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Sunday, December 25, 2011

映画『ワイルド7』

【12月25日特記】 映画『ワイルド7』を観てきた。

僕は決してフジテレビの出資映画が嫌いなわけではない。ただ、こういうのは観ないのである。こういうのってどういうの?と言われると困るのであるが、ま、例えば『海猿』みたいなやつだ。だから、羽住英一郎監督作品も見たことがない。

この映画を観たのは原作漫画の記憶があったからである。購読はしていなかったが、連載していたという記憶である。読んでいないだけに気になって観てみたくなったわけである。

──などと思っていたのだが、よくよく調べてみると、この文章の最初の段落は誤りだらけである。

『海猿』の監督だし、てっきり CX だと思っていたのだが、この映画のどこにもフジテレビの文字はない。でも、「小岩井宏悦」の名前が、と思ったら、この人は2007年に CX を退職していて、今はワーナー・ブラザーズの本部長になっていた。全然知らなかった。

この小岩井宏悦と並びでエグゼクティブ・プロデューサーにクレジットされているのが、ROBOT の設立者であり、今は自分で事務所を開設している阿部秀司、という面白い組み合わせで映画は成り立っている。

「企画・制作プロダクション」は阿部秀司事務所で、製作委員会には ROBOT も参加しているのである。

さらに、羽住英一郎監督は初めてだとばかり思っていたら、1作観ていた。なんと、あの『おっぱいバレー』の監督だったのである。その前には『逆境ナイン』などという飛んでもない作品(だと聞く。観てないけど)も撮っており、まあまあ何と多才な監督か!

んで、まあ、あまり映画の筋とか説明する必要もないと思う。7人の元凶悪犯罪者を集めて作った超法規的警察組織、と言うか、処刑集団の話である。

その7人を演じているのが、瑛太、椎名桔平、丸山隆平、阿部力、宇梶剛士、平山祐介、松本実で、彼らの上司である警視正に中井貴一、そして、彼らに絡んでくる謎の女スナイパーに深田恭子が扮している。さらにサイドのキャラとして新聞記者の要潤と本仮屋ユイカが配される豪華キャストである。

あまり難しいこと考えずに見れば良い娯楽超大作なのではないかな。

深キョンは一体どこで銃の撃ち方を習ったのかとか、あれだけ大勢の敵に囲まれてめちゃくちゃに撃たれながら、途中までワイルド7の誰にも一発も当たらないとか、最後のところで中井貴一がそんなに簡単にコンピュータの設定を触れるわけがないとか、そういうことがどうしても気になる人は見ないほうがよろしい(笑)。

そういう突っ込みどころに心のなかでツッコミ入れながら、この活劇を楽しめば良いのである。

僕が偉いなと思うのは、単にものすごい疾走感やド迫力を画面に描き出すだけではなく、場面場面で一生懸命画作りに凝っているところである。DVEで切って並べたシーンも非常に適切だったと思う。

ビルのガラス壁に映る飛行船、あるときは部屋の照明をバックに、ある時は燃え盛る炎をバックにしての逆光のショット、ガラス張りのレストランの中から外の高速道路上のカーチェイスを収めた構図など、娯楽であると同時に映像芸術としての気配りにも抜かりがないのである。

人物の周りをカメラが回る回る、人がぶっ飛ぶ、数えきれないくらいの弾丸が跳ねる、ガラスが砕ける、壁に穴が開く、穴の向こうからバイクが突き抜けてくる──立派で正しく美しいアクション娯楽映画だなと思った。

で、女優陣が良い。

深田恭子って、僕も昔はアイドルっぽいコだと思って少し舐めていた時期もあったのだが、いやいや実に良い感じなのである。瑛太のバイクの後ろに乗って頭を瑛太の背中に預けたときの表情! かなりカッコ良く、かつ色っぽくないと務まらないこの役どころを見事に演じている。

そして、本仮屋ユイカ。僕は『スウィングガールズ』の時からずっと好きなのだが、この映画でも抜群に可愛い。僕は女優さんを綺麗に可愛く撮るのって監督の大事な仕事だと思っているのだが、今回は大満足である。

望月三起也の原作漫画は1969年にスタートしたそうだが、この勧善懲悪物ってひょっとすると必殺仕事人シリーズのルーツなのかもしれない。

観てどうという映画ではない。まさに娯楽映画。でも、とってもよく撮ってあると思う。男優陣については触れなかったが、それぞれ個性豊かに描き分けられているので、それぞれのファンの方もご覧になれば間違いなく楽しめると思う。

うん、これはこれで良い。面白かった。

★この記事は以下のブログからTBさせていただきました。

soramove

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Tracked on Wednesday, December 28, 2011 at 22:12

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