『マイティ・ウクレレ』
【11月11日特記】 DMM から DVD を取り寄せて映画『マイティ・ウクレレ』(原題: Mighty Uke)を観た。
世界一流のウクレリアンの演奏風景にインタビューを絡ませて、ウクレレの歴史や魅力を語る映画だろうと思っていたのだが、そうではなかった。
まあ、宣伝文句には錚々たるウクレレ弾きが出演していると書いてあるが、僕が知っていたのはジェイク・シマブクロだけで、オータサンをはじめとするハワイのプレイヤーは他にはほとんど出てこない(あ、タイマネ・ガードナーはちょこっと出てたけど)。
演奏を聴いているとみんなめちゃくちゃに上手いのだけれど、その中にはアマチュアや無名のプロも含まれている。そして、その演奏を最初から最後までじっくりと聴かせるシーンは意外に少なく、インタビューが被ってきたり、途中から始まったりする。
これは演奏を聴かせる映画ではないのである。しかし、だから物足りないかと言えば全然そんなことはない。ウクレレの楽しさをこれほど見事に捉えた映像があっただろうか? ウクレレの魅力を、言葉ではなく、音と映像でここまで見事に語った映画があっただろうか?
いやぁ、楽しい、愉しい、楽C!
ハワイではなく全世界のウクレリアンを追っかけたところが良い。なにしろ、この映画を製作したのはカナダの会社なのである。ハワイだけではなく、カナダでも、どこか他の遥か彼方の国でも、みんな楽しいのである。
そして、合奏に焦点を当てたのがこれまた正解である。デュオから何十人のウクレレ・オーケストラまで、非常に多彩で、多様で、楽しさに満ちている。
過去のフィルムを使ったウクレレの歴史を紐解くパートでは、ウクレレはハワイで産まれた楽器ではなく、ポルトガルから入ってきたという新奇な事実を教えてくれた。これは驚きであった。
ウクレレを弾く人には是非お勧めしたい。僕もウクレレを弾き始めてから10年近くになるが、自分が如何にウクレレという楽器の可能性を使いこなしていなかったかを痛感した。そして、自分がいかに下手かがよく解った(笑)
しかし、そんなことを痛感するにも拘わらず、劣等感や敗北感に塗れるのではなく、幸せな気持ちでいっぱいになる。これは何故なのだ?
そう、それがウクレレなのである。インタビューを受けた人々が口々に言っているように、ウクレレは人をハッピーにするのである。
さあ、あなたもこんな文章を読んでいる場合ではない。百聞は一見、一聴に如かず。まず、この DVD を観てみるが良い。そして、その手にウクレレを取ってみるが良い。心の中でポロロ~ンと、綺麗な音が響くのではないだろうか。
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