映画『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段』
【7月6日特記】 映画『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段』を観てきた。
前作は三池崇史監督で金使いすぎてリクープせず(もちろん三池監督は認められた予算を使っただけなのだが)。今回は制作費をかなり絞ってきた。
その結果、前作の豪華絢爛キャストに比べると役者は随分小粒になった。そして、あまり聞いたことない人たちが監督や脚本や撮影監督を務めているが、画作りにおいては特段グレード・ダウンした感じはない。
特撮も CG もワイヤー・アクションもクレーン・カメラも空撮もある。
前回の誰が誰だか判別不可能な超絶特殊メークと比べると、今回はそれほど凝った感じもなかったが、それでもエンドロールで名前を見るるまで佐川満男は全く分からなかった(笑)
ただ、前作は全く原作を知らない人間でも全く問題なく楽しめたが、今回は少し不親切な感じがあったのも事実。
いや、見た目で言うと、わざわざギャグにして逐一人物を紹介するシーンを入れてあるのだが、これは原作を知っている人が、「そうか、これはあいつか!」と喜ぶ向きはあっても、初見の人間はふーんという感じである。
作りは全体に子供騙しな感じで、まあ子供が相手の映画だから基本的に子供騙しで何の問題もないのだが、前作に比べると館内に子供のものであれ大人のものであれ笑い声が少なかったように思う。
そういうことを思うと三池崇史の凄さを改めて感じる。最後のくるくる回る山のセットとか、めちゃくちゃ面白かったもんね。
で、じゃあ、この映画が悪いかと言うと全然悪くない、と言うか、まあ、こんなもんっしょ。
難しいこと何も考えずに、時代考証も笑い飛ばして、ただギャグとジョークの連続──それはそれで正しい作りなのである。子供がもっともっと笑ってくれたら良かったのになあ、とは思ったが。
個人的にはフリーのくノ一・北石照代(こういうもじった名前がいっぱい出てくるのは楽しかった)を演じていた大島遥を妙に気に入ってしまった。
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