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Saturday, June 30, 2012

映画『LOVE まさお君が行く!』

【6月30日特記】 映画『LOVE まさお君が行く!』を観てきた。

作っている人には悪いのだけれど、僕はこういう犬や猫の映画はどうも安っぽい感じがしてあまり観ない。

犬に言うことを聞かせるという、普通の映画では要求されないようなスキルを要求されるというような面もあり、また、餌で釣ったりして犬を動かしているだけなのに、人間が勝手にその表情を解釈してしまうみたいな面もあり、つまりは一般映画とは随分違うところに位置づけられるジャンルであるようにも思う。

にも拘わらず、なんで見たかというと、大体が監督で映画を選んでいる僕のことで、つまりこれが大谷健太郎監督だったからである。

大谷健太郎監督は2004年の『約三十の嘘』で初めて観て、これはなかなか才能のある監督だと思った。そして、その後が『NANA』だった。僕はこの作品を観て、単に原作の非凡さを感じるに留まらず、映画としての表現の卓越性を読み取った。

その後、同じく漫画を原作とする水泳もの『ラフ ROUGH』を挟んで、『NANA2』と続き、その後が海堂尊原作の医療もの『ジーン・ワルツ』、そしてファッション青春ドラマ『ランウェイ☆ビート』と続く。

こうやって並べてみると、デビュー作の『avec mon mari アベックモン マリ』と出世作の『とらばいゆ』こそ見逃してはいるが、『約三十の嘘』以降は全部観ていることになる。しかし、どうも『NANA2』で宮﨑あおいが降りてしまった辺りからケチがついたのか、だんだん存在感が薄くなっているような気がしてならない。

特に前作『ランウェイ☆ビート』は、僕は割合高く評価したのだが、興行成績も世間の評価も低調で、ちょっと可哀想なくらいである。

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Thursday, June 28, 2012

地下鉄(春日三球・照代じゃないけれど──なんて言っても若い人は知らんかw)

【6月28日特記】 地下鉄というものは常に地下を走っているとは限らない。あまり乗りつけない路線に乗ると、不意に地上に出てきて、「あ、そうか、この線はこの私鉄と相互乗り入れしているんだ」と気づくことも多い。

ただ、地下鉄が地上に出てくるのは、地上を走る私鉄の路線に乗り入れている所だけではない。

僕が最初に驚いたのは、もう30年近くも前のことだけれども、最初に東京に転勤した頃のことで、「なんで地下鉄丸の内線は四谷の駅だけ地上にあるんだ?」と驚いた記憶がある。一体線路が上っていたのか地形が下っていたのか、自分にはそれが見極められなかった。

それから地下鉄銀座線の渋谷駅。これは地下鉄が地上に出てくるなんてものではない。地下鉄の駅が地面より遥かに高いところにあるのである。

さっきまで確かに真っ暗な地下を走っていたはずなのに、いつの間に日の目を浴びるところまできて、いつのまにこんな高みに登ったのか見当がつかない。そもそも「地下鉄」という名を冠しながら、渋谷みたいな大きな駅が、しかもターミナルが、こんな体たらくで良いのか?という気さえした。

そういうことを考えると、地下鉄ではないが、JR中央線の、いくつか連続した駅の中で、どうして荻窪駅だけが高架でないのかも永遠の謎だった。荻窪と言うくらいだから窪んでいるのかと思っていたが、そうではなくて地形が盛り上がっているのか? あるいは線路がそこだけ降りてきたのか?

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Tuesday, June 26, 2012

尺度

【6月26日特記】 いつもポケットに万歩計を入れている。基本外出の少ないデスクワーカーなので10000歩を超えることは少ない。でも、全然ないかと言えばそうでもなくて、時々、「今日は結構移動したなあ」と思った日は10000歩を超えてくる。

で、今日帰ってきて万歩計を見たら、10000歩を超えてこそいないが、限りなく10000歩に近いところまで迫っている。

不思議である。思い当たるフシはない。

外での打ち合わせもなかったし、昼飯を食べようとしたらどこの店も満員であちこち歩きまわったなんてこともなかったし、社内のいろんなセクションを頻繁に行ったり来たりしたなんてこともなかった。

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Sunday, June 24, 2012

映画『はさみ hasami』

【6月24日特記】 映画『はさみ hasami』を観てきた。光石富士朗監督の前作『大阪ハムレット』が良かったので次作も見たいと思っていたのだが、それにしても東京で公開されてから関西に来るまで一体何ヶ月かかっただろう。

