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Sunday, December 02, 2012

GRANDFATHERS

【12月2日特記】  最近新作の音楽アルバムはめったに買わなくなっていたのだが、Amazon で試聴してみたら気に入ってしまい、久しぶりに買った。と言っても新人のアーティストではない。 GRANDFATHERS の同名のアルバムである。なんと21年ぶりの 3rd. アルバムであるらしい。

「21年ぶり」ということから判るように、かなりのベテラン・ミュージシャンたちのグループである──青山陽一(vo/g)、西村哲也(vo/g)、大田譲(b/vo)の3人組。そのうち何人ご存知だろうか? 僕は青山陽一しか知らなかった。

垢抜けた良い音である。

ベース・ラインやギター・リフが特徴的でくっきりと際立って聞える。メンバーにドラマーはいないようだが、ドラムスの音もけっこうくっきりとして、うん、これは編曲の手腕でもあるのだが、コンパクトながらひとつひとつの音が有機的にうまく機能していると思う。

ベーシックなところでロックとフォークとポップに繋がっている感じがする。懐かしい感じのフレーズも多いが、展開が大きいので全体として「どこかで聴いたような曲」になってしまうことがない。多彩なので、どんな感じのグループ?と言われると説明が難しい。

かつての「渋谷系」と言われた音楽よりももう少しフォーク・ロック色が強い。ルーツにしっかり繋がっている感じ。しかし、洗練度は共通している。

フォークっぽくなると鈴木博文がソロ・アルバムでやってたような感じ、そこから少し振れてロックっぽくなると、うーん、どういう感じだろう? どこにでもありそうで意外にどこにもない音のような気がする。

リズムとメロディに乗った詞は、今の流行りの歌のように、聴き心地の良い既成品の断片フレーズを組み合わせただけのものではなく、それぞれに普段の言葉で普段の世界を語っている。

特別に好きな曲だけを選ぶのではなく、久しぶりにトータルに、最初の曲から最後の曲まで、収録されている順番通りに聴きたくなるアルバムだった。

結局1曲めから10曲目まで通して Network Walkman に取り込んだ。全曲取り込むのは和幸の2枚のアルバム以来である。

拒否感のある世代はいないのではないかな。適度に古くて新しい音である。だから聴いていて気持ちが良い。

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