TBS『SPEC ～零～』

【11月4日特記】 順序は逆になったが録画しておいた『SPEC ～零～』を観た。とは言え、これはこのシリーズの前日譚なので、『劇場版SPEC ～結～』を先に観ても何の問題もない。

ただし、もしも今までこのシリーズのどの作品も観ていない人が全部を一気に見ようと言う場合は、いくら前日譚であるとは言え、これを最初に見てはいけない。これはテレビシリーズ全10話のかなりのネタバレになっている。

逆に言うと、それだけに、テレビの10話（甲乙丙丁戊己庚辛壬癸）と2Hスペシャル（翔）、映画（天）の後にこれ（零）を観ると非常によく解る。ああ、なるほど、そういうことだったのか、と納得する。そして、この後完結編の映画（結、漸ノ篇と爻ノ篇）へと進んで行けばよろしい。

で、今回もまたスタッフは思いっきり遊んでくれている。

懐かしいなあ、でも、なんで今どき早見優の歌うたってるの？と思ったところではたと気づく──この人物の名はナンシーでこの歌は『夏色のナンシー』だと。

同じく懐かしいネタは『スケバン刑事』である。こんなの若い人知らんよね。 ヨーヨーが飛んでくる（笑） それを演じているのが川島海荷っちゅうのは、これまた絶妙の配役。んで、エンドロールでびっくり──南野陽子なんてどこに出てたん!?

で、当麻紗綾（戸田恵梨香）が一十一（神木隆之介）との戦いで左手を失った経緯が初めてここで詳細に描かれる。今回のトリックも『天』でのトリックと非常によく似ている。

いやあ、楽しい面白いドキドキするハラハラする痛々しくて胸がすく。定年になったら是非とも全部見直したい。