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Tuesday, December 31, 2013

今度は大瀧詠一の訃報に

【12月31日特記】 先日かしぶち哲郎が亡くなったかと思ったら、今日は大瀧詠一の訃報である。これはかしぶちの時に引用すべきであったかもしれないが、まさに、

物は壊れる、人は死ぬ 三つ数えて、眼をつぶれ

である。

今日の twitter の僕のTLでは『A LONG VACATION』以降の作品、あるいは『風立ちぬ』『快盗ルビイ』『探偵物語』など歌謡曲の歌手に提供した楽曲への言及が多い。

(松田聖子、小泉今日子、薬師丸ひろ子は今夜のNHK紅白歌合戦で、予定を変更して、これらの曲を歌うべきであると書いている人がいた)

だが、僕にとってはもっともっと早い時期にインパクトを与えてくれた偉大なミュージシャンだった。

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Monday, December 30, 2013

センス

【12月30日特記】 要するに、ひとりひとり趣味は随分違うもんだという話なので、エキサイトせずに読んでほしい。

世の中にジブリ・アニメのファンというのは相当たくさんいるのだけれど、このブログにも何度か書いたかもしれないが、僕はあまり観ようという気が起こらなくて、全然ではないが、あまり観ていない。

そのことと直接関係があるのかないのか自分でもよく分からないのだが、それに加えて僕はジブリ・アニメの音楽を好きになれない。映画自体は毛嫌いするというほどのことはないのだが、音楽にはかなり抵抗があるのである。

しかし、ジブリ・アニメの音楽ばかりを集めた CD や楽譜集なども売っているくらいで、つまり、世の中にはジブリ・アニメのみならず、ジブリ音楽のファンも少なからずいるのである。──これが何とも理解し難い。

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Sunday, December 29, 2013

2013年度日本インターネット映画大賞(日本映画部門)投票

【12月29日特記】 今年もご招待いただいたので、日本インターネット映画大賞に投票してみることにした。僕は2006年度以降ずっと参加させてもらっている。

ルールはいつも通り:

[作品賞投票ルール(抄)]
選出作品は3作品以上10作品まで
持ち点合計は30点以下。ただし投票本数が3本の場合は30点(10点×3作品)とする
1作品に投票できる最大は10点まで

この賞は、ひどい言い方をすると、ネット上の有象無象が等しく扱われる人気投票で、こういうやり方もある意味ひとつの見識であると言える(笑)

こういう時には僕は、自分の持ち点30点を使ってどうやって偏向してやろうかと一生懸命考えるタイプで、そういうのがとても面白い。

で、今年についてはこんな風にしてみた:

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Saturday, December 28, 2013

回顧:2013年鑑賞邦画

【12月28日特記】 今年も恒例の「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい邦画10本」を書いてみる。

毎年註釈をつけているように、これは僕が一番信頼を寄せているランキングである「キネマ旬報ベストテン」の、「10位内」ではなく「20位以内」に、「入るであろう」ではなく「入ってほしい」、「外画」ではなく「邦画」10本である。

今年見た邦画は、7月にグランフロント大阪で開催された SHORT SHORTS FILM FESTIVAL & ASIA 2013 in OSAKA で観た短編2作を含めて、全部でちょうど50本である。

見たかったのに見逃した映画は毎年あるものだが、今年の痛恨は大根仁監督の『恋の渦』。マークしてたのに上映期間が短くて、見に行くタイミングなかった。

褒めている人が多いので、これはベストテンに入ってくるのではないかと思うのだが、それだけになおさら残念である。

さて、いずれにしても見ていないものについて語ることはできないので、僕が観たものの中から、愛情を込めて推したい作品を10本選んでみた。

  1. きいろいゾウ
  2. 横道世之介
  3. リアル ~完全なる首長竜の日~
  4. さよなら渓谷
  5. 風立ちぬ
  6. 共喰い
  7. そして父になる
  8. 凶悪
  9. 陽だまりの彼女
  10. 四十九日のレシピ

これも毎年書いていることだが、上記は僕の鑑賞順であって、番号と評価は関係がない。

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Wednesday, December 25, 2013

