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Tuesday, April 03, 2012

黒の謎

【4月3日特記】 昨日に続いて新入社員の話なのだが、ここのところもう何年も(ひょっとしたら10年以上?)考え続けていることがある。

それは、リクルート・スーツっていつからあんなに黒が主流、と言うか、黒ばっかりになってしまったのだろうか?──ということである。そして、女の子はいつからその下に開襟のブラウスばかり着るようになったのだろうか?──ということもある。

テーマが2つになるとややこしいので、ここでは開襟ブラウスの話は措くとして、僕らの頃は圧倒的に濃紺のスーツだった。濃紺がスーツを最初に買う時のセオリーであり、定番であり、常識的で無難で、下手に目立たない衣装だった。

もう少し自己主張したい奴は、少し色目の違う(例えばもう少し明るい)紺や、あるいはグレーなどのスーツを選んだ。だが、黒を着る奴はいなかった。黒は喪服だった。僕は、だから、もう何十年もスーツ生活を続けているが、礼服を除いては、黒無地のスーツは未だに一度も買ったことがない。

それは決して僕だけではなかったと思う。

それが今はほとんど黒一色だ。いつからそうなってしまったのだろう?

いや、何かがきっかけになって、割合短期間でごそっと変わってしまったのか、それとも次第に濃紺から黒にシフトして行ったのか、その記憶さえないのである。

僕も何度か入社面接官は経験しているので、気がついてもよさそうなものなのに、いつの間にか黒一色になってしまっている。もちろん、毎年面接官を務めているわけではないので、何年か連続して面接官をやらなかった間に変わったという可能性はある。

しかし、面接なんかやらなくても毎年街で大量のリクルート・スーツを見ているはずである。

毎年見ているはずのものが、いつの間にかころっと変わっている──それが不思議で仕方がない。どこかで何かを見落としたのだろう。いや、見落とさずにちゃんと見てはいるのに、それを知識として整理できないまま過ごしてしまったのかもしれない。

それがダメだとか悔しいとか言うのではない。ただ、人間というものはそんな風に、いろんなものを見落としたり見過ごしたり、気づかなかったり勘違いしたりしながら生きているのだということを、こんな風にときどき思い出してみるのである。それは我ながら良い習慣であるとは思う。

しかし、それにしても、いつごろから黒が主流になったのか、いつごろから開襟ブラウスが定番になったのか、それは未だに解らない。

別に黒のスーツでも構わないのだが、その下にスタンド・カラーのブラウスなんてのも可愛いと思うのだが…。

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