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Tuesday, September 16, 2014

ドラえもんとドッジボール

【9月16日特記】 僕はちょっと驚いたのですが、映画『STAND BY ME ドラえもん』をこんな風に感じた人がいるんですね:

ドラえもんが未来から持ってきた機械を使って、まんまとしずかちゃんと結婚するなんて、ひどい映画だ。そんな卑怯な話に泣けるか? 安心して子供に見せられるか?

決してひとりじゃないようです。何人か同じように怒っている人を見かけました。

うーん、僕はそんな風に感じなかったですね。ひょっとしたら、そもそも原作をほとんど知らないということが関係しているのかもしれませんが…。

でも、そもそもと言えば、『ドラえもん』の原作からして(この映画でも描かれていましたが)、そもそものび太の子孫が自分の現在と将来を守るために、のび太のいる過去にやってきて、のび太の未来を変えようとする話でスタートしているわけです。

それって保身の話であり、卑怯なやり口じゃないんですかね?

この映画を否定するのであれば、それは『ドラえもん』全体を否定することにはならないんですかね?

あと、確かにドラえもんが次々とポケットから取り出す未来文明の利器をのび太は使っているわけですが、それは決して“魔法の杖をひと振り”すれば願いが叶うようなものではなく、利器が作ってくれた発端から後は自分の力で一生懸命しずかちゃんの心を掴もうと四苦八苦しているわけです。

僕はこの映画の中で最高の感動シーンは、結婚前日のしずかちゃんとお父さんの会話だと思います。

お父さんはしずかちゃんに言います。「あの青年は他人の痛みが解る」とかなんとか。そう、他人より劣った点やコンプレックスをたくさん抱えて生きてきたのび太だからこそ、他人の痛みが解るのです。

僕には子供がいないので、「子供に見せられるか?」と言われても困るのですが、もし子供がいたなら、ここは断然見せたいシーンだと思いました。

人の感じ方はさまざまなので、機械を使ったことがことさら卑怯だと感じる人もいるでしょうし、それが悪いことだとも思いません。

でも、そう思ったのなら、子供と一緒にこの映画を観て、「お父さんは機械を使うのは卑怯だと思うんだけどな」と子供に話してみるというのはダメなんでしょうか?

お前は子供がいないからそんな脳天気なことを言っているが、こんな映画をただ1回見せただけで子供は完璧に腐ってしまうんだ、と言われるのでしょうか?

子供の頃よく遊んだ遊びにドッジボールがありました。

僕は大人になるまで dodge が「身をかわしてよける」という意味だとは知りませんでした。そして、それを知ってちょっと驚きました。

もちろんよけるのはひとつの戦術です。でも、よけてばかりではドッジボールは面白くないでしょう。そこは、ほれ、相手の投げた球をがっちり受け止めるというもう1つの戦術が出て来る局面もあってしかるべきじゃないですか?

僕は受けるのが下手糞だったので、ドッジボールではやられてばかりでした。はい、明確にコンプレックス持ってました。

でも、最近世の中がよけてばかりになっている気がします。この『ドラえもん』という映画の変化球は、受け止めきれないような危険球なんですかね?

なんかそんなことを考えてしまいました。

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