発表:2011キネマ旬報日本映画ベストテン
【1月16日特記】 発表されましたね、2011キネマ旬報ベストテン。
さて、これで何回目でしょうか。今年も、僕がこのブログに書いた記事「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい映画10本」とつき合せてみましょう。
今日発表された日本映画のベストテンは下記の通りです。
- 一枚のハガキ
- 大鹿村騒動記
- 冷たい熱帯魚
- まほろ駅前多田便利軒
- 八日目の蝉
- サウダーヂ
- 東京公園
- モテキ
- マイ・バック・ページ
- 探偵はBARにいる
今回は僕のリストとキネ旬ベストテンに共通のものが6本あります。10位以内までの途中経過としては、ここのところ3年続けて5本でした。6本重なったのは2007年のベストテン以来です。ちなみに、この試みをやった最初の年である2006年は4本でした。
はあ、1位は新藤兼人監督の『一枚のハガキ』ですか。観てないです。こりゃ、仕方ありません。
僕は往年の巨匠の作品なんて認めない、などと言う気はさらさらありません。ただ、あんまり観る気にならんというだけのことです。で、この作品も観てないです。1位になるくらいなんだから、観たらさぞかしよくできていて面白いんだろうな、とは思います。でも、今後も観るかどうは別です。
で、あと観てないのは6位の『サウダーヂ』だけ。
何ですかね、これ? 全然知りません。全くノーマークでした。ググッてみると、何、移民ですか。富田克也監督。うむ、聞いたこともない。そもそも関西でも上映したのかしらん。機会があったらもうちょっと調べてみます。
さて、残りの8本は観ているわけですが、そのうち2本は僕が選ばずにキネ旬が選んだもので、ひとつが『まほろ駅前多田便利軒』で、もうひとつが『探偵はBARにいる』です。この後者だけがなんだか納得行きません。面白い映画ではあったけど、素晴らしい映画だったかな?
みんながこの映画の何を観て選んだのか、どこが僕の感じ方と違っていたのか、とても興味のあるところです。
で、残りの7本については全く異存ありません。『まほろ駅前多田便利軒』にしても、僕は選んでないけれど良い映画でした。
『大鹿村騒動記』の順位がやたらと高いのが驚きですが、これは仕方ないでしょうね。何と言っても原田芳雄の遺作ですからね。んで、あの怪演です。みんな投票したい気になったはずです。原田芳雄は主演男優賞にも選ばれています。
あとは、僕が2011年の双璧だと思った『東京公園』も『マイ・バック・ページ』も入っているし、「この映画を選ばない手はない」と書いた『モテキ』もちゃんと選ばれているし、園子温作品では『恋の罪』ではなく、「問題なくこちらのほうが上だ」と書いた通りに『冷たい熱帯魚』が上位にいます。
そして、『冷たい熱帯魚』で園子温が監督賞、でんでんが助演男優賞を獲っています。これも非常に納得が行きます。とくにでんでんに祝福を送りたい気分です。
そして、もう1本は奥寺佐渡子脚本作品の『八日目の蝉』です。この作品からは永作博美が主演女優賞、小池栄子が助演女優賞に輝いています。これも僕としてはとても嬉しいです。はい、2人とも。
いやあ、今回は非常に満足度の高い結果でした。何しろ僕が書いたのは「入るであろう」ではなく「入ってほしい」という記事ですから、そのうち6本が10位以内というのが自分のことのように嬉しいです。
そして、もうひとつ言えば、僕が書いたのは「『キネマ旬報ベストテン』の10位以内に」ではなく「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に」入ってほしい作品なので、このあと例年通りキネ旬2月下旬号の発売を待って総括記事を書きたいと思います。
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