« November 2011 | Main | January 2012 »

Saturday, December 31, 2011

『インセプション』

【12月31日特記】 ずっと前に WOWOW から録画してあった『インセプション』を観た。観たい映画だったのだが、公開間もないころにやや批判的な映画評を立て続けに読んで、どうしようかと迷っているうちに公開が終わってしまった作品だ。

ところが、なんのなんの、観てみると面白いのなんの! これを手放しで褒めない人がいるのか!とびっくりするくらいである。こういうのを正に「嵌った」と言うのだろう。まったくもって僕向きの映画だった。

夢の第2階層、第3階層へと「降りて」行くに従って時間が拡大して行くという設定がめちゃくちゃ面白い! 誰がこんな複雑なこと考えたのか。こういう頭がクラクラしてくる話は大好きだ。

Continue reading "『インセプション』"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Friday, December 30, 2011

2011年度日本インターネット映画大賞(日本映画部門)投票

【12月30日特記】 今年もまたご招待いただいたので、インターネット映画大賞に投票させてもらった。

この賞は「権威」とか「標準」とかいう位置づけとは少し遠いところにあるのかもしれないが、逆に如何にも CGM/UGC らしい良い賞であると思う。だから、こうやって毎年参加させていただいているわけだ。

さて、例年通り、投票/採点の仕方はこう定められている。

[作品賞投票ルール(抄)] 

選出作品は5本以上10本まで
持ち点合計は30点
1作品に投票できる最大は10点まで

去年もそうだったが、今年もちょうど「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい映画10本」という記事を書いたばかりなので、それを少しアレンジする形でまとめてみた。

Continue reading "2011年度日本インターネット映画大賞(日本映画部門)投票"

| | Comments (0) | TrackBack (5)

Thursday, December 29, 2011

回顧:2011年鑑賞邦画

【12月29日特記】 今年も押しつまってきたので、恒例の「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい映画10本」という記事を書いてみる。

毎年書いているように、これは「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい映画」であって、「入るであろう映画」ではない。

どちらで定義しても選ぶ映画だってもちろんあるのだが、「入るであろう」ならば、「僕自身はあまり感心しなかったけれど世間の評判は高いみたいだから」みたいな作品も選ぶことになる。

「入ってほしい」にすることによってその手の作品を外し、逆に「あまり褒めている人はいないけど、僕はすごく気に入ってて、なんとかランクインせんものかと思っている。『キネマ旬報』であれば、これが選ばれる可能性はあるはずだ」みたいなものを加えることになるのである。

キネ旬ベストテンを対象にしているのは、それが僕が最も信頼している、僕と最も相性の良い賞だからである。

さて、今年1年間で僕が映画館や試写会で観た邦画は46本。ここ数年では少ないほうである。そのうち『アブラクサスの祭』は、僕が観たのは年が明けて1月の9日だったが、既に昨年のキネ旬ベストテンの第60位にランクインしているので、今回は除外した。

今年、「あーあ、見逃しちゃった」という映画では『見えないほど遠くの空を』、『ポールダンシングボーイ☆ず』などがある。

で、以下が残り45本の中から、僕が「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい」という祈りを込めて選んだ10本である。なお、これも毎年書いていることだが、番号は僕が観た順番であって評価の高さとは無関係である。

Continue reading "回顧:2011年鑑賞邦画"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Wednesday, December 28, 2011

替刃の検証

【12月28日特記】 先週からシェーバーの刃の交換を促すランプが点灯し始めたので、昨日替刃を買って来て交換した。確か去年もこんな押し詰まった時期にランプが点いて刃を交換した記憶があって、そのことについていろいろ考えた記憶もある。

多分このブログにそのことを書き記しておいたはずだと思って探してみたが、どのワードで検索しても、どのカテゴリを虱潰しにしてみても見つからない。どうやら少なくともここには書かなかったらしい。

しかし、考えたのは確かである(どこか別のところに書いたのかもしれない)。

何を考えたかと言えば、この替刃センサーはどのようなアルゴリズムで作動するのだろう?ということだ。

経験的に言って、刃の有効期間は多分1年と設定されている。で、恐らく1回スイッチを入れたら1を加算し、それが365に達するとランプがつくのではないだろうか? あるいは360で作動するのかもしれない。

Continue reading "替刃の検証"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Tuesday, December 27, 2011

