突然の訃報
【7月3日特記】 仕事仲間が亡くなった。
悪性リンパ腫の治療がうまく行って、この夏にも職場に復帰する──誰もがそんな風に思っていた。お見舞いに行った人たちは本人からそんな風に聞かされていた。
ところが、そうではなかったらしい。そう、病状が急変して亡くなったのではなく、職場に復帰するというのは元から幻であったらしい。
切ない話だ。
最終的には本人も知っていたのか、それとも自分でも間もなく仕事に戻れるものと信じていたのか、そこまでは分からない。少なくとも今日の時点では、誰もそんなことを訊けずにいる。
難しい問題である。
確かに、患者の性格や精神状態によっては、真実を告知しないほうが、いろんな意味で良いこともあるだろう。
ただ、本人から聞いていた話しか情報がなかった僕らは、その情報元が突然亡くなってしまったことに呆然としたのである。
難しい問題ではある。でも、どうだったんだろう?──と僕らは今日一日もやもやしている。
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