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Friday, February 14, 2014

「キネマ旬報」2月下旬号(2)

【2月14日特記】 さて、今年もキネマ旬報日本映画ベストテンに関して毎年やっている分析を書きます。

恒例になっているので楽しみにしてくれている方、なんていないだろうけれど(笑)、単に何年か続けてやってきたことなので今年もやってみます。

やり方は例年と同じ。キネ旬の投票は各審査員(2013年度の日本映画なら62人)がそれぞれ55点を持って、1位には10点、2位には9点、3位には8点、…、9位には2点、10位には1点を投じるシステムである。

で、それぞれの映画の得点を、1)何人の審査員が投票したか、2)投票した審査員1人あたりの点数は何点か、を調べて、「得点=○人×平均△点」という形に分解してみるのです。

そうすることによって、a)それぞれの点数はそれほど高くなくても多くの審査員が投票している=広く人気のあった作品と、b)投票人数は少ないがそれぞれが高い点数をつけている=思い入れ度の高い作品を見極めようという試みです。

統計学的には決して正しい方法ではないですが、1位から10位までに限定して、大まかな傾向を見ようとするのであれば、そこそこ適当な方法ではないかと思っています。

さて、2013年度ベストテンは、

  1. ペコロスの母に会いに行く
    249点=34人×7.32点
  2. 舟を編む
    236点=37人×6.38点
  3. 凶悪
    190点=30人×6.33点
  4. かぐや姫の物語
    188点=27人×6.96点
  5. 共喰い
    136点=20人×6.80点
  6. そして父になる
    134点=24人×5.58点
  7. 風立ちぬ
    132点=21人×6.29点
  8. さよなら渓谷
    120点=20人×6.00点
  9. もらとりあむタマ子
    104点=17人×6.12点
  10. フラッシュバックメモリーズ 3D
    90点=13人×6.92点

となりました。

で、縦に並べてみて、数値の逆転しているところに注目すれば良いのです。1)と2)がいきなりそれです。ここでは広く人気のあった2)を各審査員の思い入れの強かった1)が逆転した形になっています。

そして4)と5)の平均点が高いのが目立ちます。平均点で言うと2位と3位です。評価する人は高く評価したのだけれど、如何せん1)や2)に比べると評価してくれた審査員の数で及ばなかったためにこの順位に甘んじたと言えるでしょう。

逆に6)はそれぞれの審査員がつけた点数は高くなかったものの、大勢の審査員から点が入ってこの順位になったということです。

しかし、それにしても、1)から10)に至るまで、あっちが高かったらこっちが低いと言った具合に、きれいに並んでいないところが面白いと思いませんか?

とりわけ6)の平均点の低さが飛び抜けています。投票人数で言うと第5位なのに、平均点数では第10位に落ちてしまうのでます。

そして、逆の形で極端なのが10)で、これは投票人数はこの10本の中で最低ながら、平均点では第2位という偏向ぶりです。一部審査員の熱狂的な支持によってベストテン入りしたと言って良い映画だと思います。

実は第11位の『フィギュアなあなた』(88点=14人×6.29点)と比べても投票人数は少ないのです。

そこまで極端ではありませんが、同じように9)も、傾向としては思い入れ度の高い作品に分類できるでしょう。

今年も結構興味深い結果となりました。来年もまたやってみることにします。

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