ビタミンが来た

【12月27日特記】 僕は自ら「ビタミンおたく」を以て任じている。93年か94年に『ビタミン・バイブル』という本を読んで以来のことである。

その本をを始めとするいろんな情報源から仕入れたことによると、B群やCなど水溶性のビタミンは取り過ぎた分は全部おしっこになって出てしまうと言う。人間の体はそんなにいっぺんに大量の水溶性ビタミンを吸収できないらしいのである。

では、どうすれば良いかと言えば、体内で何時間かかけてゆっくり溶けて行く水溶性ビタミンを摂取すれば良いのである。ところが不思議なことに、英語で time release とか sustained release などと言われるゆっくり溶けるサプリメントは、日本のどこを探してもないのである。

もちろん、どのくらいゆっくり溶けたらどのくらいちゃんと吸収されるのか、その辺の兼ね合いまでは僕も理解していない。しかし、それでも一気に摂取しても単に真っ黄色のおしっこが出るだけのことであり、ゆっくり溶けたほうが良いに決まってるという程度のことは分かる。

ま、そんなことの他にも、この手の本を読まなければ知らなかったことがいっぱいあって、その結果ビタミンのサプリメントについては随分凝るようになった。

Continue reading "ビタミンが来た"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『日本のセックス』樋口毅宏(書評)

【12月27日特記】 昔から「ポルノは善か悪か、あるいは必要悪か」とか、そもそも「ここまでは芸術、ここから先はポルノ、みたいにきっちり分けられるものなのか」とかいう議論は幾度となく繰り返されてきただろうが、そんなものは分けられるわけがないし、どっちかが善でどっちかが悪なんてこともない。

同じものでもある角度から見れば芸術で別の角度から見たらポルノ、なんてこともなければ、同じものでもあるときは芸術になり、またあるときはポルノになる、なんてこともない。そもそも分明な境界の存在を想起するのが間違いで、ポルノを切り分けることも、それだけを規定することも無意味であると私は思っている。

ところが、この小説を読み始めて端的に持った感想は、「これはポルノである。ポルノ以外の何ものでもない!」ということであった。しかも、そこら辺のポルノではない。結構突き詰めた究極のセックスの姿なのである。

Continue reading "『日本のセックス』樋口毅宏(書評)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Sunday, December 25, 2011

映画『ワイルド7』

【12月25日特記】 映画『ワイルド7』を観てきた。

僕は決してフジテレビの出資映画が嫌いなわけではない。ただ、こういうのは観ないのである。こういうのってどういうの?と言われると困るのであるが、ま、例えば『海猿』みたいなやつだ。だから、羽住英一郎監督作品も見たことがない。

この映画を観たのは原作漫画の記憶があったからである。購読はしていなかったが、連載していたという記憶である。読んでいないだけに気になって観てみたくなったわけである。

──などと思っていたのだが、よくよく調べてみると、この文章の最初の段落は誤りだらけである。

『海猿』の監督だし、てっきり CX だと思っていたのだが、この映画のどこにもフジテレビの文字はない。でも、「小岩井宏悦」の名前が、と思ったら、この人は2007年に CX を退職していて、今はワーナー・ブラザーズの本部長になっていた。全然知らなかった。

この小岩井宏悦と並びでエグゼクティブ・プロデューサーにクレジットされているのが、ROBOT の設立者であり、今は自分で事務所を開設している阿部秀司、という面白い組み合わせで映画は成り立っている。

「企画・制作プロダクション」は阿部秀司事務所で、製作委員会には ROBOT も参加しているのである。

さらに、羽住英一郎監督は初めてだとばかり思っていたら、1作観ていた。なんと、あの『おっぱいバレー』の監督だったのである。その前には『逆境ナイン』などという飛んでもない作品(だと聞く。観てないけど)も撮っており、まあまあ何と多才な監督か!

Continue reading "映画『ワイルド7』"

| | Comments (0) | TrackBack (1)

Saturday, December 24, 2011

第三舞台 封印解除&解散公演『深呼吸する惑星』

【12月24日特記】 第三舞台 封印解除&解散公演『深呼吸する惑星』を観てきた。久しぶりに演劇的な高揚感を味わわせてもらった。

ただ、僕は決して熱心な第三舞台ファンではなかった。

もちろん早くから名前は知っていたが、見始めたのは仕事の上で鴻上尚史さんと繋がりができてからだったので、最初に観たのが1991年3月14日(木)紀伊國屋ホールでの『朝日のような夕日をつれて』、次が翌年1月14日(火)シアターアプルでの『天使は瞳を閉じて』で、今日のこの公演が実はまだ3回目にして最後ということになる。

