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Thursday, April 30, 2015

替えズボンを考える

【4月30日特記】 スーツの替えズボンというものをお持ちだろうか? 昔はスーツを買おうとすると、よく買えズボン付きを勧められたものだ。「ズボンから先にダメになりますから」と。

ところが、僕の経験ではズボンはそう簡単にダメにはならない。ボタンが取れることはあるが、それはまた縫い付ければ良い。裾が切れる場合もあるが、それはそもそも丈が長すぎるからだ。もう5mm短くすると長持ちする。

それからポケットの玉縁が切れる──恐らくこれが一番厄介な現象だろう。でも、かけはぎである程度修復できる。

そんなことが分かってくるのは、ズボンを何年も履いて、そろそろそれが寿命を迎えたころである。

僕の場合は、上着1着+ズボン2本の組合せで買うと、ズボンが2本とも大丈夫なうちに上着のほうがダメになる。

大体は内ポケットである。上着の外見上問題はないが、内側のポケットの縁が切れ、中が裂け、底が抜ける。つまりは物が入れられない。物が入れられないポケットはもはやポケットではなく、ポケットが使えない上着は上着ではない。

しかも、内ポケットは構造が複雑な上に、内側なので容易に縫えず、素人にはとても修復できない。かくして上着はダメになる。ズボンはまだ傷んでいないうちに。

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Tuesday, April 28, 2015

『EPITAPH東京』恩田陸(書評)

【4月28日特記】 たまたまこの直前に読んでいたのが奥泉光の『東京自叙伝』であったこともあって、どうしてもこの両作を比較したくなる。

ともに東京を舞台とした小説であるというだけではなく、東京の突出した特殊性(あるいは呪縛性)を描き出した小説である。

そして、『東京自叙伝』のほうはいろんな人間(や獣や虫)に次々と生まれ変わりながら何百年も生きている男(女にもなるが)の話であるのに対して、『EPITAPH東京』の(主人公でも語り手でもないが)登場人物の1人である吉屋は「実は僕は吸血鬼なんです」「本物の吸血鬼は歳も取るし肉体も消滅する。ただ、その意識が他者の肉体に継続していく」と告白する。

同時期によくもこれだけ似た設定の小説が書かれたものだ。

しかし、読んでみると、2つの小説の色合い、肌合いは全く違っている。

『東京自叙伝』はバラバラの時代(や出来事)を繋いで辻褄を合わせようとするような作風である。逆に『EPITAPH東京』のほうはバラバラの話をバラバラに置いていながら、不気味な東京像が煙の中に浮かび上がるような様相がある。

「私」にとって、吉屋とはたまに寄る店でたまに一緒になるだけの男で、何をしている人なのかも知らない。吸血鬼だというのも信じているわけではないが、言下に否定するわけでもない。ただ、時々彼と東京を語り、東京を歩く。そして、戯曲家である「私」は吉屋の発言に触発されて『エピタフ東京』という戯曲を書き始める。エピタフとは墓碑銘である。

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Monday, April 27, 2015

替刃の検証 解決編(恐らくw)

【4月27日特記】 シェーバーの替刃の交換サインが約1年後に灯るのはどういう仕組なのかずっと悩んでいて、今まで何度もこのブログにも書いてきた(例えばここ)。

で、漸く答えらしきものに辿り着いた。僕の考えは的外れだったようだ。

どうやって答えに辿り着いたかというと、会社の詳しい人に聞いたのである。この人、今でこそウチの嘱託社員だが、元々は大手家電メーカーの研究所長まで務めた人で、電化製品はおろか、科学全般にめちゃめちゃ造詣が深い。

もちろんこれはその人の推測であり、何の証拠もないが、僕には説得力があった、というか、逆に自らの不明を恥じることになったので書いておきたい。

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Sunday, April 26, 2015

映画『寄生獣 完結編』

【4月26日特記】 映画『寄生獣 完結編』を観てきた。

多分原作はもっと長くて濃いのだろうな。前編の息をもつかせぬ面白さと比べると、完結編はちょっと急ぎすぎて薄くなったような感があった。

観ながら感じていたのは、この物語の入口は、深海から上がってきた謎の生物が人間の肉体に寄生するという SF であり、概ねその SF の化粧をまとって話は進められるのだが、結局は“人間とは何か”ということを描こうとしているのだな、ということ。