冬至れり

【12月25日特記】 冬至を過ぎるとウキウキしてくる。夏至を過ぎると悲しくなる。

夏は好きな季節だが、そういうことは関係がない。暑いのと寒いのと、どちらが過ごしやすいか、といった問題でもない。

ここからは日がどんどん長くなるのが嬉しいのである。

ここが山の頂き、ここが谷の底とはっきり分かっているのなら、山頂よりも谷底のほうがよほど好きである。これ以上は日が短くならないという事実に心が励まされるのである。

そういう風にして、山頂よりも谷底に安堵するのが僕らしいメンタリティであり、僕のパーソナリティであるのかもしれない。

そういうわけで毎年冬至を過ぎると少し心が明るくなる。

そして、それに加えて、とりわけクリスマスは、僕が小さかった頃から今に至るまで、一年中で一番好きな日だ。

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Tuesday, December 24, 2013

NHK-BSプレミアムドラマ『歌謡曲の王様伝説阿久悠を殺す』(その2)

【12月23日特記】 昨日(と言ってもほんの数時間前だが)書いたNHK BSプレミアムの『歌謡曲の王様伝説阿久悠を殺す』に関して、少し書き漏らしたことがある。

昨日書いたように、全般に僕はあまりこのドラマに満足できなかったのだが、ひとつだけ良い台詞だと思ったところがある。

それは、スナックのシーンで、酔客がカラオケで『勝手にシンドバッド』を歌い始めた時に、三浦貴大が扮する青年が吹越満の阿久悠に詰め寄るところである(この青年が、このドラマの中では唯一阿久悠に食って掛かる存在である)。

青年はこの曲を、阿久悠の2大傑作である『勝手にしやがれ』と『渚のシンドバッド』の両方を喰ってしまっていると言う。そして、こういう新しい感覚の書き手が阿久悠を滅ぼすのだというような意味のことを言う。

それを受けて阿久悠はこう言う:「桑田くんは才人ですよ」

この台詞を、聞いた時はとても良い台詞であり、正しい認識であると思ったのだが、後から考えるとこれはちょっと違う。

桑田佳祐を才人だと言えるのは今だからであって、サザンがデビューしたあの当時に果たして何人がそういう認識を持ったかと言うと、それは疑問であり、果たして阿久悠が作詞家としての桑田を“才人”と称しただろうかと考えると、少し怪しい気がする。

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Monday, December 23, 2013

NHK-BSプレミアムドラマ『歌謡曲の王様伝説 阿久悠を殺す』(その1)

【12月23日特記】 録画しておいたNHK BSプレミアムの『歌謡曲の王様伝説 阿久悠を殺す』を観た。一色伸幸が脚本ということで大いに期待して観たのだが、ちょっと企画倒れな感じで残念だった。

着眼点は秀逸である。

僕は当時気がついていなかったのだが、阿久悠は1980年に半年間歌詞を書かなかったのだそうだ。そのブランクの期間に彼は小説『瀬戸内少年野球団』を書き(もちろんこの小説は知っている)直木賞候補になったが選に漏れた。

阿久悠が文藝春秋社から「今回の直木賞は該当作なし」との連絡を受けた日、彼は食事をしていた料亭から、マネージャーが呼んだタクシーには乗らず、「少し歩くよ」と言って夜陰に消えた。

その夜彼がどこにいたのか、当時のマネージャーもいまだに知らないという。──ドラマはその一日に目をつけた。

その夜阿久悠は、ふと紛れ込んだ場末のスナックで、次から次へと客に絡まれる(と言っても必ずしも敵対的に話しかけられたわけではない)。そして、その会話を発端にして、阿久悠の人物像や、当時の彼の心情を描こうという企画である。

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Sunday, December 22, 2013

『昭和の歌よ、ありがとう』再記

【12月22日特記】 12/10(火)の記事で取り上げた泉谷しげるの『昭和の歌よ、ありがとう』が素晴らしいので、久しぶりに僕の Amazon インスタント・ストアの「カバーの名盤」コーナーに付け加えた。

これは良いアルバムである。あれだけ目立ちたがりの泉谷が、精一杯自分をコントロールして、前面に出すぎずに、まるで誰かのレコード聴きながらハミングしてるみたいに絡んでくる。そのバランスが絶妙なのである。

