HAPA Japan Tour 2015
【5月26日特記】 サンケイホールブリーゼに HAPA Japan Tour 2015 "HAPA with ハラウ・フレンズ" ~Music and Hula Concert~を聴きに行ってきた。
会社の主催イベントだったので、ほとんど予備知識なしに行ったのだが、ウチの会社はここ何年かこの手のハワイアン&フラのイベントを手がけており、一度観たいと思っていたのである。
フラ・ダンスが入ると言うので、もう少しトラディショナルな曲ばかりやるのかと思っていたら、そうではなかった。
そもそも HAPA というのはハワイ語で half の意味なのだそうだ。HAPA というグループは元々ニューヨーク生まれ・ニュージャージー育ちのギタリストが生粋のハワイアンのボーカリストと出会って作ったバンドだそうで、そういう意味で HAPA なのである。
今回の来日メンバーは3ピースのバンドで、舞台上手からギタリスト(NY出身のバリー・フラナガン)、ベーシスト(タービン・マキア)、ギタリスト/ウクレリアン(カポノ・ナイリイリ)の順に並んでいる。リード・ボーカルは主にカポイだが、3人とも歌う。
前半はそこにフラのチーム(ハワイ語ではフラ・ハラウと言うらしい)が、1曲ごとに入れ替わり立ち代り現れる。そこには日本各地のハラウも混じっている。
後半は3人のコンサート+ラダーシャ・ホオフリ(下のビデオで踊っている美しい女性)のフラ・ダンス(他にカポノの兄弟らしい男性ダンサーも出演)という構成である。
オープニングは Tuahine (Hula Radasha) という綺麗な曲だった。彼らの代表曲らしい。
彼らのアルバムからのオリジナルや、あるいは Pua Lililehua のような大スタンダードもあるのだが、突然カルロス・サンタナの『哀愁のヨーロッパ』が始まったりして驚かされる。そういう意味でも HAPA なのである。
この『哀愁のヨーロッパ』などで特に際立つのだが、バリー・フラナガンのギターが、ちょいと荒っぽいのであるが、ものすごいのである。
ものすごくタッチがきつい。離れ技的なハーモニクスの連続と、素速いチョーキングとグリッサンド、そしてミュートを絶妙に組合せて、リズムも思いっきり矯めたりして、強烈なメリハリがある。
それを左側のカポノ・ナイリイリが6弦/12弦ギターとウクレレで支える。位置こそ真ん中にいるタービン・マキアは控えめにリズムを刻んでいるが、終盤にリード・ボーカルを取ると、これがまたうっとりするような美声なのである。
バリーの荒々しいリードギターが目立つが、カポノのウクレレでのストロークも見事で、そして、何よりもハワイ独特のボイシングによるコーラス・ワークがとても流麗で美しい。
清々しい心になった。
すると、アンコールのラストがまた突然ボブ・マーリィの『ノー・ウーマン・ノー・クライ』だったりして驚かされるのであるが、このバンドはやっぱりそういう HAPA なところが受けているのだろう。
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