その点はよくできていたと思う。ただ、終盤なんとなくそっちのほうに引っ張られて、なんか情に流されて終わるような感じになったのはちょっと残念。

新一にとって都合よく物事が進み過ぎる嫌いがあるのである。人間は描かれているものの、やや進行のリアリズムに難がある。

思うに、科学主義に引っ張られすぎると物語は乾燥してくるし、かと言って人間ドラマに寄りすぎて科学が損なわれ本物らしさが失われるのもいただけない。こういう映画は却々難しいものである。

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Saturday, April 25, 2015

『麦ふみクーツェ』

【4月25日特記】 昨夜、シアターBRAVA!で『麦ふみクーツェ』を観た。意欲的な企画だった。

まず、音楽劇であること。そして、事前に観客に対して「音の鳴るもの」(何故かサイレンは不可)を持って来るように要請し、劇中の音楽に参加させる試みをやっていること。音楽の楽しさを実感させるのには持って来いの企画である。

劇中、尾藤イサオ扮する“おじいちゃん”が繰り返し言う台詞「この世におよそ打楽器でないものはない」に象徴されるように、前半はまずパーカッシブな要素を前面に出してくる。

音楽にあまり馴染みがなく、ひょっとしたら苦手意識を持っているかもしれない人だったりすると、一番入りやすいのはやはり打楽器だろう。みんなに合わせて叩いているだけでも楽しい。

現に会場に持ち込まれた楽器は圧倒的に打楽器が多い。もちろん、本来的な「楽器」でなくても良い。僕は楽器を用意する暇がなく、劇場の入口で会った会社の人間から小さなタッパウエアを借りて客席に向かった。

タッパウェアの中には、皮膚科でもらう軟膏を入れるような小さなプラスチック容器が入っており、振るとカタカタ鳴る。そんなもので良いのである。

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Wednesday, April 22, 2015

エアコンのリモコンが壊れた。

【4月22日特記】 エアコンのリモコンが壊れた。

ここ半年ほど時々反応しなくなっていたのだが、本体のスイッチではちゃんと作動するので本体が壊れたわけではない。

それで、電化製品が動かなくなった時の万能の対策である「プラグをコンセントから抜き、暫く放置する」という方策を採ると十中八九は動いていたのである、ここのところは。

ところが、先週から急にその手も効かなくなった。

ググってみると、リモコンからちゃんと赤外線が出ているかどうか確認する術があるという。それは至極簡単で、スマホのカメラに向けてリモコンのボタンを押すというもの。

赤外線は肉眼には見えないが、カメラのモニターには映るのだそうである。で、やってみたら、ダメ、赤外線は全然出ていないみたい。

ネットで検索すると、数多くのメーカー品に対応する汎用リモコンがたくさん販売されているが、カスタマーのレビューを見ると、「電池を交換するたびに設定し直す必要がある」などと書いてあるものもある。

そんな面倒なものがあるなら、安易にネットでは買えない。──と思い、ヨドバシカメラに行った。

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Monday, April 20, 2015

4/20サイト更新情報

【4月20日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

今回はまたレギュラーのことばのエッセイ1編のみになってしまいました。不定期シリーズ化して今回が4作目となる「大和の豊かな言い回し」です。

というわけで、今回の更新は下記の通り:

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Sunday, April 19, 2015

映画『ジヌよさらば』

【4月19日特記】 映画『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』を観てきた。

予告編を見て、これはよくあるジャスト・ワン・アイデアの作品だと思った。「もしもお金アレルギーの人間がいたら」──そういう単純な想定に場面を当て込んで笑いを紡ぎ出して行くタイプの。

でも、それだけだと昔あったドリフターズの「もしも」のコーナーと同じである。つまり、散発的には笑えるけど、それだけで映画を2時間持たせるのは無理だ。

その単純な「もしも」を有機的な2時間の作品に仕上げるためには、「うねり」とか「ひねり」とか、「仕掛け」やら「縦糸」やら、ともかく何かが別に必要なのである。

ところが、この映画は、序盤でこそタケ(松田龍平)がお金に触って失神したり、お金を一切使わないことに固執する様を面白おかしく描いているのだが、中盤からそういうギャグをこまめに入れ込む作業から手を引くのである。