  1. 黒の舟唄(大竹しのぶ×泉谷しげる)
  2. 涙のかわくまで(カルメン・マキ×泉谷しげる)
  3. ヨイトマケの唄(泉谷しげる×佐々木秀実)
  4. 花~すべての人の心に花を~(手嶌葵×泉谷しげる)
  5. ざんげの値打ちもない(クミコ×泉谷しげる)
  6. 生きてるって言ってみろ(中村 中×泉谷しげる)
  7. 悲しくてやりきれない(森高千里×泉谷しげる)
  8. 胸が痛い(夏木マリ×泉谷しげる)
  9. 夜につまずき(八代亜紀×泉谷しげる)
  10. 見上げてごらん夜の星を(夏川りみ×泉谷しげる)

ともかく聴いてみてほしい。1曲目から仰天である。

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Saturday, December 21, 2013

かしぶち哲郎の死

【12月20日特記】 かつて美空ひばりや石原裕次郎が亡くなった時にがっくりとうなだれている人たちがいた。僕よりも20~30歳上の、僕の親たちに近い世代だ。

僕にはそれが何なのか分からなかった。いや、「ふーん、彼(彼女)はあの世代の人たちにとってそんなに大きな存在だったのか」と推測はできるのだが、実感としては全く共有できなかったのである。

ただ、いつしか自分が熱狂したり心酔したりしたミュージシャンも死ぬ時が来るのだろうなと、その頃から思い始めた。

忌野清志郎が亡くなった時は想像しなかったほどの大きな反響があったが、僕自身としては熱狂した対象ではなかった。加藤和彦は偉大なアーティストとして尊敬はしていたので、とても残念ではあったが、一方で強烈な“思い入れ”があったかと言えば、そうではなかった。

でも、自分が誰かの死に喪失感を覚える日は遠からず来るだろうと思っていた。しかし、その最初の存在がこの人になるとは思ってもみなかった。

かしぶち哲郎。作曲のクレジットでは橿渕という漢字表記も使った。そのかしぶちが12/17(火)に亡くなっていた。食道がんだったそうだ。

僕がかしぶちの作品を最初に聴いたのは、はちみつぱいのアルバム『センチメンタル通り』(1976年)のB面1曲目、『釣り糸』だった。

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Friday, December 20, 2013

12/20サイト更新情報

【12月20日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

一昨日の記事に「まとまった時間が取れない」と書いたのをお読みいただいた方はおわかりでしょうが、今回もまたレギュラーで更新している言葉のエッセイの更新のみとなりました。

今回は年の瀬らしく「今年の漢字」について書きました。

というわけで、今回の更新も一品のみ:

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Wednesday, December 18, 2013

改造計画の行方

【12月18日特記】 このブログと、前からやっているホームページとで地道な作業をやっているのだけれど、却々まとまった時間が取れなくてコンスタントにできていない。

このブログの方は書評リストの完成。正確に言うと、過去にオンラインブックストア<bk1>に投稿した書評を全部このブログに移し、リストからリンクを張る作業。

元から「何年かかるか分からないなあ」という覚悟のもとでやってはいるが、却々進まない。現在2007年1月途中から2011年11月途中までが記事なし、リンクなし状態である。

ここまでコツコツやって来たが、あと4年ちょっと。まあ、来年中にできるとは思うのだが…。

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Monday, December 16, 2013

年の瀬の自画像

【12月16日更新】 皆さんには期限がある。僕にも期限がある。

僕は今ごろ忙しい。皆さんが忙しくなるのは、一般的には、もう少し後だ。いや、用意の良い人はちょうど今ごろ忙しいのかもしれない。いや、違うな。用意の良い人は忙しくなったりしないのだ。

僕も性格的には割合用意の良い方だと思うのだが、それでも今は忙しい。ちょうど今ごろ忙しい。

そして、皆さんが忙しくなるころには、僕は仕事をやり終えてゆったりしている。そのままゆったり年を迎えることになる。

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Sunday, December 15, 2013

映画『もらとりあむタマ子』

【12月15日特記】 映画『もらとりあむタマ子』を観てきた。

僕は前田敦子を初めて見た時に「何でこんな娘が?」と思った。それが見ているうちに、彼女が成長したのか、僕の見る目が養われたのかは分からないのだが、だんだん良くなってきた。

