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Monday, December 01, 2014

羊をめぐる随想

【12月1日特記】 近年我が家は年賀状をやめてクリスマス・カードに切り替えたので、そういうことはあまり意識しないのだが、来年は未年なのだそうである。

それでふと思い出したのだが、僕が(と言うか我が家が)初めてプリントゴッコを買って年賀状を印刷した時の図案が羊だった(つまり、その年は今年と同じ午年だったのだ)。

うーむ、あれから24年、いや、違うぞ、36年だ。あれは1978年の年末だったのだ。調べてみると、これがプリントゴッコ発売の翌年に当たっていた。

僕はその後一体いつまでプリントゴッコで年賀状を刷っていたのだろう? 定かな記憶がない。

先日観た映画『紙の月』では、銀行員役の宮沢りえが大きな家庭用プリンタとプリントゴッコで預金証書を偽造していた。あの映画の時代設定は1994~1995年。つまり、Windows95 で PC が家庭に爆発的に普及した年である。

あの当時、文書を精巧に偽造をしようとすると、確かにああいう大きなプリンタを買うしかなかっただろう。

そして、あの映画では、文書そのものは PC とプリンタで偽造して、銀行が押した印章をプリントゴッコで偽造していた。まずは本物の印章をトレーシング・ペーパーでなぞった上で原稿化し、その上に赤の絵の具を流し込んでいた。

Sheep1

あの、少しだけ滲んだ線を描くためにはその手法が一番良かったのだろう。なるほどな、と思った。しかし、それにしても、1977年に発売されたプリントゴッコが1995年の時点でまだ家庭で生きながらえていたのは驚きである。

そして、1978年に僕が手描きの羊を元に印刷した年賀状も、宮沢りえが印刷した印章のように、ラインは微妙に滲んでいた。印刷を重ねるごとに、タッチや色合いは微妙に変化して行った。

それが普通の年賀状だった。それが普通の年賀状の図案だった。

そんなことを思い出しながら、今年のクリスマス・カードの図案は羊にした。毎年2つのデザインのカードを作り、それをランダムに送っている。どの人にどちらのカードが渡るかは分からない。

今年はそれを2案とも羊の図柄にした。多分12年前に誰かにもらった羊の置物を写真に撮って、それを透過性の PNG に変換したものを組合せて作ったものだ。

ちなみに村上春樹の『羊をめぐる冒険』が発売された1982年は戌年だった。

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