それに2007年3月31日(土)シアター・ドラマシティでの『僕たちの好きだった革命』を含めても、鴻上芝居はまだ4度目の体験である。

だから、彼らの芝居についてあまり深く語るほどの知識も経験も持ち合わせていない。今日の公演は、昔っからの濃いファンたちに向けてのサービスも満載であったようで、僕なんかからするとたまに観客がなんでそんなに沸いているのか解らないシーンもあった。

でも、もちろん、ファンサービスに終止するような芝居ではない。初めて見る人にもなんとなく想像がつく部分もあっただろうし、たとえたまに他の観客の笑いから取り残されることがあっても、充分に楽しめたはずだ。

言うまでもないが、芝居にはいろんなところにいろんな意味が込められており、それを読み取るのは観客の仕事である。例えばこの芝居から安保や原発事故を読み解く人もいるだろう。出会いとか人を信じることとか言う人もいるだろう。そして、恐らく多くの人がまず読み取るのは死、あるいは不在ではないだろうか?

Continue reading "第三舞台 封印解除&解散公演『深呼吸する惑星』"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Friday, December 23, 2011

僕と森田芳光監督

【12月23日特記】 一昨日、その前日に急逝した森田芳光監督について書いた。どれほど僕が心酔していたかを書いたつもりだ。

ただ、僕は彼の作品を全部観ている訳ではない。途中何年も全く観なかった時期が2回ある。

一昨日は出張中だったので手許にデータがなくて書けなかったのだが、改めて僕が何を観たかをここに書いておきたい。僕なりの供養のつもりである。それ以外の意味はない。

僕にとっての衝撃的な出会いは1981年の 35mm デビュー作『の・ようなもの』だった。そのことは一昨日の記事に少し書いた。

だが、その前に 8mm の『水蒸気急行』と『ライブイン茅ヶ崎』がある。この2本は2006年の PFF in Osaka で観た。しかし残念ながら、後の森田映画の完成度から見たらかなりひどいと言っても良い、まだ「習作」という感じの映画だった。

話を『の・ようなもの』に戻そう。

あの映画の当時のキャッチフレーズは確か「ニュアンス映画」だったと思う。確かにニュアンスは伝わった。だが、ニュアンスで済ませるにはあまりに豪速球だった。あの色彩、あの構成──何故ただ夜明けの街を歩くだけのシーンがこんなにも胸に突き刺さるのか!

その豪速球にぶっ飛んだ僕は、迷うことなく次作『シブがき隊 ボーイズ&ガールズ』を、シブがき隊ファンの女の子たちの中にひとり混じって観た。面白かった。前作は有り金はたいてブッキングした秋吉久美子以外あまり知ってる人がメインで出てこない映画だったのに、一転してアイドル主演というのが面白いなあと思った。

かと思えば、そのあとは『本(マルホン)噂のストリッパー』、『ピンクカット 太く愛して長く愛して』と日活ロマンポルノが2本続いた。この辺りもすごい監督だなあと思ったのだが、肝心の映画の方は知らぬうちに上映が終わっていて、結局観ていない。

Continue reading "僕と森田芳光監督"

| | Comments (4) | TrackBack (0)

Wednesday, December 21, 2011

あゝ、森田芳光!

【12月21日特記】 森田芳光監督が突然亡くなってしまいました。なんということでしょう。

Continue reading "あゝ、森田芳光!"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Tuesday, December 20, 2011

12/20サイト更新情報

【10月8日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログのことではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

残念ながら今回はいつものことばのエッセイ1編だけです。ここのところ何かと忙しく、これが手一杯でした。今回のエッセイはいくつかある「流行語大賞」の類についてです。

という訳で、今回の更新は以下の通り:

Continue reading "12/20サイト更新情報"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Sunday, December 18, 2011

映画『CUT』

【12月18日特記】 映画『CUT』を観てきた。日本中で上映しているのは2館のみということもあって、よく入っていた。

役者は全員日本人で台詞も日本語だが、監督はイラン人のアミール・ナデリである。アッバス・キアロスタミ作品の脚本を書いて注目を浴びた人で、今ではキアロスタミと並び称されるほどの監督なのだそうだが、僕は知らなかった。

僕がこの映画を観たのは、主演に西島秀俊、共同脚本に青山真治の名前があったからだ。

しかし、それにしても、あまりと言えばあんまりな映画である。この映画の8割がたは西島秀俊が殴られているシーンなのだから。

Continue reading "映画『CUT』"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Saturday, December 17, 2011