例えば京都とか、関西ではあっても僕があまり行かない都市の映画館で上映していたのかもしれないが、僕が見つけたのは今回が初めてである。しかも、元町映画館などという、よほど注意していないと見逃してしまう二流館で、1日1回のみ・1週間限定の上映である。

しかし、とはいえ、いや、だからこそかもしれないが、場内はほぼ満員であった。

原作はなく、光石富士朗と木田紀生によるオリジナル脚本である。

舞台は東京・中野にある理容美容専門学校。生徒たちは皆、一応学校に通いながら理容師・美容師を目指してはいるのだが、それぞれにいろいろな悩みや問題を抱えており、ともすればくじけて落ちこぼれてしまう。

そんな生徒たちを何としてもドロップアウトさせまいと、勤務外の時間まで必死になって生徒たちの面倒を見ようとする、往年の金八先生のような教官・久沙江(池脇千鶴)。久沙江の上司であり、久沙江がこの学校に通っていた当時の指導官でもあった築木(竹下景子)。

カットの技術習得に悩み、彼氏の仕事の行き詰まりとも同調して苦しんでいる弥生(徳永えり)。弥生と親友になる、技術的にはクラス一番だが実家の貧乏に足を引っ張られるいちこ(なんしぃ)。親との不仲から一時はひきこもりになったが、なんとか美容師の資格を取ろうと頑張ってはいるものの、どうしても対人関係に自信が持てない洋平(窪田正孝)。

以上の5人がメインの登場人物である。池脇千鶴と徳永えりという、僕の大好きな女優が2人出ている。窪田正孝はどこかで見た奴だと思ったら『古代少女ドグちゃん』の「誠」役である。なんしぃは吉本興業の芸人で、「大好物」というコンビ名で舞台に上がっているらしい。

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Saturday, June 23, 2012

偉くなったら

【6月23日更新】 偉くなるというのはどういうことなのだろう? 最近そんなことをよく考える。

例えば社長になったとする。いや、部長でも構わない。そうすると人はその社長なり部長なりに何を期待するのか?

誰かが偉くなった時に、人は彼に「公私混同」を期待するのではないか、と思うことがある。

この場合の「人」は自他を問わない「人」一般、つまり他人も自分に「公私混同」を期待するし、自分も自身に「公私混同」を期待するのではないか、という意味である。

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Thursday, June 21, 2012

子機はいずこ?

【6月21日特記】 皆さんの家に固定電話はあるだろうか? その電話機に子機はついているだろうか? ウチにはある。そして気づいた。全然使っていない。

そもそも親機はリビングに置き、子機は寝室に置いていた。夜中に電話がかかってきた時に、眠っていてもちゃんと気づくように。そして、すぐに出られるように。

ところが、なんかの折に子機をリビングに持って行ったっきり寝室には戻していない。たまに電話をしながら歩きまわる必要がある時に子機を使うこともあったが、今ではほとんど使っていない。

そもそも固定電話に電話がかかってこない。勧誘やセールスみたいなろくでもない件しかかかってこない。

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Tuesday, June 19, 2012

6/19サイト更新情報

【6月19日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログのことではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

オンライン書店 bk1(現 honto)と喧嘩別れみたいな形で(でもないかw)書評投稿をやめてからというものの、HPのほうは開設当初から書いている言葉のエッセイだけが更新されている形になってきました。

まあ、暇のあるときにボチボチ他のものも書いて行きたいとは思っています。しかし、今回はまたこれだけです:

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Monday, June 18, 2012

サイトとネットワーク

【6月18日特記】 世にブログが出てきたとき、それは「日記型簡易ホームページ」などと呼ばれた。どうも事の本質をついていないネーミングであると首を傾げたものだ。

twitter が登場したときもそうだった。それは「ミニブログ」などと言われた。その呼び方が如何におかしいかについては、このブログにも書いた(「ミニブログは穴あき生姜の夢を見るか?」)。

そして、最近とても気になるのが、ここのところ日経新聞で連日目にする「交流サイト(SNS)の最大手、フェースブック」という表現である。

ソーシャル・ネットワーキングを交流サイトと訳してしまうのはこれまたとんでもない的外れである。みんながひとつのサイトに集まってきて交流しているイメージではないか? それでは昔のBBSと何等変わっていない。

