NAS お陀仏騒動記
【10月16日特記】 一昨日、NAS がぶっ壊れた。2~3日前から起動時にキュルキュルキュルキュル変な音がするので気にはなっていたのである。それが突然ネットワーク上で全く認識されなくなった。
ネットワーク上でまず検索して、見つけ出してから再設定という手順になるので、端から全く認識されないと手の打ちようがない。
さて、万策尽きて BUFFALO のサポートデスクに電話してみたのだが、これがなかなか面妖なのである。
混んでいて却々繋がらないのは世の常としても、「◯◯の方は□番を、△△の方は×番を」などというガイダンスに沿って進んで行くと、「それは買った時についていた CD-ROM に手順が載っている」とか「それはHPのどこそこに一覧表がある」などと言って却々人に繋いでくれない。
こちらも人が好いものだから、ついつい「あれ、CD-ROM なんてついてたんだっけ?」とか、「そう言えば、HPでちらっと見たような…」などと考えなおして、一応言われた通りトライしてみる。が、結局のところ全然参考にならない。
また電話をかけ直して、アナウンスを辛抱強く最後まで聞いていると、やっとこさ「オペレータと直接話す場合は●番を」というメッセージに突き当たった。しかし、漸くその番号をプッシュするも、それから人間が出てくるまでどれだけ延々待たされたことか。
で、待たされている間に暇だからいろいろ調べているといろんなことが判った。
まず2つあるランプの上が電源ランプ、下がメッセージ・ランプであるということ。筐体のどこにもそんなこと書いていないので、どのランプが何なのか分からないという欠陥がまずあるのだが、その上でこのネーミングが良くない。
メッセージ・ランプは、確かに点灯しているのか点滅しているのか、緑色なのか赤なのかオレンジなのか、点滅している場合はどういうパタンで点滅しているか、などで機械の状態をメッセージとして伝えるものであるのだが、見ているとルータのランプの点滅と同じタイミングで点滅している。
即ち、これはデータのやり取りの状態をも表しているのである。ということはつまり、ルータと NAS はちゃんと通信しているのである。しかし、よく見ると、その上の電源ランプが消えているではないか。ナニソレ!? 電源来てないのに通信してるのか!?
で、オペレータと話をしてみて解ったのは、これは「電源ランプ」という名前がついているが、電気が流れていれば点灯するランプではないということだ。では何を表しているかというと、電源ランプが消えているということは、ディスクが回っていないということなのである!
そう言えば確かにハードディスクが回転する音が全く聞こえない。
サポートデスクは「電源ランプが消えているということは物理的に壊れているということなので修理に出すしかありません」と言う。「念のために PC と NAS を直接繋いでみて、それでも認識しなければ完全にアウトです」と言う。電話を切ってからやってみる──完全にアウト。
さて、どうするか。修理に出すか。しかし、これがまた面倒臭そう。
まずウェブ上で故障の状態などを詳しく書き入れた申込書を書いて送り、そこから引き取りがどうのとか梱包がどうのとか…。そして、何よりもげっそりしたのは、「修理をする場合は初期化をするのでデータは全て消えます。必要な場合は専門の業者に頼んでデータを救出しておいてください」みたいなことが書いてある。
うーむ、それは困る。いや、他のところにちゃんとバックアップを取ってあるファイルもたくさんある。しかし、スキャンの結果(PDF)と写真はここにしかない。ここんとこ大した写真も撮っていないが、それでも写真何年か分が全部パーというのはちと辛い。
結局、修理には出さず、データ救済の専門会社に持ち込む。そう、もうこの NAS はぶっ壊れたままでも構わないのだ。データさえ救出できれば、もう二度と使えなくても惜しくはない。
考えてみれば、この機械も買った時には随分先進的なパーツだったのだが、その後の軽量化・高速化が進んだ今ではちょっと大仰で扱いにくい存在である。
いや、それどころか、そもそも NAS である必要なんてどこにもなかったのである。僕の PC と妻の PC の両方から操作できたら便利だ、と思って買ってきたのだが、せっかく繋いでやっても妻は決してアクセスして来ないのである(笑)
ならば外付けハードディスクで何の問題もない。この NAS を買った時と比べて、外付けハードディスクはものすごく大容量化して、小型化・軽量化し、さらに高速化している。妻と僕が別々の取り外しできる外付けハードディスクを持っているほうがよほど効率が良いのである。
さて、無料診断の結果、データは全て取り出せる目処がついた。しかし、料金が高い。ものすごく高い。それでも清水の舞台から飛び降りて正式にオーダーしてきた。「もっと安いところがありますよ」などと言われると精神衛生に悪い(笑)のでいくらだったかは書かないが、目の玉が飛び出るほど高い。
いや、それでも故障の度合いが軽く、データ量も少なかったので、何十行何十列もあるマトリックスになっている料金表の上では、安い方から2行目2列目の金額だったのである。
しかし驚いたのことに、今日会社に行ってそんな話をしていると、前に同じような経験をした奴がいて、聞いてみると彼は僕の4倍の料金を払っていたことが判った。うむ、僕の払ったのは安かったのかもしれない(笑)
ところで、そのデータ救済会社に飛び込みで持ち込んだ時に、出てきた青年は如何にもオタクと言うかマニアというか、発達障害系というか対人恐怖症的というか、「いや、機械とだったらもっとうまくコミュニケーションできるんですけど…」みたいな青年で、話していても妙な間が空くし、ビミョーにトンチンカンなやりとりになる。
しかし、僕の4倍払った奴がその話を聞いて、「でも、そういう人が出てきてくれたほうが、なんか信頼できる感じがしますよね。妙に客あしらいが上手い人が出てくると、なーんか騙されてるような気がしません?」と言った。
なるほど言い得て妙である。うん、そうだ、あんな青年にボッタクリなんて芸当ができるはずがない。そうに決まっている。そう信じよう(笑)
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