Play Log File on my Walkman #67

【12月17日特記】 1ヶ月ちょっとぶりのプレイログ披露。今回も10曲。

  1. 風景(大塚まさじ)
  2. ジャン・ギャバン(豊田勇造)
  3. 夜明けのスキャット(由紀さおり)
  4. ら・ら・ら(大黒摩季)
  5. ショッピング(井上陽水奥田民生)
  6. 星は何でも知っている(平尾昌章)
  7. アルクアラウンド(サカナクション)
  8. Positive(森川美穂)
  9. 雨の中の口づけ(小川みき)
  10. あの時君は若かった(ザ・スパイダース)

Continue reading "Play Log File on my Walkman #67"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Friday, December 16, 2011

自信考

【12月16日更新】 「自分にはやりとげる実力があるのに、上司がチャンスをくれなかった」──最近の若い人はよくそんな風に言う、という話を聞いた。それが職場に対する第一の不満であったり、あるいは転職の理由であったりするわけだ。

そう言われると確かにそういう人も少なくないように思う。で、もっと言うと、じゃあ彼らは自ら上司に「私にやらせて下さい」とアピールするかと言えば、決してしないのである。自分からは決して動くことなく、「適切な指示もできない上司がバカだ」みたいなことを平然と言うのである。

いや、もちろん全員でもないし、ほとんどでもない。ただ、昔と比べるとそういう人たちが爆発的に増えている気がする。

Continue reading "自信考"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Wednesday, December 14, 2011

長回し考

【12月14日特記】 一昨昨日、『ステキな金縛り』の映画評を書き終わってからパンフレットを読んだら、

『ステキな金縛り』は三谷作品の代名詞である“ワンシーンワンカット”を多用せず、代わりに積極的に“カットを割る”ことにチャレンジしている。

と書いてある。あ、そうか、三谷幸喜の“ひたすら喋ってる役者を追い回すカメラワーク”も“ワンシーンワンカット”のうちなのか、と思う。確かに、カットが変わってないからワンシーンワンカットであるには違いない。

しかし、「長回しと言えば三谷幸喜監督」などと思う人もやっぱりいるのだろうか? このパンフの書きっぷりからすると多分いるのだろう。

だが、多くの邦画ファンにとっては、多分、長回しと言えば相米慎二監督なのではないだろうか。もちろん、もっと古い映画を別とすればということなのだが。

Continue reading "長回し考"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Monday, December 12, 2011

18年目の再認識

【12月12日特記】 先週の木曜日から会社の PC が新しくなった。かつては5年で償却・交換していたのだが、今では6年使わないと新しいものに替えてくれない。

で、Windows7 である。で、人生初 NEC である。

思えば人生最初のPCを買う時に、いろんな雑誌や書物で1年かけて比較検討した上で、最初に出した結論は NEC の PC-98 という変な独自規格だけはやめておこうということだった。それから Mac にするか DOS-V 機にするか随分と迷った挙句、結局 Windows3.1 を搭載し始めた DOS-V 機にした。

会社としては今はもう存在しない Compaq の一体型であった。

以後、家で今使っているのが4台目だが NEC は1台もない。これはたまたまではなくて、買い換える時に何はともあれまず NEC を避けてきた結果である。

Continue reading "18年目の再認識"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Sunday, December 11, 2011

映画『ステキな金縛り』

【12月11日特記】 映画『ステキな金縛り』を観てきた。

脚本家・三谷幸喜については僕は結構昔からのファンである。ところが、映画監督をやりだしてからは、何本か監督作品を見たあと、とうとう嫌になってやめてしまった。それは台詞を言っている俳優だけをどこまでも追っかけ回すカメラワークのせいである。

良く言えばそれは劇場の観客の視点なのだが、悪く言えばスクリーンを狭めるような悪しき試みであり、映像というものの持つ可能性を非常に限定してしまっている。僕はそれがどうにもこうにも気に入らなくて、とうとう彼が監督をした作品を観るのをやめてしまった(彼が脚本だけ書いているドラマなどは別)。

今回は予告編が面白そうだったので観に行ってもいいかなと思っていたのだが、観るにあたって一番気になっていたのはそのことである。そして、見終わってほっと胸をなでおろした。あのカメラワークはやめていたのである。少なくとも昔のような偏執的な感じはなくなっていた。一体いつごろからやめたのだろう?