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Sunday, June 17, 2012

喜ばしいけど少し残念な話

【6月17日特記】 7/18に発売になる桑田佳祐の『I LOVE YOU -now & forever- 』(完全生産限定盤)に「Kissin' Christmas(クリスマスだからじゃない)」と「ジャンクビート東京」が収録されているとのこと。これはもう一も二もなく即予約である。

前者はNTVが1986年と87年のクリスマス・イヴに放送した伝説の単発番組『MERRY XMAS SHOW』の中で歌われたもの。2年とも全員で歌うフィナーレの曲だった。

この番組については、僕のホームページにも詳しく書いている。なんと、作詞:松任谷由実、作曲:桑田佳祐という夢の共作であり、歌っている人たちもバックで演奏している人たちもものすごい人ばかりである。

この番組限りの作品であり、恐らく音源が発売されることはないと思っていたので、正直ものすごく驚いた。

それから、後者はリアルフィッシュの12インチ・シングルとして1987年に発売された曲だ。僕はレコードを買って何度も何度も聴いた。ゲストのラッパーとしてクレジットされているのが桑田佳祐といとうせいこうである。

いとうせいこう?と思う人もいるかもしれないが、彼は作詞者兼パフォーマーとして、かなり早くからラップに手を染めていた。体系的に取り組んだのは、日本では彼が初めだったと言っても良いのではないかと、僕は常々思っている。

で、なんで桑田佳祐が?と思う人もいるかもしれないが、リアルフィッシュのリーダーでサック・スプレーヤーの矢口博康がサザン・オールスターズのレコーディングに参加していたことは、桑田ファンはあまり知らないかもしれないが、矢口ファンなら大抵知っている話ではないだろうか?

この曲もまさか、桑田名義のアルバムで聴けるようになるとは夢にも思わなかった。

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Saturday, June 16, 2012

映画『愛と誠』

【6月16日特記】 映画『愛と誠』を観てきた。

三池崇史という監督は比較的当たり外れの多い人で、前作の『逆転裁判』などは評判の悪かったものの最たる例ではないだろうか。で、今作も、そもそもなんで今ごろ『愛と誠』なのかよく解らんし、予告編見ると昭和の歌謡曲歌って踊ってるし、ああ、こりゃ、2作連続で滑ったか、と思っていたのである。

ところが、業界向けの試写会の後、twitter 上には絶賛の嵐が吹いた。多分、原作の漫画もしくは当時の映画化を知っている世代が、そして、昭和の時代と70年代の歌謡曲を知っている年齢層が喜んだのではないかと思っていたのだが、その後なんとヨーロッパでも大受けしたという。

となると、これは単なるノスタルジーでもパロディでもなく、真に映画としての力が評価されたということである。これは観ておかなければならない。

それにしても、この形は本当によく考えたと思う。あの原作を時々ミュージカルにして、しかも、当時の歌謡曲を歌って踊らせている。間の抜けたような、ピッタリのような絶妙の選曲なのである。48歳の伊原剛志が高校生・蔵王権太(なんと懐かしい名前!)に扮して、しかも歌うのは『狼少年ケン』だ!

小林武史の編曲も、原曲に近かったり現代風にしたりと自由自在で、パパイヤ鈴木の振り付けがこれまた可愛いのである。特に早乙女愛に扮した武井咲の『あの素晴らしい愛をもう一度』が素晴らしい。そして、愛の母親役が歌い出したらめちゃくちゃええ声で、誰やこいつ!?と思ったら一青窈だった。

かと思うと、いつもの三池らしい強烈な暴力/乱闘シーンもしっかりある。スケバンたちとの決闘シーンでは、なんと一人の男子高校生が無数の女子高生たちを殴る蹴る突き飛ばすという、日本映画史上おそらく前代未聞のシーンになっている。

そして、新宿の地下街やら歌舞伎町やゴールデン街やら、花園実業高校の荒れ果てた校舎やら、怪しげな純喫茶やら、そのセット/美術の面白さは半端ではない。おまけに、スキー場で誠(妻夫木聡)が愛を助けて額に傷を負う冒頭のシーンはなんとアニメーションではないか!

