キネ旬ベストテン
【1月11日特記】 2012キネマ旬報ベストテンが発表されました。昨年は1月中旬だったのがまた元のスケジュールに戻ったみたいですね。
さて、今年も例年通り、僕がこのブログに書いた記事「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい映画10本」と照合してみることにします。今回は自分で「今年はちょっときついかな(笑)」と書いた通り、僕の望みとは大きくずれた選考結果になりました。
発表された日本映画のベストテンは下記の通りです。
- かぞくのくに
- 桐島、部活やめるってよ
- アウトレイジ ビヨンド
- 終の信託
- 苦役列車
- わが母の記
- ふがいない僕は空を見た
- 鍵泥棒のメソッド
- 希望の国
- 夢売るふたり
3)4)6)以外は全部観ています。今回は珍しく「そんな映画やってたの知らなかった」というのもありませんでしたし、「観たかったのに結局見逃した」「観ようかどうか迷っているうちに終わってしまった」というのもありませんでした。いずれも「これは別にいいか」と思って見なかった映画です。
3)は大好きな北野武監督作品なのですが、前作とあまりに同工異曲の感じがしましたし、たまたま他に見たい映画がたくさんあったということもあってパスしました。
4)も久々の周防正行監督ということで興味があったのですが、かつての周防作品のようなユーモアがあまりなく、ひたすら暗くて重いという評判を聞いて、これまた他に見たい映画がたくさんある時期とも重なっていたので、早々と見ないことに決めました。
6)は僕が見ないタイプの映画です。「伝記」にも「家族」にも、どうも興味がそそられないのです。とても評判が高かったので少しは気になったのですが、やっぱりやめました。
で、残りの7本、僕が観た7本についてはいずれも良い映画で、これらの作品がベストテンに選ばれたことについて何の不思議も不満もありません。
ただし、僕が「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい映画10本」に選んだものと重なっているのは僅かに2)の1本のみです。
かろうじて同じ記事の中で「選ぶかどうか迷った」と書いたもののうち、『かぞくのくに』が1位に、『ふがいない僕は空を見た』が7位に選ばれています。
まあ、僕が選んだのは「20位以内に入ってほしい」作品なので、いつもと同じように今回もキネ旬2月下旬号が発売になって全ランキングが明らかになったところで改めて総括記事を書きますが、現時点で3つだけ感じたことを書いておきます。
まずは9)について。前の記事にも書いたように、やっぱりこれのほうが受けたか、という感じです。僕は同じ園子温監督作品であれば『ヒミズ』のほうが数段良かったと思っています。さすがに『ヒミズ』も20位以内には入っているのではないかな? 発表が楽しみ、というより、ちょっと怖い気もしますが(笑)
それから、これはベストテンには無理かなと正直思っていたのですが、中村義洋監督の『ポテチ』が入っていないことが残念です。ただ、この映画に1点も入っていないはずがないので、どのくらいの順位に入ったのか、こちらは非常に楽しみです。
それから、5)が選ばれている不思議(笑) いや、駄作だと言うのではありません。でも、これ、5位に入ってくるか?という感じ。審査員にそれだけ山下敦弘監督のファンが多いということの証明ではないでしょうか? 初めて山下監督作品を見た人が果たしてこんなに高い点をつけるかな?という気がするので。
僕も山下ファンを自認していますが、少なくともこの映画は山下監督のベストではないと思います。僕が8)9)10)を外したのも同様の理由です。
ただ、いずれにしても、こういうのが入ってくるのがキネ旬ベストテンの面白さです。あ、そういう意味では『かぞくのくに』が第1位に選ばれたというのも大変キネ旬らしくて良いと思いました。はい、これも大変良い映画でした。ただ、考えてみたらこれも「家族」だったので、僕は選ばなかったのかもしれません。
では、例年通り、キネマ旬報2月下旬号を入手した辺りで、この続きを書きましょう。
Comments