Continue reading "映画『ステキな金縛り』"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Saturday, December 10, 2011

映画『源氏物語 千年の謎』

【12月10日特記】 映画『源氏物語 千年の謎』を観てきた。

まあ、何と言うか、大仰な映画であった。時代劇ということもあって元々が芝居がかってるし、女優も男優も結構こってり化粧してるし、劇伴がしょっちゅう鳴ってるし…。

セットにもCGにもお金がかかってることがよく解る。で、春の桜、秋の紅葉と、定番の花鳥風月が、これまた大仰にインサートされる。あまりに型通りで笑けてくるぐらいだ。

まあ、そんなこたぁどうでも良いのだが、そもそも僕は紫式部の『源氏物語』という作品があまり好きではないのである。

僕らの時代だと、高校の古文の教科書で清少納言の『枕草子』と並んで出て来たのだが、僕にとって清少納言の才気煥発とか機知とか観察眼とか、そういうものはものすごく心に響いてきたが、『源氏物語』については、「なんじゃこりゃ、ただの色情狂の話じゃないか」と思った。

まあ、高校生の感性で捉えてしまったということかもしれないが。

ところが、まあ、この監督の解釈も(高校時代の)僕と似たり寄ったりということなのか、この映画で描かれるのは、情愛ではなく性愛である。ともかく出会い頭に抱きすくめて、帯を解きにかかるかと思えば、手ぇ突っ込んでくるなど、性欲直結の愛である。

観てないけど、多分『愛の流刑地』という映画も、こんなアングルでこんな描写してたんだろうな、などと思ってしまった。

Continue reading "映画『源氏物語 千年の謎』"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Friday, December 09, 2011

心と体

【12月9日特記】 最近、心と体ってどんな風に繋がってるのかな、とよく思う。

僕は、無表情なせいもあるが、若い頃から割合「何が起きても動じない」みたいに見られることが少なくなかったのだが、実は決してそんなことはない。特に若い頃は心の中はいつも嵐が吹いていた。

とりわけ、仕事に関しては毎日が悲しみと苦しみの渦の中で翻弄されているような心持ちだった。「ああ、どうしよう」「上司に怒られる」「自分にはできない」「カッコ悪い」「しまった、そんなはずじゃ」「怖い」「嫌だ、やりたくない」──そんなマイナスの感情の中で溺れる毎日だった。

しかし、それが、経験を積むとどんどん平気になってくる。そう、心だけは平気になってくる。それこそ、どんなに窮地に追い込まれても、その自分を客観的に眺めている自分がいて、そのおかげでジタバタしなくて済むようになってくる。

Continue reading "心と体"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Wednesday, December 07, 2011

映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』

【12月6日特記】 映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』を観てきた。

こういうメロウなドラマは、僕は普段ならまず観ない。中井貴一が主演した前作も予告編をちょっと見ただけでげっそりして、およそ観る気にならなかった。なのに、世の中にはその二番煎じを作ろうとする人がいることがまず信じがたい。そして、今作のサブタイトルがまた、芬々たる臭さである。

にも関わらず観に行ったのは三浦友和が出ているからである。このブログでも何度か書いているが、僕は三浦友和の大ファンなのである。

百恵ちゃんの相手役のときは別段好きでも嫌いでもなかった。それが1985年の相米慎二監督作品『台風クラブ』でいっぺんにファンになった。この映画は多分彼が初めて大きな賞をもらった映画だったと思う。

この『RAILWAYS』に関して言うと、予告編だけ観ても、三浦友和はめちゃくちゃ良さそうなのである。そして、短い予告編の中でほんの短いシーンが映る米倉斉加年がまたしみじみと良さそうなのである。

本来観ないタイプの映画なのだが三浦友和が出ているので観たと書いたが、実は逆で、大好きな三浦友和が出ていて、予告編も良さそうなのに、それでも「こういう映画はどうも」と躊躇していたのである。

それが信頼しているある知人の映画評を読んで観る気になった。やっぱり良さそうなのである。

で、観て良かった。やっぱり良かったのである。

Continue reading "映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Tuesday, December 06, 2011

TB or not TB, that is a question.

【12月6日特記】 最近、ブログはもう下火なのかなと思うことがある。映画の記事でトラックバックする相手に困るのである。

今までにも書いたことがあったかもしれないが、僕はのべつ幕なしに TB するタイプではない。自分の記事と連関が強いと感じた記事に対して TB させてもらうのである。

「連関が強い」というのは必ずしも「同意見である」ということではない。全く正反対の意見であっても目の付け所は同じである、と感じるようなケースには迷うことなく TB させてもらう。言わば感じ方は違っても発想の原点として共感できる場合に TB させてもらうのである。

で、最近そういう共感できるブログ、共感できる記事、TB したくなる記事、そういう記事を載せているサイトがどんどん減ってきている気がするのである。かつて何度となく TB させてもらった(そして往々にして結果的に相互 TB になった)ブログの多くが、消えていたり更新のないまま放置されていたりするのである。

Continue reading "TB or not TB, that is a question."

