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Saturday, December 17, 2011

Play Log File on my Walkman #67

【12月17日特記】 1ヶ月ちょっとぶりのプレイログ披露。今回も10曲。

  1. 風景(大塚まさじ)
  2. ジャン・ギャバン(豊田勇造)
  3. 夜明けのスキャット(由紀さおり)
  4. ら・ら・ら(大黒摩季)
  5. ショッピング(井上陽水奥田民生)
  6. 星は何でも知っている(平尾昌章)
  7. アルクアラウンド(サカナクション)
  8. Positive(森川美穂)
  9. 雨の中の口づけ(小川みき)
  10. あの時君は若かった(ザ・スパイダース)

大塚まさじって、僕らより下の世代はもうほとんど知らないんでしょうね。彼がいたディランIIも。ひと言で括ってしまうと「関西フォーク」なのだけれど、学生運動やベ平連と結びついたプロテスト・ソングではない。

1)は彼がよぼよぼの爺さんになった時のことを歌ったもの。「僕は君を連れ、この街を出るんだ」とある。だんだんその年齢に近くなってきた彼が、今この歌をどんな思いで歌うのだろう、と想像しながら聴くと、ますます心に染みてくる。

その大塚まさじと同年代で同じく関西出身の豊田勇造。この人も「関西フォーク」の名前で括るにはやってる音楽が広すぎる。ブルース、レゲエ、そしてタイの音楽。

2)はフランス映画に材を得た作品。いい歌詞、いいギター。心に響いてくる。

3)は最近アメリカで急にアルバムが売れたという由紀さおり。あのアルバムは試聴してみたけど、どこが受けたのかよく分からない。でも、この曲はエバーグリーンですね。意味のある歌詞がなくて、冒頭から延々続くスキャットは、あの時代の歌謡曲の中では革命的な感じまでした。

4)はそんなに好きでもないのだれど、聴くと却々良いと思ってしまう大黒摩季。聴き込んで行くと、この人のワイルドなようで意外に素直な持ち味が解ってくる。

5)は陽水と奥田民生のコラボ・アルバムに入ってた曲。笠置シズ子の往年の名曲『買い物ブギ』をちょっとだけ踏まえてる。だけどブギじゃなくて、かなりポップ。それもフランスっぽい感じがする。このアルバムは何度聴いても飽きない。見事なコンビネーションである。

6)はまだ歌手だった頃の、まだ「昌章」だった頃の平尾昌晃の大ヒット。この頃はまだ彼は作曲家ではなかった(従ってこの曲も他人の作である)。ポップスと言うより演歌なのだけれど、切ない良い曲。こういうのを歌ってる人が「ウェスタン」と名の付いたライブをやってたわけで、まあ、時代と言えば時代である。

一転時代が飛んで7)はサカナクションの去年の曲。いいよね、このグループ。僕はレコード店でかかっていたデビューアルバムを聴いて以来、ずっと注目してた。ちょっと荒いけど音は厚い。昔のブレバタのようでもあり、プログレの要素も入ってる。この曲のエンディングなんかかなり Yes っぽいと思う。

森川美穂については僕は『Real Mind』が大好きで、しかもその曲しか知らなかった。この8)はこないだ初めて聴いた曲。21st Century ver. である。これも却々良い。威勢の良い16ビートでフュージョンっぽく、途中の転調がとても気持ち良い。

そして、何よりも彼女の声。オリコン20位以内にはほとんど入ったことがない歌手だけれど、張りがあって伸びもあって、僕は大好き。

9)は小川みきの『マイ・ロスト・ラブ』に続く2曲目。1973年くらいだったか?

三枝伸による前作のバタ臭さとは打って変わって、やや演歌っぽいけれど立派に和製ポップスになっているところが、やっぱり筒美京平のセンスなんだろうか。知る人ぞ知る歌手。僕はこの人の声も作品も死ぬほど好きである。

10)はGSの中では飛び抜けて音楽的なレベルが高かったグループ。若い人でも『チューボーですよ!』の堺正章がリード・ボーカルだったグループと言えば「へえ」と思うだろう。コーラスの一番高いパートをムッシュかまやつ(かまやつひろし)がやっているのがはっきり聞き取れる。

これはそのかまやつひろし作の、昭和の名曲中の名曲である。このコード展開を見よ! エンディングの半音下降なんて、まさにジャズではないか。今聴いてもすごく良くて唸ってしまう。

ま、今回はこんな感じです。次回もまたその内に10曲程度紹介します。

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