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Saturday, November 29, 2014

続々々々はてしないトイレ談義

【11月29日特記】 ホームページとこのブログでトイレについては何度となく書いてきました(このページを見ていただくと全部の記事に繋がっています)が、今、僕の会社ではトイレ談義が盛んです。

それはトイレの洋式化についてです。なんと組合からの要求にも上がってきています。

思えば洋式トイレが世の中に出てきた頃は(などと言うと若い人は驚くかもしれませんが、それは僕らの世代が子供だった頃の話で、そんなに大昔のことではないのです)、「あんなところに直に座ると病気がうつる」とか「やっぱりしゃがまないと出るものも出ない」などと言って敬遠する人が多かったのに、いつの間にか日本人の排泄様式も洋風化してしまったようです。

ウチの会社は今年新館が建ったのですが、そこは全部洋式トイレです。それに対してその隣の旧館は、建った時はまだそれほど洋式への欲求が強くなかった時代だったのか、ごく一部が洋式で、和式便器のほうが数多くあります。

それで、今に至ってそれらを全部洋式にしてほしいという希望が強くなっていて、会社側も真剣に考えてはいるようなのですが、そう簡単に洋式に変えられるものでもないらしいのです。

聞けば、スペースの問題とか。洋式トイレのほうが広いスペースを必要とするので、同じスペースで和式を洋式に変えることはできないのだそうです。

僕は最初この理屈を聞いた時にどうもピンと来ませんでした。

確かに洋式のほうが大きいかもしれないが、そんなに違いはないだろう。そもそも便器のキワキワのところに壁が来るわけでもなく、壁と便器の間には余裕を儲けてあるのだから、同じスペースに洋式便器も収まるのではないか?

──と思っていたのです。

ところが、ある日突然自分の間違いに気が付きました。それは便器と体の位置関係です。

和式便器は縦長です。(ま、どっちが縦でも良いのですが、ここでは便器上、いや便宜上長いほうを縦と言うことにします)。仮に個室内に和式便器を横に置くとすれば、個室の幅は便器の縦の長さ+αで収まります。

で、人はその便器の両側に足を着いて跨るので、そこには足のスペースが必要です。つまり、個室の奥行きが便器の幅と同じだと用が足せないのです。

もちろん、そんなトイレはなくて、両足を置くスペースを計算して、和式の個室は便器の形に沿った横長の長方形ではなく、足を置くためにより正方形に近い形になっています。

で、そのスペースに洋式便器は入らないのかといえば、洋式のほうは卵型で和式より幅を取りますが、和式の足を置くスペースを使えば入らないはずがありません。

しかし、問題は足を置く位置なのです。

和式は便器の両側に足を置きます。しかし、上に腰掛ける洋式の場合は、便器の前方(正確には斜め前方)に足を投げ出して坐るのです。

だから、便器を横に置く想定で言えば、和式の場合は個室の幅=便器の縦の長さ+α程度で済むのですが、様式の場合は個室の幅=便器の縦の長さ+投げ出した足を収めるスペースが必要なのです。

大人の足の付根から膝までの長さ、そして、靴を履いた足のサイズを考えると、少なくとも便器の縦の長さより40~50cm の余裕が必要となるでしょう。

パイプの位置の調整と改築費用を別とすれば、この必要なスペースの違いが洋式化への最大の障壁だったのです!

って興奮して書いてるんですけど、こういうことって、気づいてなかったのは僕だけで、皆さんは「そんなこと当たり前じゃないか?」っておっしゃるんでしょうかね?

ともかく僕は気づいていませんでした。

ところで、みんなでこんな話をしていた時に、ひとりの社員が、「あの、和式便器の上に設置して腰掛けられるようにする簡易洋式トイレみたいなのあるじゃないですか? あれじゃダメなんですかね」などと貧乏臭いことを言い出しました。

その発言は「お客さんが来た時に、恥ずかしいぞ」というひと言でかき消されてしまいました。

いやはや今宵もトイレ談義は尽きません(笑)

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