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Monday, December 05, 2011

洞口依子さんのこと

【12月5日特記】 一昨日書いた映画『アントキノイノチ』の記事で少しだけ洞口依子について触れた。実は僕はこの人の大ファンなのである。あまりご存知のない方のために書いておくと、苗字は「ほらぐち」ではなく「どうぐち」と読む。

映画デビューとなった黒沢清監督の『ドレミファ娘の血は騒ぐ』の頃から、僕は彼女のことが好きだった(もっともこれはビデオで観たのだが)。この映画は黒沢清の第2作で、洞口依子が主演、伊丹十三が共演しており、スタッフの中には塩田明彦や万田邦敏の名もある。

彼女はそれ以降、黒沢清の作品にもよく出演しているが、伊丹十三監督にも頻繁に使われた。

もっとも、彼女の名を大々的に売ったのは雑誌『GORO』の“激写”だろう。とても脱ぎっぷりの良い女優さんで、綺麗でエロティックな写真だった。僕は文庫版の写真集も買って持っていた。

その後、いろんな映画やドラマの脇役として活躍していたのが、ぷっつり名前を聞かなくなったと思っていたら、子宮頸癌を患い、手術や治療でものすごくしんどい目をして、そして2006年頃に復帰したという。

Continue reading "洞口依子さんのこと"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Sunday, December 04, 2011

12/4サイト更新情報

【12月4日特記】 サイトを更新しましたのでお知らせします(このブログではなく、併設している私のHPの更新案内です)。

今回は bk1 への投稿書評が2編、そしてレギュラー・コーナーである言葉のエッセイが1編あります。

書評のひとつは俵万智さんの『考える短歌』を取り上げて、これは久しぶりに「今週のオススメ書評」に選んでいただきました。今年3本目です。大体毎年4本ずついただいてたんですが、今年は多分これで終わりでしょう。

もうひとつの書評は白石一文さんの『翼』です。

それからエッセイは立川談志さんの戒名を聞いて思い出したり考えたりした諸々です。

という訳で、今回の更新は以下の通り:

Continue reading "12/4サイト更新情報"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Saturday, December 03, 2011

映画『アントキノイノチ』

【12月3日特記】 映画『アントキノイノチ』を観てきた。

この映画を褒めた人は、僕の周囲には実はひとりしかいない。特に会社ではすこぶる評判の悪い作品である。でも、今日観てみて、それほど悪い映画だとは思わなかった。それはひとえに岡田将生と榮倉奈々の好演があるからである。

僕は岡田将生出演の映画を映画館で見るのはこれで9本目だが、最初の頃から割合注目していた。毎回毎回違ったタイプの役を宛てがわれてこれだけ巧くこなすのは、と言うよりも、毎回違ったタイプの役が回ってくるところがすでに彼の実力を物語っている。

そして、榮倉奈々だが、雑誌モデル出身ということもあって、僕は勝手にアイドル的なイメージで見ていて、映画も観たことがなかったのだが、今年『東京公園』で初めて見て、素直に脱帽した。細かいニュアンスを演じられる女優だと思った。

この2人がとても良い。2人揃ってつらい過去を持っている役どころだ。そして2人とも、相手の言葉に対してほんの一瞬だけ、微妙に間を空けてから返事をする。岡田将生の方は吃音がある設定なので当然と言えば当然だが、榮倉奈々のこの間は、見ていて「いいなあ」と思う。

パンフを読むと、瀬々監督はその辺はかなり役者のやりたい間合いでやらせていたようだ。

Continue reading "映画『アントキノイノチ』"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Friday, December 02, 2011

facebook の不思議

【12月2日特記】 facebook って時々変だなあと思うことがあります。翻訳の問題だと思われるケースもあるし、そうでないケースもあります。

以下は今日 facebook に書いた文章ですが、あちらは基本的に直接の知り合いに読んでもらうための文章なので、不特定多数の皆さんを読者に想定させてもらっているこちらにも転載することにしました。

きっと、そうそう、と相槌打ってくれる人がたくさんいると思うのですが、そんなことない?

*********************以下転載原稿*********************

Continue reading "facebook の不思議"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« November 2011 | Main | January 2012 »