« 映画『思い出のマーニー』 | Main | 笑顔 »

Sunday, July 27, 2014

『オズ はじまりの戦い』

【7月27日特記】 WOWOW で放送した『オズ はじまりの戦い』を観た。サム・ライミ──本当に多彩な監督である。

スプラッタ・ホラー・ブームの嚆矢となった『死霊のはらわた』でデビューし、名作ミステリ『シンプル・プラン』を映画化し、ケビン・コスナー主演で野球映画『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』を撮り、『スパイダー・マン』を3本撮り、そして、この『オズ』だ。

この映画は副題の通り、『オズの魔法使』の前日譚として、若き日のオズが描かれている──などと言っても、僕ら日本人は『不思議の国のアリス』と結構ごっちゃになったりして、オズの何たるかを実はあまり知らない。

ペテン魔術師だったオスカーが、如何にして偉大なる大魔術師オズとなり、また善き人間に生まれ変わって行くかが描かれている──と言われて、はあ、そう、と思ってしまう。

最初はカンザスシティのシーン。旅回りのサーカスの奇術師オスカーの、女たらしぶりが描かれる。そして、気球で逃げる途中で竜巻に巻き込まれて、気がついたら魔法の国オズにいる。

カンザスのシーンがモノクロで 4:3 の画面だったのが、オズに着いた途端に(あまりの豊かな色彩に「総天然色」という言葉が浮かぶ)カラー映像に一転し、画面が徐々に左右に広がって 16:9 になる。こういう猪口才な仕掛けは愉しい。

まあ、あとは他愛もない冒険譚である。自ら魔法使いと名乗りながら実は何の魔法も使えないオズが、奇術とトリックと花火で悪い魔女をやっつける話である。ハッピーエンドにはつきものの美女との恋もある。

その南の魔女に扮していたミシェル・ウィリアムズが『マリリン 7日間の恋』のマリリン・モンローだったと知ってびっくらこいた。

これは興行的にはそんなに当たらなかっただろうな、と思う。だって、取り立ててどうってことないもの(笑) でも、こういうのも作るところがこの監督の面白さでもあると思う。

しかし、それにしても僕は彼の代表作を悉く外している。

最初に観たのは『死霊のはらわた』と『死霊のはらわたII』の間に撮った『XYZマーダーズ』だった。はらわたは一切観ていない(笑)

原作を読んでものすごく面白かった『シンプル・プラン』も観ていない。

次に観たのは『ギフト』だった(これも WOWOW)。

そして、スパイダー・マンは1本も観ないまま、今日の『オズ』にたどり着いた。まあ、こういう見方もアリなのかな(笑)

しかし、これを観たことで無性にジュディ・ガーランドの『オズの魔法使』が観てみたくなった。こちらはディズニーではなく、当時いちはやく権利を押えた MGM の作品だったそうな。

|

« 映画『思い出のマーニー』 | Main | 笑顔 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 『オズ はじまりの戦い』:

« 映画『思い出のマーニー』 | Main | 笑顔 »