『サヴァイヴィング ライフ ―夢は第二の人生―』
【11月3日特記】 WOWOW から録画しておいた『サヴァイヴィング ライフ ―夢は第二の人生―』を観た。変なものを観た。
チェコのアニメである。チェコはアニメではかなり有名な国だ。
ヤン・シュヴァンクマイエル監督。WOWOW のプログラムには「巨匠」と書いてあるし、Google日本語入力では「やん・しゅ」まで打ったら予測変換されるくらいの、この世界では有名な人らしい。
アニメと言っても手書きのアニメではない。実写の人物が動く。動画ではなく写真を撮って、それを繋いでコマ撮り風のアニメーションにしてある。人がカクカク動く。
主人公の中年男が夢を見る。夢というのは奇想天外なものだが、まさにそれらしい奇想天外な夢を見る。で、1回1回で終わりではなく、それらが微妙に繋がっている。しかし、自分が違う名前で呼ばれたり、同じ女の名前が毎回違ったりする。
主人公は精神科の女医のもとに通う。夢の続きを見るために、妻に内緒で会社を辞め、アトリエまで借りる。その資金は夢の中でロトくじを当てて獲得した偽札である。アトリエの中で母の遺品のハンドバックの取っ手を噛み締めて眠る。
主人公の妻はてっきり夫が浮気をしていると思い込んで夫の後をつける。
正直言って、途中からもう訳分からん(笑) 精神科医の診察室で、壁に飾ってあるフロイトとユングの写真が殴り合う。観ているほうも作っているほうも、多分もはや夢と現実の区別がついていない。
これどうやって終わるの?と思った頃に、何だか知らないけどきれいにオチがついて、見事に辻褄が合ったような合わないような感じの中で、突然スタッフ/キャストが出て終わり。
ああ面白かった。映像と言い、ストーリーと言い、なんだこりゃ、の映画なのだが、もう一度観たいくらい。
普段あまり観ない国の映画を観ると、たまにこういう全く予期しない刺激があるのが楽しい。
Comments
シュヴァンクマイエル監督のファウストを映画館で観て、その衝撃が忘れられず監督の作品をいろいろあさりました。
どれも面白いですが、長編ではやはりファウストが1番おもしろいような・・・
もし機会があれば是非ごらんください
Posted by: かに | Thursday, November 07, 2013 18:45
> かにさん
ご紹介いただき、ありがとうございます。
どっかで見つけたら観てみます。
ファウストって、ゲーテの?
Posted by: yama_eigh | Thursday, November 07, 2013 22:52