そして、誠の額の傷の特殊メイクが、わざと安物の作りで、まるで昭和の怪獣映画の着ぐるみみたいな出来なのである。こういう遊びがとても面白い。ともかく遊びは随所にある。見ていて何度かニヤッとし、何度かは吹き出した。

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Friday, June 15, 2012

繋がる

【6月15日特記】 水・木と一泊二日で東京に出張してきた。

そして、水曜の夜は女性2人と会食した。ひとりは会社の、僕の元部下。で、もうひとりは彼女の料理の先生。──なんでそんなメンバーで?と思われるかもしれないが、この料理の先生が実は僕の高校のクラスメートだったのである。

そんな偶然が発覚して、「じゃあ一度3人で飯でも」と言っていたのが漸く実現したのである。

で、彼女が、って、どの彼女なのかややこしいので名前をつけよう。僕の元部下がA子さん、僕の元クラスメートがM子さん。で、このM子さんが最近かなり有名になってきて、ものすごい数の生徒さんを抱えているだけではなく、本を何冊も出しているだけでも留まらず、遂にTVにレギュラー出演し始めたのである。

一方、僕が公私ともにお世話になっているY氏という人がキー局にいて、この人の奥さんがまた、最近本も出版した、そこそこ有名な料理研究家のR子さんである(僕は旦那のY氏だけではなくR子さんともつきあいがある。と言うか、この夫婦は常にニコイチで行動しているのだがw)。

で、これはもうちょっと前の話なのだが、聞いてみるとM子さんもR子さんも、会ったことはないけど、お互いに相手のことを知っている、と言うか、割合意識していたということも発覚した。ま、ともにそれだけ高名な料理研究家であると言えばそれまでのことだが、人間いろんなところで繋がっているものである。

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Thursday, June 14, 2012

検査の基本

【6月14日特記】 先週人間ドックに行ってきた。当日に結果が判る検査については概ね問題なかったのだが、ちょっと引っかかっていることがある。

それは聴力検査である。どうも音が小さくなっているような気がしてならないのである。

いや、異常と診断されたわけではない。低い音も高い音も、右の耳も左の耳も、問題なく聞こえて問題なくボタンを押して問題なしとの判定を得た。

でも、昔と比べて、ヘッドフォンから鳴る音が小さくなったような気がするのである。皆さんはそんな風にお感じになったことはないだろうか? あれって昔からあんな小さな音だったっけ?

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Monday, June 11, 2012

コニア画とパタコナー

【6月11日特記】 ネット上では非常に有名な話らしいので、そんなこと知ってると言う人も多いのかもしれないが、僕は初めて知って非常に驚いたので、ここに書いてみたい。

それはこれである:

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Sunday, June 10, 2012

『女の子を殺さないために』川田宇一郎(書評)

【6月10日特記】 文学論である。あまたある村上春樹の謎解き本のうちのひとつと言っても良いが、扱っている範囲はもっともっと広い。その広い分だけ、今どきこんな本は流行らないのかもしれないが。

実は著者の川田宇一郎は知っている人である。と言うか、ウチの会社にいた。と言うか、入社試験の2次面接だか何だかの2人の面接官の片割れが僕だった。彼はその時すでに群像新人賞の受賞者であったが、だから面接を通したというわけではない。ただ、彼が入社してからは、いろんな人に「なんであんなヤツ通したんですか?」と言われた(笑) そして、そうこうするうちに彼は会社を辞めてしまった(再笑)

あれから何年経ったのだろう? 彼は群像新人賞を受賞した時のテーマをそのまま持ち続けて、それを近代日本文学史全体に拡張してこんな面白い評論にまとめた。

僕の読んできた作家、とりわけ夢中になって読んできた作家が結構大勢取り上げられている。いつも書くように、僕は一度読んだ小説でも、少し時を経るとほとんど完璧に忘れてしまうのであるが、この本を読んでいると不思議なことに、忘れていたあの時の感動が不意に甦ってきたりする。

ヘルマン・ヘッセ、川端康成、坂口安吾、J・D・サリンジャー、安部公房、石原慎太郎、柴田翔、庄司薫、古井由吉、蓮實重彦、柄谷行人、村上春樹、斎藤美奈子、氷室冴子、浅田彰…。ありとあらゆる作家と作品が関係付けられる。

特に浅田彰の『逃走論』をX軸に、坂口安吾の『堕落論』をY軸に据えたような2次元的分析はめちゃくちゃ面白い。他にも村上春樹『風の歌を聴け』のハートフィールドと庄司薫の年譜を符合させてみたり、時々出てくる図解も、よくまあこんなことに気づいたなあと思うほど整合性があって、サリンジャーからナウシカまで手品みたいに繋がってしまう。

