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Sunday, August 26, 2012

映画『トータル・リコール』

【8月26日特記】 映画『トータル・リコール』を観てきた。90年のポール・バーホーベン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のものは同年の年末に新宿で観ている。が、例によってほとんど何も憶えていない。

シュワルツェネッガーが太った婦人に偽装して入国審査のゲートを通ろうとした時、婦人の顔がバラバラバラっと割れるところくらいである。

今回も似たようなシーンがあって、コリン・ファレルが麿赤兒みたいな顔の男に偽装して入国審査のゲートを通ろうとした時、その1人前に22年前にシュワルツェネッガーが化けたのとよく似た婦人がいて、これはわざと狙ったのだろう、大いに受けた。

しかし、おっぱいが3つある女のシーンが前の映画にもあったということは記憶にない。

そんな程度だから、前回の映画化との差異を語ろうったって無理な話なのだが、原作が短い分、映画化に際して自由に手を加える余地が大きいのだろう、(全体的なイメージは近いものがあるのも事実だが)細部の設定・進行はともにかなり違っていたように思う。

今回のスラム街は、いろんな人が指摘しているように『ブレードランナー』に近いものがある。僕はそれに加えて『ブラック・レイン』の匂いも嗅ぎとった。ともにリドリー・スコット監督の映画である。多分この監督(レン・ワイズマン、今回は製作総指揮も担当)はリドリー・スコットが好きなのだと思う。

それからフォールという、超高層ビルがそのまますっぽり収まる巨大エレベータ(逆か? 超巨大エレベータがすっぽり収まる高層ビル?)。これも前回の映画化とは異なる設定なのだが、これはかなり面白い発想だった。地球の中心部を抜けてオーストラリアからイギリスに抜けるというハチャメチャな代物なのだが、ストーリーにしっかり絡んでいて、よく考えたなあという感じはする。

ともかく、最近の作品に共通の傾向として、動きがめちゃくちゃに速い。宙に浮いて走る車とか、縦横に交差しながら猛スピードで動くエレベータ群とか、それからもちろん主人公たちの動き──殴ったり蹴ったり、走ったり飛んだり──も目にも止まらぬ速さである。

何よりも今回は俳優たちの擬斗が売り物で、アクション映画という括り方ができるくらいのものになっている。主人公に絡む2人の女(ケイト・ベッキンセールとジェシカ・ビール)が殴り合いに至るという進行も面白かった。

でも、結局のところ、やっぱり原作で設定されたものが非常にしっかりしているので、どんな風に作っても面白いのだ──などと言うと元も子もないが、夢なのか現実なのか、見ているだけで頭がクラクラしてくるフィリップ・K・ディックの着想がこの映画化でも見事に活かされていて、それが活かされている限り面白いのである。

まあ、しかし、ハリウッドは金があるなあ、というのが正直な感想。金があると面白いものが作れるというのもひとつの真実である。ああ、面白かった。またすぐに忘れてしまうだろうけれど(笑)

できれば今回の記憶が残っているうちに、90年版をもう一回見直してみたい。

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