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Friday, March 22, 2013

羽田空港にて

【3月22日特記】今日もまたぎりぎりに(いや、ひょっとしたら定刻を過ぎてから)乗り込んでくる客がいて、羽田からの飛行機の出発が遅れた。

他の乗客に迷惑かけてけしからん、というようなことではなく、純粋に不思議である。

単に飛行機に乗り慣れていないと言うのであれば、それは分からないでもない。しかし、それにしても慌てるでもなく、息せき切って駆け込んで来るでもなく、悠然と遅れて来るのは何故だろう?

もし、ぎりぎりに乗り込むのがポリシーだとしたら、なおのこと分からない。

飛行機という乗り物は電車やバスみたいに動き出す直前に飛び込めるものではない。電車みたいに、乗客が立っていようが座っていようが歩いていようが、ドアさえ閉まれば発車してしまう乗り物ではない。

乗客が全員席についたか、ベルトは占めているか、椅子の背は倒していないか、荷物は全部正しく収納されているか、いきなり弁当食ってる奴はいないか(たまに本当にいるw)等々、チェックすることが多いのである。だから、飛行機が定刻に飛び立つためには、乗客は余裕を持って乗り込むことが必要になってくる。

いや、そういうエチケットとかマナーとか言う前に、僕らの世代の場合は空港には早めに行くものだという刷り込みがもはやできてしまっているのである(笑)

というのも、昔はまず航空券を買って、早めに空港のカウンターに行ってそれを搭乗券に変えてもらい、早めにゲートに行ってやっと乗れたのである。

そういう経験をしたことのない世代はぎりぎりに行っても仕方がないような気もしないではない。

しかし、ぎりぎりに乗り込むと、奥や中側の席だったら先に通路側の人が座ってたりすると入りにくいし、上の棚だってすぐに満杯になるので下手したら席からとても遠いところに荷物を入れる羽目になる。遅く行って何も良いことはないのである。

なのに遅れてくるのは一体どういう了見なのだろう? いや、怒って書いているのではない。純粋に不思議なのである。

そして、そういう人たちを見切って出発してしまわずに、暫く待っている航空会社もどういう考えなのだろう?

多分これくらいは待つというマニュアルがあるのだろう。それは先に乗っている乗客をも、遅れてきた乗客をも、ともに激怒させずに丸く収める微妙なラインを、多分掴んだ上でやっているのだろう。

しかし、僕だったら、たとえ1分であっても、自分が遅れたのであれば、飛行機が出発していても決して怒らないけどなあ。「1分ぐらい待ってくれても良いではないか」なんてまず言わないけどなあ。でも、きっとそんな風に言ってブチ切れる人がいるのだろう。

世の中には僕と異なる感覚の人がいて、僕よりもはるかに沸点の低い人がいる。そう思うと、まあ、別にいいか、という気もしてくるから不思議ではある。

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Comments

むふふ。yama_eighさんのおっしゃること、よく分かります。
私も「なぜだろう?」と思う派です(そんな派があるのか分かりませんが・笑)。

記事の最後にも書いてありますが、たしかに自分と異なる感覚の人間がいて、それなりに社会が回っているので、「まあ、いいか」とも思います。

みんながあまりにきっちりしていると、何かあった時に人類は絶滅してしまいそうな気がするので、行動や感覚には多様性があったほうがいいのです。たぶん。

Posted by: リリカ | Saturday, March 23, 2013 07:40

> リリカさん

ありがとうございます。
いつもながらリリカさんって、ほんとに僕と感性が近い人だなあと思います。ひょっとして僕の直接の知り合いだったりしませんよね?

Posted by: yama_eigh | Saturday, March 23, 2013 16:48

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