つまり、これはそういうギャグ100連発的な映画ではないのだと、そこで僕は気づいた。

原作はいがらしみきおの漫画である。『ぼのぼの』で有名になった人だが、僕は『ネ暗トピア』が好きだった。決して単純なギャグを描く漫画家ではない。

そして、脚本・監督は松尾スズキである。この曰く言いがたい組合せを見れば、もっともっと深い映画だと早くに気づくべきであった。

映画が終わって出てきた時に、横にいた若い女性2人組が「超シュールやった!」と叫んでいたけれど、うん、その感じ良く分かる(笑)

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Saturday, April 18, 2015

映画『バードマン』

【4月18日特記】 映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を観てきた。今年(今年度ではなく)初めて見る外国映画である。

アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督、って聞いたことあるけど誰だっけ?──と思って調べたら、ああ、『バベル』の監督か。

この映画は「賛否両論に分かれるだろう」とか「日本人には受けない」といった記述をいくつか目にしたのだが、かと言って日本人が酷評している記事にもお目にかかっていない。

僕自身としては、「こんなに面白い映画を果たして貶す人がいるのか!?」と思うくらいに面白かった。

まず驚いたのがカメラ。映画が始まってすぐに気がついたが、カット変わりがないのである。

1台のカメラが誰かと誰かのシーンを撮っている。そのうちひとりが部屋を出て行く。カメラがその人物を追っかける。次の場所で他の役者と絡むシーンを撮る。また移動する人物をカメラが追う。そして、途中ではぐれて別の場所で別の人物のシーンを撮る。

──と言った具合。これがめちゃくちゃ面白い。

で、画は繋がっているのだが時間の流れは同じではなく、次の場所に移った時には突然何時間か後であったり翌日であったりする。けれども画面は依然としてワンカットで切れ目がない。

ひょっとして映画の終わりまでこのスタイルで行くのかと思ったら、終盤にインサートが何カットか入って途絶えた。でも、その後もまた元のスタイルに戻り、最後まで行った。これはもう全編ワンカットと言っても差し支えないくらいである。

もちろん、役者とカメラが(あるいは照明や録音も)そこまで過酷なことができるわけはなく、つまりは動かないものだけを撮っている時にカメラは一旦止めているはずで、単に観客に編集点が見えないだけなのだが、それにしてもひとつひとつのシーンはべらぼうに長い上に移動も激しいはずだ。

そして、この流れがこの映画をものすごく魅力的なものに仕上げている。

こういう手法は、しかし、単に僕が知らないだけで、過去何人かの監督がやっているのだそうだ。だが、ここまでストーリーのイメージと一体化したものがあったのだろうか?

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Wednesday, April 15, 2015

新聞紙なきスタイル

【4月15日特記】 紙の新聞の購読をやめて1年強。記事はネットで読んでいる。

昨日新聞を取らないメリットについて話していて、「ゴミの日に古新聞を出さなくて良い」と言ったら、「新聞をやめた人はみんなそれを言う」と驚かれた。

そうか、みんなあれが嫌だったんだ。「苦役」というほどの重さではない。ただ、面倒ではあるし、ゴミ・カレンダーと首っ引きで、いつが新聞紙の日なのか神経を尖らせていなければならない。

で、うっかり出しそびれると、次回はちょっと苦役に近い重さと量になる。

ああ、形あるものの哀しさよ。

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Monday, April 13, 2015

メタ・タグの話

【4月13日特記】 僕は自分のホームページ(このブログのことではない)の HTML を手書きしているという、インターネット時代最古の化石みたいな人種である(笑)

で、最初に勉強したことを守ってメタ・タグもちゃんと書いているのだが、今日聞いた話では、今では検索エンジンは "keywords" や "description" というメタ・タグに重きを置いていないそうなのである。

つまり、大事なのはメタ・タグに何が書いてあるかではなく本文に何が書いてあるかであり、本文に書いていないことをメタ・タグだけに書いていても検索に引っかかる可能性は低いということのようだ。

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Saturday, April 11, 2015

歯磨きの話

【4月11日特記】 奥歯の詰め物が外れて歯医者に行った。

毎日とか毎週とか通うのかと思ったら、欠けたところに薬を詰めて、上から硬いセメントで固めて、そのまま2ヶ月ほど放置すると言われて驚いた。

で、その治療の合間に歯のクリーニングをしてはどうかと進められ、久しぶりにきれいにしてもらった。

終わって歯科衛生士が「全般にきれいに磨けてますよ」と言った。

そう、以前もどこかに書いたかもしれないが、僕は歯磨きには割合自信がある。

それは東京勤務時代に会社の近所にあった歯医者に教えられたものだ。

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Friday, April 10, 2015

『ビリギャル』マスコミ試写会

【4月10日特記】 映画『ビリギャル』のマスコミ試写会に行ってきた。5/1(金)公開。監督は TBS の土井裕泰。

副題(あるいは正式タイトル)の『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』がストーリーの全てである。

