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Saturday, December 06, 2014

映画『楽園追放 Expelled From Paradise 』

【12月6日特記】 映画『楽園追放 Expelled From Paradise 』を観てきた。単館系の上映でものすごく客が入っていると聞いたので。

3DCG作品である。

普段ほとんどアニメを観ない僕のようなおじさんでも、水島精二、京田知己、虚淵玄の3人は名前を聞き憶えている。

この映画はそれ以外にもたくさんの名だたるスタッフが結集したオールスター作品なのだそうだ。

確かに『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』のときほどではないが、ぎっしり満員である。

で、やっぱりアニヲタ風の人が一杯来てて、映画が終わった瞬間に「最初のシーンは○○を連想させられた」とか、「△△は××を踏まえている」とか蘊蓄が飛び交っている。

僕にはそういう専門的な見方は全くできないので、通りすがりのおっさんの感想風になってしまうが、なるほどこれが今のアニメ界のある種の“粋”なのかと感心し、納得した。

未来社会、人間の多くは地上を離れ、肉体を捨て、ディーヴァという電脳世界で、その働きに応じてサーバの容量を割り当てられながら暮らしている。

ところが、そのディーヴァが地表から フロンティアセッターという何者かにハックされ、ディーヴァ空間に扇動的なメッセージが流されてしまう。

地表にはまだ肉体を持つ人間が暮らしてはいるが、それがこれほど高いテクノロジーを持っているとは到底思えない。

それを突き止め破壊するべく、優秀な保安要員たちが地表に送り込まれる。主人公のアンジェラもそのひとりである。

地表に降りるための肉体(マテリアル・ボディ)を作る過程で、先を急ぐために16歳までしかできていない体で降りて行くのは、炉利な観客へのサービスなんだろう(笑) 戦う保安要員が少女ばかりなのも如何にもアニメである。

降りた地球には現地人のアシスタントのディンゴが待っている。これがまた、分かりやすく言うと昭和なおっさんである。

一見ぐうたらで、ちょっとヤクザな感じだか、何も考えていないようで論旨は明快、戦いの腕も立つ。そしてロック・ミュージックをこよなく愛している。

で、この2人と敵との派手な戦闘が繰り広げられるものと思っていたら、そこは期待を裏切ってくれた。

もちろん派手な戦闘シーンは後半ふんだんに出てくるのだが、この敵は予想していたような敵ではなかった。

ネタバレになるので書かないが、冒頭からこの辺りまでの設定が、あまり肩肘を張らない文明批評になっていて小気味良い。

あ、そうか、こういうところが評価のポイントのひとつなんだ、とストンと腑に落ちた。

戦闘シーンはさすがに3Dの迫力である。そして、ディーヴァ高官が3宗教の神の姿をしていたり、球形から変形するバトル・スーツなど、素人目にも面白い絵がたくさんある。

また、心の交流の物語としては、僕らの世代にもしっかり訴えかけてくれるものがあった。仁義の物語である。結構良い話ではないか。

ヒットするものには理由がある――いつも思うことだが、それが結論である。

しかし、パンフレット代がチケット代がより高いのは如何なものか(笑)

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