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Saturday, September 27, 2014

挨拶をしない話

【9月27日特記】 入社以来ずっと、僕は「挨拶をしない奴だ」と言われている。自分ではこれが不思議で不思議で仕方がない。

僕は今まで一度たりとも「こいつには挨拶しないでおこう」とか「今日は挨拶しなくても良いか」などと思ったことはなく、誰かと顔を合わせれば必ず軽い挨拶ぐらいはしてきたつもりである。

ただ、僕はいろんなことを考えいろんなことを気にするたちなので、例えば

こっちから挨拶しても、向こうは僕のことを憶えておらず、誰だったかと当惑したりしないだろうか?

とか

向こうから歩いてくるあの人に対して、この距離から挨拶してもちゃんと僕を識別できるのだろうか? 挨拶するのはもう少し距離が詰まってからにしたほうが良いのではないだろうか?

とか

あまりに大仰に挨拶すると、媚びへつらっているみたいで嫌らしくないだろうか?

などと思っている(3番めは相手を思いやっているのではなく、僕が自意識過剰なだけなのだが)うちに、挨拶のタイミングを逃してしまうというようなことは、ひょっとしたらあったのかもしれない。

あるいは、何か考えごとをしている時に、挨拶されても気づかなかった、というようなことはあっただろう。そんなにしょっちゅう考えごとをしているのか、と言われると、それはしている。

かつては「我悩む、故に我あり」をキャッチフレーズにしていたくらいだから、今よりももっともっと考えごとをしていたはずだ。逆に、「他の人は自分みたいに悩まないのかもしれない」なんて考えたこともなかった。

ま、自分で分析するとそんなことなのだが、それが正しいのかどうかは知らない。ただ、なんであれ、大学を卒業して以来、ずっと挨拶しないと言われ続けている。そして、僕に自覚はない。

先日、かつての上司と晩飯喰っていた時に、ふとそんな話になった。我ながら面白いのでここに書いておく。

その元上司を仮にA氏としておこう。A氏が僕と飯喰っていた時に思い出したのはB氏とのやりとり。A氏もB氏も僕の元上司だが、この話が起こった時にはB氏が僕の直属の上司だった。そして、A氏とはまだ同じ部で働いたことはなかった。

当時局長だったA氏は、次の人事異動で誰を取ろうかと考えて、仲の良かったB局長に相談した。

当時僕の直属の上司だったB氏は僕のことを勧めて「やまえーなんかええんとちゃうか?」と言った。

それを聞いたA局長は「あんな挨拶もできない奴はダメだ」と即座に返した。でも、B局長は「いや、確かにやまえーにはそんな所があるが、でも…」と僕を擁護してくれたのだそうだ。

けれども、A局長は納得が行かない。「いくら良い奴でも仕事ができても、人間の基本である挨拶ができないような奴は話にならん」と再度僕にダメ出しをした。

それを聞いたB局長は、しかし、こう言ったのだそうだ。

「あいつは確かに挨拶をしない。でも、あいつは誰にも挨拶しないから偉い」

それを気に入ったB局長は結局人事部に掛けあって僕を自分の部に迎えたのである。

まあ、挨拶なんかできなくてもなんとかなるさ。あんまり考えても仕方がない。──今日の話の教訓はそんなところだろうか(笑)

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