だから、この映画はストーリーでは引っ張れない。観客は「果たして合格するんだろうか」とハラハラすることはない。「合格するったって、実は一浪で通るんじゃないか」と勘繰ることもない。最後はめでたく現役合格することが分かっている。

となると、人物をどれだけ描けるか、どれだけ飽きさせずにエピソードを繋いで行けるか、筋を転がす土台となる設定にどれだけ説得力を持たせられるか、といったことがポイントになる。制作者はそういうところで力量を問われることになる。

そういう視点で観ると、脚本の橋本裕志が非常にうまくまとめあげているのが判る。

この映画は上記と同名の長いタイトルの原作本に基づいている。よく売れたらしい。書いたのは学習塾の塾長だ。この映画ではその先生を伊藤淳史が演じている。

僕は普段から、実話に基づいているということに何の価値も見出さないし、そういう売り方をすることには嫌悪感を覚えるほうなのだが、特にこういう形で映画化するのであれば、実話かどうかには全く意味がなく、問題はそれがドラマになっているかどうかである。

橋本裕志はとても上手にドラマにしたと思う。

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Thursday, April 09, 2015

Play Log File on my Walkman #104

【4月9日特記】 月1回ぐらいのペースで不定期で紹介している僕の Network Walkman のプレイログ。昭和~平成の日本の歌を 2000曲以上入れてランダム再生しているのですが、ここには毎回10曲だけ選んで載せています。

  1. 泣かないぞェ(鈴木蘭々)
  2. 誰も知らない(伊東ゆかり)
  3. Trombone Necked Girl(Grandfathers)
  4. 元気を出して(竹内まりや)
  5. N-Sマグネティック(Shi-Shonen)
  6. 野性の風(今井美樹)
  7. 水のルージュ(小泉今日子)
  8. 朧月千夜一夜(平山三紀)
  9. 雲にのりたい(黛ジュン)
  10. CHOPPERS BOOGIE(TIN PAN ALLEY)

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Tuesday, April 07, 2015

『ソロモンの偽証』ポスター

【4月7日特記】 映画『ソロモンの偽証 後編・裁判』の記事で「学校での裁判を実現した中学生たちの手によって、驚愕の真相が飛び出すような結末になるのだと、勝手に想像していた」と書いた。

何故そんな風に思ったのだろうと考えていたのだが、その理由の一部が今朝判った。それはこんなポスターのせいだ。

(以下、ネタバレとまでは言いませんが、うっすらと映画の核心に触れる内容があります。自分が見終わるまでは一切の予備知識を排除したいという方は読まないでください)

リンクはそのうち切れてしまうだろうから文字で解説しておくと、そこにはこの映画の9組の登場人物が写っており、それぞれに「…は嘘をつく」というキャプションが被せられている。例えば小日向文世の写真には「先生は嘘をつく」と。

このポスターにはいくつかバリエーションがあるが、基本は同じである。

僕が見たのは車内広告で、映画ではなく、その公開にタイミングを合わせた文庫本の広告である。

ポスターの縦横比が異なっており、従ってレイアウトも違うのだが、上のリンクの写真の下の部分(「最後の晩餐」を模した生徒たちの集合写真)がない以外は全く同じ構成要素でできている。

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Monday, April 06, 2015

4/5サイト更新情報

【4月5日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

今回はレギュラーのことばのエッセイの更新と、時々書き加えている音楽のエッセイのリストへの追加があります。

言葉のエッセイは、「損する」という嫌な表現について書きました。音楽エッセイのほうは、思いつくたびに追加している転調名作選への追加です(どの曲を加えたかはここには書きませんが)。

というわけで、今回の更新は下記の通り:

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Sunday, April 05, 2015

映画『ソロモンの偽証 後篇・裁判』

【4月5日特記】 先行上映で『ソロモンの偽証 後篇・裁判』を観てきた。

僕は大体公開初日か2日目に映画を観ることが多いのだが、この映画の前篇については観るのが随分遅くなった。しかし、後篇をこうやって先行で観られたので、おかげで1週間しか空いておらず、次から次へと忘れてしまう僕としては大変助かった。

