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Monday, August 12, 2013

お通夜

【8月12日特記】 昨日、会社の後輩が亡くなった。癌だった。

胃の調子が悪いなと思いながら、忙しさにかまけて延ばし延ばしになっていた胃カメラを漸く呑み、自分の胃の映像を自分で見ながら、「あかんやん。癌やん、これ」と思ったと言う。

すぐに通院しながらの投薬が始まった。

しかし、ある時、それまでにどういう経緯があって、どういう論理とどういうメンタリティで彼がそう決意したのかは分からないのだが、ともかく彼は抗癌剤治療をやめてしまったのである。

世の中には大勢の医者がおり、いろんな種類の抗癌剤があるのだから、何があったにしたても、どこかの病院で何等かの抗癌剤治療を続けるべきであった、と言う人がいる。

「今高校3年生の息子が大学生になるまでは生きていたい」と、あんなに切実に語っていた彼が、どうしてそんな結論を出したのか理解できない、と言う人もいる。

なんであれ、彼は彼自身の意志で投薬を拒否することにした。それとは別に、民間療法的なことをいくつかやっていたようだとの情報もあるが、真偽は定かでない。

3〜4週前に会社に現れた時に体の調子を問うと、強がりでもなく「至って元気ですわ」と答えていた彼が、先々週急に倒れたと言う。

「誰も言わないような、会社が言われたくないようなことを言うのが、ここへ来ての自分の役目だ」と腹を括って、随分言いにくいことであっても正しい指摘をし始めた彼。

テレビ編成部で僕の下にいた時は、その豊富な知識と舌を巻く記憶力、的確な判断力とずば抜けた胆力で随分僕を助けてくれた彼。

その彼が川を渡った。

これからお通夜に行ってくる。

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