歯磨きの話
【4月11日特記】 奥歯の詰め物が外れて歯医者に行った。
毎日とか毎週とか通うのかと思ったら、欠けたところに薬を詰めて、上から硬いセメントで固めて、そのまま2ヶ月ほど放置すると言われて驚いた。
で、その治療の合間に歯のクリーニングをしてはどうかと進められ、久しぶりにきれいにしてもらった。
終わって歯科衛生士が「全般にきれいに磨けてますよ」と言った。
そう、以前もどこかに書いたかもしれないが、僕は歯磨きには割合自信がある。
それは東京勤務時代に会社の近所にあった歯医者に教えられたものだ。
その歯科医は言った。「どんなに良いハミガキや歯ブラシを使っていたとしても、物理的にこすることなく汚れが落ちることはありません」と。
この言葉は他のどんな解説よりも僕の腑に落ちた。なるほど、まず心がけることは歯の全ての部分に歯ブラシを当てることなのか! そして、その納得感が僕の歯磨きを進化させるきっかけとなった。
歯科医の説明に続いて、歯科衛生士に磨き方の指導を受けた。
- 歯ブラシは強く握らない。
- 鉛筆と同じように持つのが基本だが、時々握り方を変えて隅々までブラシの毛先を当てて行く。
- 歯ブラシの振幅は小さく。歯1本か、せいぜい2本くらいの幅で動かすつもりで。
- 毎食後磨く必要はない。ただ、1日に1回だけは長い時間を掛けて丁寧に磨け。
僕はその日からそのことを守っている。さらに、僕自身の工夫として、「今どの歯のどの部分に歯ブラシの毛先が当たっているかを意識しながら磨く」ということを実践している。このことによって磨き残しを潰していくのである。
おかげで歯医者では割合よく褒められる。
近年、昼食後の時間帯に、会社のトイレで歯磨きをしているおっさんたちが増えてきた。だが、横目で見ていると、単に磨いたという自己満足を得るためにゴシゴシやっているのか、あるいは、何等かの理由で歯茎が憎くて、歯茎を傷めつけるためにやっている、としか思えない人がほとんどである。
その場で「お前、その磨き方はあかんやろ」というのも何やら気が引ける。僕がそこで突然そんなことを言っても、多分、僕が歯医者に教わった時のような納得感は与えられないだろう。
だから、せめてここに長々と書いてみた次第である。歯医者でない僕の文章にも、納得してくれる人がいたら嬉しいものである。
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