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Thursday, June 28, 2012

地下鉄(春日三球・照代じゃないけれど──なんて言っても若い人は知らんかw)

【6月28日特記】 地下鉄というものは常に地下を走っているとは限らない。あまり乗りつけない路線に乗ると、不意に地上に出てきて、「あ、そうか、この線はこの私鉄と相互乗り入れしているんだ」と気づくことも多い。

ただ、地下鉄が地上に出てくるのは、地上を走る私鉄の路線に乗り入れている所だけではない。

僕が最初に驚いたのは、もう30年近くも前のことだけれども、最初に東京に転勤した頃のことで、「なんで地下鉄丸の内線は四谷の駅だけ地上にあるんだ?」と驚いた記憶がある。一体線路が上っていたのか地形が下っていたのか、自分にはそれが見極められなかった。

それから地下鉄銀座線の渋谷駅。これは地下鉄が地上に出てくるなんてものではない。地下鉄の駅が地面より遥かに高いところにあるのである。

さっきまで確かに真っ暗な地下を走っていたはずなのに、いつの間に日の目を浴びるところまできて、いつのまにこんな高みに登ったのか見当がつかない。そもそも「地下鉄」という名を冠しながら、渋谷みたいな大きな駅が、しかもターミナルが、こんな体たらくで良いのか?という気さえした。

そういうことを考えると、地下鉄ではないが、JR中央線の、いくつか連続した駅の中で、どうして荻窪駅だけが高架でないのかも永遠の謎だった。荻窪と言うくらいだから窪んでいるのかと思っていたが、そうではなくて地形が盛り上がっているのか? あるいは線路がそこだけ降りてきたのか?

なんてことを考えていると、僕らが(いや、「僕が」と言うべきか)如何に高さというものに頓着していないかが判る。そう、僕(ら)はただ地球の平面上を北へ300m、東へ5kmと移動できれば良いのであって、その間に高さも移動しているとしたら、それはたまたま標高が変化していたというだけのことなのだ。

言うなれば、僕(ら)は X軸と Y軸だけを意識しており、Z軸座標の小さな変化には、そして大きな変化であっても緩慢な変化には、全く気がつかないのである。

しかし、現実に走っている鉄道を見ると、線路は常に地形と経済性が考えあわされて、列車はある所では地形に沿って上り下りし、ある所ではトンネルを掘って山の中に潜って行く。

つまり、ここには常に Z軸のことを考えている人がいるということである。鉄道の計画を担っている人たちは Z軸が読めるのである。ならば彼らであれば、四谷や荻窪で地面が上がり下がりしたのかレールが上がり下がりしたのか、区別がついているのかもしれない。

──と、そこまで思い至って不思議な気分になった。

世の中というものはさても多彩な人々に支えられているものである。

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Comments

不動産の物件表示も、距離だけで高度は無視されていますね。
駅から「徒歩10分」のウチのマンションは、駅との標高差が100m以上で、
10分で上りきれるのは本気で鍛えているヒトだけ。
小さくなく緩慢でなくても、勘案しない業界のようです。

Posted by: tapioka | Friday, June 29, 2012 17:28

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