そもそも AKB48 にはそういうタイプが多い。

彼女は山下敦弘監督の前作『苦役列車』にも出ていた。これがなかなかだった。

多分制作会社としては「AKB のアイドルを起用して集客に繋げたい」という思いもあったと思うのだが、山下監督はそういうことではなく、前田に役者として期待しているということがひしひしと伝わってきた。そして、彼女もそれに応える、所謂「殻を破った」演技をしたと思う。

そしたら、案の定、山下監督は次の作品であるこの映画にも起用した。しかも、今度は主役である。ところが、これがひどい役なのである(笑)

タマ子(前田敦子)は大学を出て故郷の甲府に帰ってきたものの、食って寝てゲームするだけで何もしない。

就職もしないし、父親の経営するスポーツ用品店「甲府スポーツ」を手伝うでもない。それどころか洗濯も炊事も全部父親にやらせて、ひたすらぐうたらしている。父親にちょっと咎められるとブチ切れて訳の分からん理屈を言ったりもする。

そういう娘が主人公の話だから、ほとんど毎日なにも起こらない。

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Saturday, December 14, 2013

山田さんは良い人

【12月14日特記】 マンションなどで先にエレベータに乗り込んでドアを開けて待っていてくれる人がいる。

乗り込もうとしている姿が目に見えているのであれば不思議はないのだが、例えばエレベータの前から廊下を1回曲がった集合郵便受けのあたりに僕がいて、エレベータの中からは見えないにもかかわらず、「開」ボタンを押して待っていてくれる人がいる。

僕はこれはやらない。ポリシーとして、と言うか、納得が行かないので決してやらない。けれど世の中にはこういうことをする人がいる。うちのマンションにもいる。

名前がないと語り辛いので、仮にその人を山田さんとしよう。

山田さんと一緒のエレベータで1階に降りて、新聞や郵便を取っていて、もしも山田さんのほうが先にエレベータに乗り込んだら、山田さんは必ず、何も言わずに「開」を押して待っていてくれる。

山田さんはとても良い人である。しかし、じゃあ、そういうことをやらない僕は悪い人なのか、と考えるとあまり気分は良くない。

いや、エレベータで待ってくれるから山田さんは良い人なのではなく、まあ、このマンションにもお互い10年以上住んでいるから知っているのだが、それ以外にもいろんなことで山田さんはとっても良い人なのである。

その良い人である山田さんがエレベータで待ってくれるのに、僕が待たないので、やっぱり僕は悪い人であるみたいで、どうもすっきりしない。

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Thursday, December 12, 2013

M7歩数計

【12月12日特記】 僕は若い頃からの記録マニアで、今でもいろんな記録をつけている。

そもそも生まれて初めて PC を買ったのも、決してパソコン通信やホームページの閲覧がしたかったわけでもゲームがしたかったわけでもなく、かといって Word や Excel を使いたかったわけでもなければ、ただなんとなくというのでもない。

ひとえに記録をつけたくて、記録を整理して分析したくて、そのために PC を購入したのである。

だから僕の PC や iPhone にはいろんな記録が入っており、もちろん小まめに、そして二重三重にバックアップを取っている。

それは趣味の世界から日常生活にまで至るのだが、日常生活で言えば、例えばこのブログにも何度か書いている Sleep Cycle という iPhone アプリを目覚まし時計に使いながら、日々の睡眠時間や快眠度の記録をつけている。

体重に関しては WeightMan という極めてシンプルなアプリを使っている。

そして、万歩計である。これは PC や iPhone のアプリではなく、CTIZEN の peb というとても単純なスタンドアロン機器を使っているのだが、秋口から M7歩数計という iPhone5s 専用アプリを併用し始めた。

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Tuesday, December 10, 2013

最近の CD から2枚

【12月10日特記】 TSUTAYA DISCAS から楽しみにしていた CD が2枚届いた。TUTAYA から取り寄せたのに Amazon のバナーを貼るのも気が引けるが、まあ、説明としてはこれが一番わかり易いので載せておく。

