聴けないCD
【12月6日特記】 DMM で毎月2回、毎回2枚ずつ CD や DVD を借りている。
で、この間、送られてきたうちの1枚の音楽 CD が、PC のディスク・ドライブで読めなかったのである。
本来ならここでカスタマー・センターに電話をしたりするのが正しい対処なのだろうが、その CD にはリッピングしたい曲が1曲含まれているだけで、それもどうしてもほしい曲でもなかったので、僕はもういいかと思ってしまった。
ただ、もういいかと思ったのは確かなのだが、少し悪戯心が湧いてきた、と言うか、少し DMM という会社を試してみたくなった。
それで、認識できなかった CD に認識できなかった旨を記した付箋を貼り付けて返却したのだった。
結果は、平常通り「返却を確認した」というメールが来たたけである。つまり、まあ、DMM というのは所詮その程度の企業であるということであるということか?
いや、そう言ってしまうのはさすがに気の毒である。CD 返却を受け付ける仕事に、ベテランの模範的な社員が従事しているとは思えない。そこまで期待しても無理というものだろう。
もし、たまたまちょっと気の利いたアルバイトやパートの1人でもいたならば、僕の付箋はカスタマー・センターに回され、CD は検盤係に回されたかもしれない。しかし、残念ながら今回はそういう幸運には巡り会えなかったということだ。
あるいは、返却受付係のアルバイト君は、「こんなものが入ってました」と上司に見せたのかもしれない。そして、正社員の上司が、「お前はそんな余計なことせずに、ただ、決められたことだけやっていれば良いのだ」と取り合わなかったのかもしれない。
あるいは、もっと最悪のケースを想定すると、次に誰かが僕が借りたのと同じ CD を借りたら、表明に「認識できませんでした」という手書きのメモが貼り付いた状態で送られてくるのかもしれない。
いずれにしても、本当のところはどうだったのかは知るすべもない。ただ、可能性としてはいろいろ考えられるというだけのことで、それ以上でもそれ以下でもない。いろんな可能性のうちのどれかひとつが今回の真実であるというだけのことである。
しかし、顧客というものは、たったひとつの事例で店舗や企業に見切りをつけてしまうこともある。だから、気をつけたほうが良いのである。
僕は別にたったひとつのことで見切りをつけようとはしていない。ただ、実は TSUTAYA DISCAS でも全く同じシステムの同じコースで定額レンタルをやっているのだが、ここまで来たら、TSUTAYA のほうでも全く同じ事態にならないかな、と期待したくなる。
で、TSUTAYA に対しても同じように付箋を貼って送り返して、どんな反応をして来るのか見極めてみたい。
もちろん、その2つの事例を比較するだけで企業やサービス全体の優劣を断ずることはできない。ただ、確率論から、ある種の類推は成立する。
顧客というものは怖いものである。サービスというものはどこまでもやり甲斐のあるものである。
【12月6日追記】 上記の記事を書いたのが12/6の未明。そんなこと書いてたら、同日の午前10時に DMM からメールが来た。曰く、
お世話になります。MyDMMサポートセンターです。
ご連絡いただきました商品不具合の件につきまして、正常に再生が行なえないとの事、まことに申し訳ございませんでした。以下の通り、レンタルサービスの有効期限延長と貸出可能枚数の追加を行わせていただきましたので、ご確認をお願いいたします。
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有効期限:2012-12-28→2013-01-03
貸出可能枚数:2枚追加
---------------------------------この度はご迷惑をお掛けいたしました事、深くお詫び申し上げます。上記の件、何卒よろしくお願いいたします。
世の中捨てたもんじゃないということである。サービスの深さをちゃんと心得ている企業であった。今度はたったひとつの事例で企業に対するロイヤリティが形成されてしまう僕なのである(笑)
商いって本当に面白い。
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