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Saturday, June 09, 2012

映画『シグナル 月曜日のルカ』

【6月9日特記】 映画『シグナル 月曜日のルカ』を観てきた。

監督の谷口正晃は助監督時代から名前に記憶があり、劇場用長編デビュー作の『時をかける少女』(主演:仲里依紗)で「ああ、いい監督だ」と思ったのだが、その後桐谷美玲主演の2作を見逃して、今度こそは見なければと思って見に行ったのだが、今作はちょっとしんどかった。

まず、上手い役者がいない。主演の三根梓は映画初出演で初主演なのは良いとして、実は初演技でもある。パンフを読むと如何に彼女が演技者として長足の進歩を遂げたかが書かれているが、それにしてもこの役は荷が重い。

これを演じられるとしたら誰だろう? 思いつくままにいろんなタイプの女優を挙げると、谷村美月、満島ひかり、美波、小池栄子、松たか子、中村映里子──いずれにしてもかなりの実力者でないと却々難しい役であると思う。

脇を固めている、西島隆弘にしても井上順にしても宇津井健にしても、味のある役者ではあるが巧い役者ではない。だから全体に芝居が浮いてくる。

西島隆弘はとても面白い雰囲気を醸しだす役者で、僕は嫌いではないのだが、ストーリー展開のせいもあるが、ここでは演技全般が非常に人工的な感じを与えてしまう。唯一上手いと言えるのが高良健吾かと思うのだが、これがまた思いっきりエキセントリックな役なので、これまた浮いた感じになってしまう。

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Wednesday, June 06, 2012

ネット議決権行使

【6月6日特記】 僕も僅かばかりであるが株を持っている。

昔は普通預金でも年利3%くらいで回っていたのに、いつの頃からか完全に低金利が定着して、それこそ1回ATMで降ろしただけで、手数料で金利が吹っ飛んでしまうような事態になった。そんな状況に業を煮やし、ある日突然貯金を下ろして株を買い始めたのである。

今ではその株価も下がってしまって売るに売れない状態である。僕が株を始めた頃の日経平均は14,000円くらいであったから、推して知るべしである。

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Tuesday, June 05, 2012

6/5サイト更新情報

【6月5日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログのことではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

で、前回の更新の時(5/20)にも書いたように、書評のページが台なしにされてしまったので、暫くは毎月2回定期的に書き足していることばのエッセイだけになりそうな感じです。

まあ、仕方ないです。あんまり焦らず、時間のあるときにいろんなものを書いて行きたいと思います。

ということで、今回の更新もこれだけ:

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Sunday, June 03, 2012

Play Log File on my Walkman #73

【6月3日特記】 今年6回目のプレイログ披露。今日も10曲。

  1. たえこ MY LOVE(吉田拓郎)
  2. 純愛(ザ・テンプターズ)
  3. Happy Birthday(KAN)
  4. TRUE LOVE(藤井フミヤ)
  5. 赤と黒(岩崎良美)
  6. シェルビー(荒木一郎)
  7. 夕暮れ時はさびしそう(NSP)
  8. 三人目のパートナー(大江千里)
  9. ロックンロール・ナイト(佐野元春)
  10. 遠くへ -1973・春・20才-(浜田省吾)

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Saturday, June 02, 2012

映画『GIRL』

【6月2日特記】 映画『GIRL』を観てきた。

男だからどうだとか女だからどうだとかいうのは、僕が最も与しない理屈のひとつである。

とは言え、世の中にはやっぱり男性にありがちな態度とか女性にありがちな傾向みたいなものはあるにはあるわけで、今回の映画はその女性の側面を捉えた映画であるから、要するにこれを観た女性が「そうそう、あるある、解る解る」と共感してくれるかどうかがポイントなのだろう。

で、そういう映画であるから、正直言って僕にはもうひとつよく解らない映画であった。できれば、帰って行く女性客をひとりずつ呼び止めて、どう思ったか訊いてみたいような心境だった。

「うまい!」と思うところはあった。例えば冒頭の、ファッションショー会場を走る香里奈の足許のアップの比較的長いカメラワーク(ジャンプしてスローにする必要はなかったと思うが)とか、吉田羊が酒のツマミのスナックかなんかをつまみ上げた左手の、薬指の指輪に気づいて、その手首を掴む香里奈とか。

でも、どっちかと言うと、これがどの程度女性に共通の思いなんだろうか、みたいなところが気になって、あまり映画の出来そのものを見極める余裕がなかった気がする。

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