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Saturday, October 06, 2012

映画『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]』

【10月6日特記】 映画『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語』を観てきた。

この作品は「社会現象になった」と言っても良いくらい評判になった深夜アニメの映画化であるが、『TIGER & BUNNY』と同じく、テレビアニメの時には僕は1回も見たことがなかった。

今回の映画化は、この[前編]と来週から始まる[後編]がテレビアニメの再編集・再構成で、来年公開される完全新作と合わせて3部作となっている。

だから、僕のようにテレビで全然見たことのない人間が観るにはうってつけなのである。テレビシリーズ12話を一気に見るのもしんどいなあ、と考えていた僕にはまさに渡りに船であった。新しく書き加えられたシーンもあるようだ。

さて、今日が公開初日、しかも3連休の初日であったとは言え、もう滅茶苦茶な混みようである。

座席指定・完全入れ替え制が一般的になった昨今の映画館では、近年ロビーにこんなに人が溢れているのを見たことがない。3時間半前にネットで予約したのだが、その時点で大劇場の前から5列目・右から2席目を押えるのがやっとであった。

グッズも売れすぎて品切れで注文票が置いてあるのだが、その注文票を書くためにも列ができている。

で、何しろ初めて観たので、テレビシリーズの時から嵌っているマニアの皆さんのような深い分析はできないが、『TIGER & BUNNY』の時にも書いたように、やっぱり当たるものには理由があるのである。そのことはこんなおじさんにもよく解る。

まずは絵の面白さ。3DCG 全盛の時代に、キャラは手描きっぽい平べったい絵である。それに対して背景は非常に奥行きのある、レイヤーを感じさせる構図である。いや、それだけのことであれば最近のアニメには珍しくない。

特筆すべきは、魔女が潜んでいるという結界の描き方である。この絵柄は少なくとも日本のテレビアニメでは一度も描かれたことのないタッチではないだろうか? これはもはやアートである。しかも近代的なアメリカン・アートではなく、伝統あるヨーロッパのアートである。

この酔いそうなくらい華麗な絵柄にまず圧倒される。

そして、物語で描かれる世界観が秀逸なのである。主人公の引っ込み思案な少女・まどかはキュゥべえという突然現れた変な動物に「僕と契約して魔法少女になって、魔女を退治してほしい」と言われる。契約すれば何でもひとつ望みを叶えてくれると言う。

同じ学校にはすでに魔法少女になった少女もおり、やがて親友も決意して魔法少女になるが、まどかはいつまでも躊躇する。そう、この[前編]では最後までまどかは決心がつかないままなのである。

そんな彼女の周りには、仕事に情熱を燃やし、強くて気風が良くて、まどかをちゃんと一人前の女性として扱ってくれる母がいる。そして、母を支える主夫の父がいる。まどかを魔法少女に誘った1年先輩のマミがいる。まどかより先に魔法少女になったさやかがいる。そして、まどかが魔法少女にならないように強く警告して妨害するほむらがいる。

こんな風に書くと、これは少女の単なる成長物語に思えるかもしれないが、いやいや仕掛けはもっと手が込んでいる(この[前編]の最後に種明かしがある)。そのかなり練り込んだ設定は話をダイナミックに展開して行く。「魔法もの」としての面白さもあるが、人間の弱さというものも見事に描いている。

ともかく奥が深いのである。そして、世界観が確立しているのである。

脚本を書いた虚淵玄(うろぶち・げん)は、インタビューに答えて、「2時間にまとめることでより重くなった」と言っている。「『[後編]永遠の物語』を見ないと気分が晴れない感じがあるかもしれない」と言っている。

ふむ、その通りである。そして、[後編]もまたものすごい混み方するんだろうな、と思う。

最後に、おっちゃんの素朴な疑問を1点: ところで、「マギカ」は一体いつ出て来んねん?──それは多分[後編]を見ると分かるんだろう(笑)

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