1枚は泉谷しげるの『昭和の歌よ、ありがとう』。

若い人にとっては泉谷しげるなんて言っても変なオヤジ程度の印象かも知れないが、僕らの世代にとっては、最初に立ち現れた泉谷は俳優でもタレントでもなく、反骨のフォーク・シンガーだった。反体制のシンガー・ソングライターだった。

「反体制派」などとは言わない。泉谷しげるは「派」とか「系」とかいう言葉で決して括れる存在ではない。

このアルバムの面白さは、

  1. そんな泉谷が
  2. 昭和の懐メロを
  3. 曲ごとに違う女性(時々男性)歌手とデュエット

しているという、昔の泉谷からしたら考えられないミスマッチでありながら、昔の泉谷のパワーとセンスを微妙に継承しているところなのである。

選曲も良い。結構意表を突いた人選だが聴いてみると意外に良い。アレンジも悪くない。そして、とりわけ光っているのが中村中とデュエットしている『生きてるって言ってみろ』だ。こんな歌みんな知ってる?

他の歌がほとんど歌謡曲のヒット曲なのに、これは友川かずきのデビュー曲である。東北から東京に出てきて、飯場で働いてドヤ街で暮らしながら歌を歌い始めた、これまた強烈な、最後の世代のフォーク・シンガーである。

こういうのを選んでくるところがまことに泉谷である。

その泉谷が今年は『紅白歌合戦』に出るという。僕はひょっとしてこのアルバムが評価されて選ばれたのかと思ったら、NHK 自身は泉谷が東日本大震災のチャリティで「お前ら、寄付しろ!」と叫び回ったことに言及していた。

NHKの皆さんよ、そんなものを今ごろ評価したのかい。それって昔からの泉谷じゃないか、とちょっと呆れた。

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Sunday, December 08, 2013

Play Log File on my Walkman #92

【12月8日特記】 僕は iPhone ではなく SONY の Network Walkman に音楽を入れて、それをランダム再生で聴いているのですが、そのログを気まぐれにここで紹介しています。気まぐれにというのは毎回でも全曲でもないという意味です。

僕の Walkman に入っているのは日本の曲ばかり2000曲弱です。シングルカットされた/されていない、ヒットした/しなかったに関わりなく、唯一の選考基準は「僕が好きな歌詞のついた曲」ということです。

毎回10曲ずつ紹介しています。今回もまた10曲。

  1. ABC(少年隊)
  2. 今夜はブギーバック(TOKYO No.1 SOUL SET + HALCALI)
  3. サマージャム'95(スチャダラパー)
  4. 河内のオッサンの唄(ミス花子)
  5. 卒業写真(Hi-Fi Set)
  6. 青春の影(チューリップ)
  7. 奇跡を望むなら...(JUJU)
  8. 煙草のけむり(五輪真弓)
  9. 北酒場(細川たかし)
  10. FUNK FUJIYAMA(米米CLUB)

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Saturday, December 07, 2013

映画『SPEC ~結~ 爻ノ篇』

【12月7日特記】 映画『SPEC ~結~ 爻ノ篇』を観てきた。変な言い方だが、これはもう僕がこんなところに映画評なんか書いている場合の作品ではないのだ。

まさかテレビ・シリーズの初回(甲)から映画『SPEC ~結~ 漸ノ篇』まで観て、そこでやめる人はいないだろう。愛してきたシリーズが完結するのである。お祭りである。

マニアというのはファンの究極的な形であると思うのだが、このシリーズほどマニアの客を大事にした作品はないのではないか。前にも書いたかもしれないけれど、定年になったら『ケイゾク』から全部を見直してみたいと思う。

さて、今回フィナーレとなる作品の特徴は、何と言っても「くどい!」こと(笑)。

この作品にあまり思い入れのない、あるいはここまでの作品に充分馴染んでいない観客からは、「内容に乏しいシーンを引き延ばしている」とか「前後篇にするために薄めている」などという批判が必ずや寄せられるだろうが、それは違う。

このくどさはそんな消極的な結果ではない。演出者の意図として、積極的にくどいのである(笑) SPECファンならこの感じ、解ってくれると思う。

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Friday, December 06, 2013

思念は飛ぶ

【12月6日特記】 どこのマンションでも大体そうだろうけれど、ゴミ置き場は1階の外にあるものだ。ウチのマンションでも基本はそうなのだが、少し事情があって燃やさないゴミだけは地下1階に捨てに行く。

