味覚障害外来
【8月11日特記】 総合病院の味覚障害外来に行ってきた。去年の11月に突然味がしなくなったのだ。
今日までの顛末はこのブログに何度か書いた(『Zn』、『その後の味覚障害』)。
漸くこれで完治したかなと思っていたら、今年の5月初め頃にまたぞろ突然味がしなくなり、また短いサイクルで繰り返すようになった。それでやっぱりこれはどこかで診てもらわなければ、と思ったわけだ。
行くとすれば耳鼻咽喉科になるらしいのだが、こう言っちゃ何だが、花粉症と中耳炎しか診たことがないそこら辺の医者に判るわけがない。それで専門の科のある大病院を探したのだが、結局この辺りでは2施設ぐらいしかないらしいことが判った。
結局そのうちのひとつ、大阪市立総合医療センターを選んだのだが、なんと、5/20に予約を申し込んで、取れたのが今日だった。
で、幸か不幸か、僕の味覚異常は6/4が最後で、それ以降は完全に正常化してしまった。現状で異常を感じていないとなると、どうせ行っても「じゃあ、少し様子を見ましょう」などと言われて終わりになるのではないか?
よっぽどキャンセルしようかとも思ったのだが、ま、とりあえず診察券を作っておこうという思いもあったし、とりあえず専門家の話だけでも聞いてみようという気もあったので、思い直して行ってきた。
先生は最初「あ、待ってる間に治ってしまいましたか」と笑ったが、でも、ちゃんと検査をしてくれた。
ひとつは舌に電気を流してそれを感じるかどうかの検査。診療明細書によると「電気味覚検査」というらしい。
歯医者さんが使うような、コードの付いた器具を使う。ただし、歯医者が歯を削るわけではないので、先端は回転せず、ステンレスのような金属の小さな円筒形のものが付いている。
それを舌の何箇所かに当てて、電気を流す。微弱な電流から始めて次第に強めて行き、「金属の味」を感じたところで、聴力検査に使うような器具のボタンを押して知らせる。
もうひとつのテストは舌の上に味のついた小さな紙を載せ、味を感じるかどうかを探る。これは診療明細書には「味覚定量検査(濾紙ディスク法)」とある。
こっちは舌の上に順番にいろんな味のする小片を乗っけられて、どんな味がするか答えるのである。
ただし、舌の上にものが乗っているため喋れないので、「塩辛い」「甘い」「苦い」「酸っぱい」「何か分からない味がする」「味がない」などと書かれた紙を渡されて、それを指し示す。
どちらのテストも非常に微妙な感じで戸惑ったのだが、特に後者のテストは焦った。最初のほうでは何を乗っけられても「何か分からない味」しかしないのである。やっぱり治ってなかったのか、それとも突然ぶり返したか。
はっきり判ったのは「酸っぱい」と「苦い」だけ。うむ、確かに味覚障害が一番激しかったときにも、この2つは比較的感じられた。
その結果が出たところで、もう一度診察室に入る。
電気のテストは異常なし、味覚検査では「酸味」と「苦味」は正常、「塩辛さ」と「甘み」は若干問題ありとのこと。ああ、まだ完全じゃなかったんだ。
で、やっぱりとりあえず亜鉛なのだそうである。しかも、長期間飲み続ける必要がある。医者が出す亜鉛というのはないそうで、薬局でサプリを買うしかないのだそうである。
驚いたのは、一番症状が重い時には1日に 30mg ぐらい飲んだほうが良いとのこと(その程度なら副作用もないらしい)。僕が今飲んでいるサプリだと1日2錠で合計 16mg の Zn を含有しているが、これを効能書きの倍、1日4錠飲むことになる。
もっとも僕の場合は、今はちゃんと味を感じているのであれば、そのまま1日 16mg を続ければ良いとのことであった。
それから僕が飲んでいる高脂血症の治療薬に味覚障害の副作用があるとも言われているそうである。しかし、帰って調べたら高脂血症の薬を飲み始めたのは、味覚障害の1週間後からであった。だから、少なくとも直接の原因ではないのだろう。
さて、最後に血液を採取された。血中の亜鉛濃度などを調べるのだそうだ。その結果を来週また聞きに行く。
Comments