしている偏屈者のマッド・サイエンティストであり、ケイシーを家に入れようともしない。

ここまで読んでいただければ解るように、これは謎を残したままぐいぐい観客を引っ張って行く却々良い脚本である。もちろんディズニーの粋を集めた特撮・CGも素晴らしい。

ただ、最初に書いたように、少し難しい。結局トゥモローランドとは何だったのか、見終わってすっきり解るかといえば解らない。

ニックスは何者で、彼は一体何をしようとしていたのか? フランクは何をしてトゥモローランドを追放されたのか? アテナは何故、組織に逆らってまでフランクやケイシーをスカウトしてきたのか?

その辺りのことを一つひとつ考え始めると、ひょっとするとSFファンの人たちには釈然としない点が多く残りすぎて、ちょっとがっかりするのかもしれない。

でも、僕らのような、特段科学に詳しい訳でもない観客にとっては、これくらいがミステリアスで丁度良いのである。このくらいの感じで充分興味を惹き、興奮を呼び起こしてくれる。逆にこの解らなさが余韻になったりもするのである。

一緒に観た妻はこう言った。

「全部きれいに解ってしまわないところが面白いのよ」

その通りだと思う。非常に面白い映画だった。最後は人類の未来に対して希望を持たせる、ディズニーらしくちょっと薬臭いが、清々しい終わり方になっている。

できればもう1回観たいと思わせてくれる映画だった。

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