今の僕の生活パタンの中で、地下1階に降りるのは実はこの時だけである。

そういうわけで、燃やさないゴミを出す日だけは、朝刊を取る前に地下に降りてゴミを捨てるのだが、いつも間違えてエレベータの1階ボタンを押してしまう。毎回ではないにしても10回中8回は確実に押し間違えている。

習慣とは恐ろしいものである。

それで、燃やさないゴミの日は、ゴミを持って玄関を出る時から「B1、B1」と心の中で唱えているのだが、エレベータが到着する瞬間までは憶えていても、気がついたら1階のボタンのランプが点いているので、我ながら呆れてしまう。

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Thursday, December 05, 2013

12/5サイト更新情報

【12月5日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

今回はレギュラーの言葉のエッセイ1篇のみです。今まで何回か書いている略語について考えてみました。

ということで、今回の更新は下記の通りです:

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Tuesday, December 03, 2013

ふと思い出した落語の話

【12月3日特記】 僕は子供の頃、創作落語をやる噺家を軽蔑していた。

別に古典落語のファンだったわけではない。

当時タレントとしてラジオやテレビに出ていた若手落語家は、大人たちにはあまり好意的には受け止められてはおらず、芸人ではなく芸のない「芸No人」であるなどと揶揄されていた。

僕もその大人たちの物言いを真似ただけかもしれない。

いずれにしても、古典落語のほうが習得するのは困難だというイメージがあって、創作落語なんぞをやっている落語家は、稽古もしていなくて古典ができないものだから、安易なお笑いに逃げているのだと思っていた。

それが、あれはもう15~16年前だろうか、仕事がらみで桂三枝(現・文枝)さんの創作落語の会を観に行って、あまりの面白さに自分の思い込みを恥じた記憶がある。

ああ、この人は創作落語をここまでの高みに持ち上げたのだ、と脱帽した。

しかし、それをきっかけに僕は創作落語が大好きになり、今ではしょっちゅう高座を聴きに行くようになった、というような話ではない。

それどころか、古典も含めて、それ以来僕は落語を聴きに行ったことは一度もない。

いや、それで良いのである。

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Sunday, December 01, 2013

映画『ジ、エクストリーム、スキヤキ』

【12月1日特記】 映画『ジ、エクストリーム、スキヤキ』を観てきた。

舞台のほうはまだ観たことがないのだが、映画『生きてるものはいないのか』と『横道世之介』で脚本家・前田司郎の力量に驚いて、彼が監督を務めるというこの作品は絶対観ようと決めていた。

今回もこの自然で、だらけて、でも妙に深くて、でも聞いていてイライラする、けど愛おしくも思えるダイアローグの数々は絶品である。

読み返してみると、僕は『生きてるものはいないのか』の映画評で、「コミュニケーションの皮を被ったディスコミュニケーション」と書いている。我ながら上手いことを言ったと思う。

ただ、この映画はそこまで暗くない。むしろ、ディスコミュニケーションなのに不思議にどこかでコミュニケーションになっていて、仄かな希望が感じられる作品である。

お話としてはあまり何も起こらない。冒頭で洞口(井浦新)が崖から落ちたところが映る。生きているのか死んでいるのか、このシーンがこれから展開される映画の始まりなのか、それとも最後のシーンを先に見せたのかが分からない。

分からないままシーンは変わって、洞口が大学の同級生・大川(窪塚洋介)を15年ぶりに訪ねて行く。滑れもしないスケート・ボードを持って。

大川は楓(倉科カナ)と同棲している。楓に向かって「洞口が来たら殴るかもしれない」と言っている。やって来た洞口に面と向かって「決して許していない」と言う。でも、洞口が悪びれず人懐っこく擦り寄ってくると拒否できない。

結局、いろんな馬鹿馬鹿しい経緯があって、なんだか分からないダラダラした会話があって、洞口の車でどこかに行ってスキヤキをしようということになる。流れで楓も一緒に行く。

友だちのいない洞口はこれまた大学時代に大川たちとつるんでいた京子(市川実日子)を15年ぶりに訪ねていきなり誘い、当然最初は嫌がった京子も結局行くことになる。

そこからはロード・ムービーである。

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