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Saturday, February 16, 2013

映画『ナイトピープル』

【2月16日特記】 映画『ナイトピープル』を観てきた。門井肇監督。

この監督の作品では『休暇』を観ている。扱った題材(=死刑執行)の重さに少し負けた感はあったが、そこそこ良い映画だった。

今回は逢坂剛原作のミステリである。始まって暫くはやたらとテンポが良く展開が速い。

冒頭、とある政治家の家に強盗が入るシーン。金を取り戻そうとしたヤクザ(その政治家と闇で通じている)の子分・葛西(三元雅芸)が犯人に刺される。

続いて、バー「ナイトピープル」のシーン。マスター木村(北村一輝)のところに、「働かせてほしい」とやってきたちょっと謎っぽい女・萌子(佐藤江梨子)。そして、店に現れるこれまた正体不明の男・曽根(杉本哲太)。

この2つの話が最初は繋がらない。それが、あるところで繋がってくる。普段それほどミステリを読まない僕からすると、如何にもミステリ(笑)という感じの展開である。

で、登場人物同士が騙し騙されの駆け引きが始まる。それを観ている観客も何度も騙され、ストーリーは思いもよらぬ方向に展開する。

そういう意味では良く練れた原作であり、こなれた映画化なのだろう。

しかし、面白いのは面白いのだが、話があまりに巧くできすぎていて、却って作り物っぽい印象が出てしまっている。

それから、この激しい銃撃戦はどうだろう? 日本国内ではちょっと考えられないような銃撃戦である。そして、ヤクザや警官はともかくとして、素人さんまでこんなに銃を操るというのはどうなんだろう?

さらに、仮にあれだけの銃弾を幸いにして避けきって追手を逃れたとしても、あそこまでドンパチやってしまうと間違いなくどこかで警察の網にかかってしまうはずである。そこを難なく逃げ切ってしまうところがリアリティを台無しにしている。

別に銃撃戦にする必要はなかったのではないかな? ヤクザが刃物を持って追っかけて来るのでも結構怖かったと思うのだが…。

でも、そんなこと関係なしに、人物や展開のリアリティそっちのけで、どんでん返しの面白さに狂喜する読者や観客はいるんだろうなあ、とは思う。

ただ、僕はやっぱりその辺が気になった。活字の場合はそれほど不自然さなく読めるのかもしれないが、映像にしてしまうと、展開の荒っぽさが目についてしまうのである。

ただ、ひとつだけ言えるのは、サトエリみたいな女が出てきたら、僕だって間違いなく北村一輝と同じようにイチコロなんだろうなあ、ということ。珍しく主演の北村一輝も非常に良かったけど、やっぱりサトエリの魅力全開の、サトエリの映画になっていた。

そういう見方で見るなら、これはこれで良いのかもしれない。

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