で、前篇は事件の発端から描いて、そこから派生する更なる事件や騒動もあり、動きのある話だったが、後篇は一変してほとんど法廷劇の様相を呈する(もっとも、法廷と言ってもここでは中学校の体育館だが)。

僕はてっきり、真実を知りたいとの思いから学校での裁判を実現した中学生たちの手によって、驚愕の真相が飛び出すような結末になるのだと、勝手に想像していた。だが、そういう話ではなかった。

いや、確かに新事実は明らかになるが、仰天するほどの事実ではない。

ま、『名探偵コナン』じゃあるまいし、中学生の模擬裁判で、警察も知り得なかった秘密が暴かれるというような設定にしてしまうと、どこかでリアリティを損なうことになってしまうだろう。

だから、それはそれで良いのだが、しかし、僕も含めて、原作を読まずに映画館に来た観客の多くは、そういう結末を期待していたのではないだろうか?

もしそうなら、「なぁんだ」という感想にも繋がりかねない。そして、そう思われてしまうと、この映画は過小評価されることになる。でも、この映画の見せ場はそこではないのである。

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Saturday, April 04, 2015

『ユリ熊嵐』

【4月4日特記】 『ユリ熊嵐』全12話を見終わった。1クール・レギュラーの深夜アニメを全話観たのは実に久しぶりである。

幾原邦彦という監督は実に変なものを作るとは聞いていたが、全くその通りで、しかも、その変な世界が完璧にコントロールされているところに驚き、堪能した。そう、まさに堪能という表現がピッタリの視聴体験だった。

タイトルからして訳が分からない。ユリと熊と嵐という全く何の繋がりもないものが3つ重なった不思議。まるで落語の三題噺である。

1話、2話あたりだと、これがどう繋がって行くのか見当がつかない。それが次第に繋がって行く、いや、それどころか切っても切れない関係に染まって行く。この計算のしたたかさに舌を巻くのである。

その進行の中に、1話からばら撒かれる数々のキーワード:

「透明な嵐」とは何なのか? 「約束のキス」とは何なのか?

「私たちは初めからあなたたちが大嫌いで、初めからあなたたちが大好きだった」とはどういう意味なのか?

「あなたはスキを諦めますか? それとも人間食べますか?」

「それがセクシー、シャバダドゥ!」

「ユリ承認」

「がうがう」

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Friday, April 03, 2015

Amazon のバナーがおかしくない?

【4月3日特記】 ここのところ Amazon のバナーがおかしい。全部ではないのだが、大部分で商品のイメージを表示せず、Amazon の社名ロゴと買い物カゴの画像が表示されている。

商品リンクを張っているのに、クリックしてもその商品のページに飛ばない。

なんか大々的な変更があったのだろうか? でも、そういう通知が来た記憶もない。いや、僕が見落としているだけか?

僕のサイトだけなのか、どこでもそうなのか?──それさえ判っていないのだが、皆さんのところはどうなのだろうか?

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Wednesday, April 01, 2015

SMT の罠

【4月1日特記】 僕は何ヶ所かの割合決まった映画館で、割合多くの本数の映画を観るので、いくつかの映画館系列の会員に登録している。

系列によって特典やメリットはさまざまだが、ある程度以上の本数を見るのであれば加入しておくだけの意味はある。

で、最近松竹系の SMTメンバーズの罠から抜けられないのである。

以前はこんなことはなかったから、多分割合最近にこういう制度に変わったのだと思うのだが、最近は1本映画を見ると直後に「次回割引鑑賞クーポン」が送られてくるのである。で、これを使ってネット予約すると、1800円が1200円になる。

そうやって予約して観に行くと、翌日ぐらいにまた「次回割引鑑賞クーポン」がメールで飛んできて、会員ページにも既に登録されている。これが延々続く。つまり、常に1200円で観られるわけだ。

それに対して例えば東宝の Cine MILEAGE だと、6本観ると次回が無料になるので1本当たりでは、(1800×6)/7=1543円。これと比べると SMTメンバーズのほうが遥かに得だということになる。

ただ、それ以外の会員特典もいろいろあるし、入会金や更新手数料がいくらかとか、さらに、その映画館に行くのに交通費がいくらかかるかとか、いろんなことを考えると、一概にどちらが得とは言い切れない。

ただ、仕組の問題である。

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